〜第四章〜 嫉妬する距離
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~第四章〜 嫉妬する距離
工君とお付き合いを始めたはいいけど、工君は相変わらず部活が忙しいし、大学も夏休みが終わり、私は講義があって中々二人の時間が取れなかった。
朝のジョギングも足をケガしたのがきっかけでお休みしていたら、すっかりサボり癖が。
工君はロードワークしてるのかな?
それとも室内の練習が忙しくて、走り込みに出ていないのかな?
そんなある日、ようやく二人の合う時間が重なった。
せっかくだし出掛けることに。
花火の日はまだ付き合っていなかったから、何気に付き合ってから出掛けるのは初めてかもしれない。
時期的に紅葉狩りに行くことに決まった。
ーーーー
待ち合わせ場所は目的地の最寄り駅。
そこで合流してからシャトルバスに乗る予定。
改札を出たところで待っていると、人混みの中から頭一つ分飛び出た男性がいた。工君だ。
背が高いと見つけやすくて助かる。
「工君、こっちこっち!」
私は手を振った。
「おはようございます」
「うん、おはよう!」
久しぶりのデートだから嬉しい。
それなのに、工君はどことなく暗い表情をしていた。
部活でお疲れなのかな?それとも悩み事?
私の思い過ごしならいいけど。
シャトルバスに揺られて紅葉狩りが有名な野山に到着した。
所々屋台も出ている。
「うわ~真っ赤だよ!」
「……」
向かう途中のバスの中からでも見えていたが、近くで見ると尚更赤色や黄色の紅葉が所狭しと広がっているように見えた。
流れている川に浮かぶ紅葉もまた風情。
「工君、行こっ!」
「あ、はい」
私は工君の手を引き、整備された遊歩道を歩く。
ハイキングをする格好の人、写真を撮っている人、シートを敷いてお弁当を食べている家族、様々な楽しみ方をしている人達がいる。
私もお弁当を作ってこればよかった。
「あ、見てみて!欠けてない紅葉の葉見つけた」
私は拾った紅葉を工君に見せた。
「よかったですね」
「うん」
やっぱり反応が薄い。
その後も景色を楽しみ、屋台で適当に食事を済ませ、頃合いを見て帰ることになった。
シャトルバスに揺られ、来た道を戻る。
「いっぱい歩いたね」
「……あ、はい。そうですね」
話しかけても上の空。
楽しみにしていたのは私だけだったのかな。
「工君………ひょっとして楽しくなかった?」
「え…?」
「だって今日、ずっと上の空だったから」
「違っ……すみません」
否定しないってことはやっぱりそうだったんだ。
付き合いたてってもっとキャッキャすると思っていたのに、これじゃ付き合う前の方が楽しかったのかもしれない。
もしかして、釣った魚に餌を与えないタイプ?
違うと思いたい。
考えていると、バスはいつの間にか駅へと到着していた。
このまま解散するのかな?一か八かで誘ってみようかな?
