〜第二章〜 近づく距離
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勉強を手伝う訳でも教える訳でもない私は退屈だった。
仕方がなくベッドに横になりながら、工君が持ってきた課題図書を読む。
確か、思春期の男女の心情が書かれたお話だっけ。
女の子が男の子の背中を蹴りたい、みたいな描写がある。
読んだ当時は意味が分からなかった。
クラスメイトの背中を蹴りたくなる気持ちって何?
今思えば多感な時期の女の子の行き場のない気持ちを蹴ることによって発散、と言うか伝えたかったんだろうけど。
それにしても蹴るって……。私もやってみようかな。
ご褒美のために一生懸命机に向かって課題をやっている工君の背中を。
私はベッドに座り直して、トンっと工の背中を蹴ってみた。
「っわぁ……、え?なんですか」
「この本のヒロインの真似」
「……」
そう言って私は本を見せた。
もしかして、まだ読んでいないのかな?
工君は中々返事をしなかった。
やっと口を開いたと思えば、
「下着……」
「下着?」
「見えています」
「あ、ごめん」
ベッドに座り直したことで、ちょうどスカートの中が床に座っている工君の目と同じ高さになっていたようだ。
私は急いでスカートを押さえた。
前のときもそうだし、痴女だと思われていないよね?
「気を付けてください」
だけど、工君は意外にも興味がないと言わんばかりの態度で、また机に向き直して課題を再開した。
本のヒロインの気持ちも分からなかったし、工君からはあしらわれるし、蹴っていいことなんてなかった。
ちょっとだけ寂しく感じた。
仕方がなくベッドに横になりながら、工君が持ってきた課題図書を読む。
確か、思春期の男女の心情が書かれたお話だっけ。
女の子が男の子の背中を蹴りたい、みたいな描写がある。
読んだ当時は意味が分からなかった。
クラスメイトの背中を蹴りたくなる気持ちって何?
今思えば多感な時期の女の子の行き場のない気持ちを蹴ることによって発散、と言うか伝えたかったんだろうけど。
それにしても蹴るって……。私もやってみようかな。
ご褒美のために一生懸命机に向かって課題をやっている工君の背中を。
私はベッドに座り直して、トンっと工の背中を蹴ってみた。
「っわぁ……、え?なんですか」
「この本のヒロインの真似」
「……」
そう言って私は本を見せた。
もしかして、まだ読んでいないのかな?
工君は中々返事をしなかった。
やっと口を開いたと思えば、
「下着……」
「下着?」
「見えています」
「あ、ごめん」
ベッドに座り直したことで、ちょうどスカートの中が床に座っている工君の目と同じ高さになっていたようだ。
私は急いでスカートを押さえた。
前のときもそうだし、痴女だと思われていないよね?
「気を付けてください」
だけど、工君は意外にも興味がないと言わんばかりの態度で、また机に向き直して課題を再開した。
本のヒロインの気持ちも分からなかったし、工君からはあしらわれるし、蹴っていいことなんてなかった。
ちょっとだけ寂しく感じた。