〜第一章〜 酔っぱらい女からアンタ
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ゴオンゴオンと言う洗濯機の音で目が覚めた。
私の部屋、いつの間に帰ってきたんだろう。
それに洗濯機なんて回した覚えないんだけど。
ベッドから起き上がると下着姿の私。
部屋の角には知らない半裸の男。
「ひぇっ」
え、どういう状況?
「起きたか」
私が起きたことに気が付いた男性はこちらに顔を向き静かに話しかけた。
「もしかして私たち」
「想像していることは何もない」
確かにお互い身に付けている服の面積が少ないこと以外は乱れた場所もなければ、致した形跡もない。
「覚えていないのか」
「お恥ずかしながら」
男性はため息を吐き、これまでの経緯を話してくれた。
どうやら私が男性に居酒屋でダル絡みをして、そのままリバース。
仕方がなく家まで送り届けてくれたが、ゲロまみれの服で寝かせるわけにもいかず、なおかつ自分はゲロが付いた服のまま帰るのも嫌だったので、服を洗濯機にかけた、と。
「大変申し訳ございません」
私は全力で土下座をした。
「乾燥が終わり次第帰る」
「よければメンズ物の服あるので着ていってください」
元カレの服なら今日一日かけてまとめたごみ袋の中にある。
「知らないやつの服なんて汚くて着れない」
「はあ、そうですか」
潔癖症かよ。
でも、いつまでも半裸でいさせるわけにはいかない。
あ、確か……。
私は衣装ケースの横に放置されていたショップバッグの中身を取り出し、男性に渡した。
「これなら大丈夫ですか?新品なんで」
別れる前に元カレが私の家に置いておく部屋着を買っておいてと頼まれて、そのまま未開封で放置されていたやつ。
唯一捨てずに取っておいたもの。
私が買ったんだし、自分用で使おうと思って、決して未練があるわけではない。
男性は渋々手にしてその服を着た。
オーバーサイズで買ったその服は長身の彼にはちょうど良かった。
鍛えられた体はすっかり衣服で隠れた。
誰が彼の服の下がシックスパックだと思うか、いや思わない。
「クリーニング出してお返しするので、連絡先を教えて頂けませんか?」
「捨ててくれて構わない」
そう言い残し、名も知らない彼は私の家を出ていった。
捨てて良いなら洗濯機止めるか。
私は脱衣所に向かった。
あれ、これ。
洗濯機の上には小振りの革製のケースが。
彼の忘れ物だろうか。
中身は名刺だった。
株式会社ムスビイ、佐久早聖臣。確か自動車部品メーカーだっけ。
後で連絡するか。
私の部屋、いつの間に帰ってきたんだろう。
それに洗濯機なんて回した覚えないんだけど。
ベッドから起き上がると下着姿の私。
部屋の角には知らない半裸の男。
「ひぇっ」
え、どういう状況?
「起きたか」
私が起きたことに気が付いた男性はこちらに顔を向き静かに話しかけた。
「もしかして私たち」
「想像していることは何もない」
確かにお互い身に付けている服の面積が少ないこと以外は乱れた場所もなければ、致した形跡もない。
「覚えていないのか」
「お恥ずかしながら」
男性はため息を吐き、これまでの経緯を話してくれた。
どうやら私が男性に居酒屋でダル絡みをして、そのままリバース。
仕方がなく家まで送り届けてくれたが、ゲロまみれの服で寝かせるわけにもいかず、なおかつ自分はゲロが付いた服のまま帰るのも嫌だったので、服を洗濯機にかけた、と。
「大変申し訳ございません」
私は全力で土下座をした。
「乾燥が終わり次第帰る」
「よければメンズ物の服あるので着ていってください」
元カレの服なら今日一日かけてまとめたごみ袋の中にある。
「知らないやつの服なんて汚くて着れない」
「はあ、そうですか」
潔癖症かよ。
でも、いつまでも半裸でいさせるわけにはいかない。
あ、確か……。
私は衣装ケースの横に放置されていたショップバッグの中身を取り出し、男性に渡した。
「これなら大丈夫ですか?新品なんで」
別れる前に元カレが私の家に置いておく部屋着を買っておいてと頼まれて、そのまま未開封で放置されていたやつ。
唯一捨てずに取っておいたもの。
私が買ったんだし、自分用で使おうと思って、決して未練があるわけではない。
男性は渋々手にしてその服を着た。
オーバーサイズで買ったその服は長身の彼にはちょうど良かった。
鍛えられた体はすっかり衣服で隠れた。
誰が彼の服の下がシックスパックだと思うか、いや思わない。
「クリーニング出してお返しするので、連絡先を教えて頂けませんか?」
「捨ててくれて構わない」
そう言い残し、名も知らない彼は私の家を出ていった。
捨てて良いなら洗濯機止めるか。
私は脱衣所に向かった。
あれ、これ。
洗濯機の上には小振りの革製のケースが。
彼の忘れ物だろうか。
中身は名刺だった。
株式会社ムスビイ、佐久早聖臣。確か自動車部品メーカーだっけ。
後で連絡するか。