〜第二章〜 アンタから名前
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あの日を境に私と佐久早聖臣の関係は変わった。
まずは呼び方。私のことを名前で呼んでくれるようになった。
それに伴って私もフルネームを止めて名前で呼ぶことに。
そしてご飯。スイーツや生物はダメだけど、火を通してあるものならある程度食べてくれるようになった。
ーーーー
「聖臣来たよー!シャワー借りるね」
「ああ」
週に1回はお互いどちらかの家に遊びに行くようになった。
この日は仕事終わりに私が聖臣の家にお邪魔することに。
慣れた動きでシャワーを借りる。
これが聖臣の家に遊びに来たときのルール。
シャワーの後は先日貰った部屋着に着替えた。
聖臣と同じ柔軟剤の匂いに包まれて、ちょっとだけ嬉しくなる。
やっぱり私も同じ柔軟剤にしようかな。
聖臣がいるリビングに行くとソファーに寛いでテレビを見ていた。
その隣にちょこんと座る私。
「晩ご飯は?」
「食べた」
「そっか」
違う、そんなことが聞きたかったんじゃない。
「ねぇ、聖臣」
「ん?」
「同棲しませんか?」
「………他人と暮らせない」
悩む素振りを見せてくれたが、やっぱりダメなのか。
「それじゃあ、試しに今日泊まってもいい?」
「………それなら、まあ」
「やった」
聖臣の家に初めて泊まる。
見ていたテレビが一区切り付き、寝支度を始めた。
並んで派を磨く様は本当に同棲しているように思えた。
「布団って……」
「客用なんてない」
だよね。
「それなら私はソファーで寝ようかな」
「なんでだよ、隣にこればいいだろ」
聖臣はベッドの半分のスペースを空けてくれた。
「お邪魔します」
初めて家に入ったとき、いやそれ以上に緊張する。
でも聖臣の匂いに包まれたからか、なんだか安心して直ぐに寝付けそうだ。
うとうとしていると、聖臣がゴソゴソ起き上がった。
トイレかな?
しかし、部屋を出た聖臣は一向に戻ってこない。
心配になって様子を見に行くとリビングの方に明かりが点いていた。
リビングへのドアを開けると、ソファーで寝ようとしていた聖臣がいた。
「●●……」
「寝れないなら私がソファーで寝るよ。家主をそんなところで寝かせられない」
「……」
思ったより深刻そうな顔をしている聖臣。
やっと話し始めたと思ったら、
「俺、やっぱり自分のテリトリーを汚されるの耐えられない」
遊びに来たり、ご飯食べたり、隣に座ったりはできて、寝るのだけがダメなの?
「四六時中ベタベタするのは無理」
「え、それは私も嫌だよ?」
何を言うのかと思えば。
私にだってプライベートな時間はほしい。
「女の人はずっとベタベタしたいものなのかと思っていた」
「そんなことないって」
昔付き合った人がそう言うタイプの人だったのかな。
もしかして、それを思い悩んでいて隣で寝れなくなった?
「ずっとじゃなければ私に触れられても平気?」
裏を返せば聖臣が言っていたことはそう言う意味になる。
私はどうぞ来て下さい、と言わんばかりのポーズを取った。
ゆっくりと私を抱き締める聖臣。
「大丈夫かも」
「よかった」
本当によかった。
私は聖臣の背中に腕を回してポンポンと優しく叩いた。
それに答えるように抱き締める腕に力を入れた聖臣。
「もし同棲するなら、個別の部屋がある間取りにしない?」
「うん、する」
素直で可愛いと思ってしまった。
「取りあえず夜も遅いし、ベッドに戻ろう?」
私は小さい子を扱うかのように聖臣の手を引いてベッドへと戻った。
聖臣は安心したように私より先に眠りに付いた。
私も聖臣の癖のある髪の毛を撫でてから目を閉じた。
ーーFinーー
まずは呼び方。私のことを名前で呼んでくれるようになった。
それに伴って私もフルネームを止めて名前で呼ぶことに。
そしてご飯。スイーツや生物はダメだけど、火を通してあるものならある程度食べてくれるようになった。
ーーーー
「聖臣来たよー!シャワー借りるね」
「ああ」
週に1回はお互いどちらかの家に遊びに行くようになった。
この日は仕事終わりに私が聖臣の家にお邪魔することに。
慣れた動きでシャワーを借りる。
これが聖臣の家に遊びに来たときのルール。
シャワーの後は先日貰った部屋着に着替えた。
聖臣と同じ柔軟剤の匂いに包まれて、ちょっとだけ嬉しくなる。
やっぱり私も同じ柔軟剤にしようかな。
聖臣がいるリビングに行くとソファーに寛いでテレビを見ていた。
その隣にちょこんと座る私。
「晩ご飯は?」
「食べた」
「そっか」
違う、そんなことが聞きたかったんじゃない。
「ねぇ、聖臣」
「ん?」
「同棲しませんか?」
「………他人と暮らせない」
悩む素振りを見せてくれたが、やっぱりダメなのか。
「それじゃあ、試しに今日泊まってもいい?」
「………それなら、まあ」
「やった」
聖臣の家に初めて泊まる。
見ていたテレビが一区切り付き、寝支度を始めた。
並んで派を磨く様は本当に同棲しているように思えた。
「布団って……」
「客用なんてない」
だよね。
「それなら私はソファーで寝ようかな」
「なんでだよ、隣にこればいいだろ」
聖臣はベッドの半分のスペースを空けてくれた。
「お邪魔します」
初めて家に入ったとき、いやそれ以上に緊張する。
でも聖臣の匂いに包まれたからか、なんだか安心して直ぐに寝付けそうだ。
うとうとしていると、聖臣がゴソゴソ起き上がった。
トイレかな?
しかし、部屋を出た聖臣は一向に戻ってこない。
心配になって様子を見に行くとリビングの方に明かりが点いていた。
リビングへのドアを開けると、ソファーで寝ようとしていた聖臣がいた。
「●●……」
「寝れないなら私がソファーで寝るよ。家主をそんなところで寝かせられない」
「……」
思ったより深刻そうな顔をしている聖臣。
やっと話し始めたと思ったら、
「俺、やっぱり自分のテリトリーを汚されるの耐えられない」
遊びに来たり、ご飯食べたり、隣に座ったりはできて、寝るのだけがダメなの?
「四六時中ベタベタするのは無理」
「え、それは私も嫌だよ?」
何を言うのかと思えば。
私にだってプライベートな時間はほしい。
「女の人はずっとベタベタしたいものなのかと思っていた」
「そんなことないって」
昔付き合った人がそう言うタイプの人だったのかな。
もしかして、それを思い悩んでいて隣で寝れなくなった?
「ずっとじゃなければ私に触れられても平気?」
裏を返せば聖臣が言っていたことはそう言う意味になる。
私はどうぞ来て下さい、と言わんばかりのポーズを取った。
ゆっくりと私を抱き締める聖臣。
「大丈夫かも」
「よかった」
本当によかった。
私は聖臣の背中に腕を回してポンポンと優しく叩いた。
それに答えるように抱き締める腕に力を入れた聖臣。
「もし同棲するなら、個別の部屋がある間取りにしない?」
「うん、する」
素直で可愛いと思ってしまった。
「取りあえず夜も遅いし、ベッドに戻ろう?」
私は小さい子を扱うかのように聖臣の手を引いてベッドへと戻った。
聖臣は安心したように私より先に眠りに付いた。
私も聖臣の癖のある髪の毛を撫でてから目を閉じた。
ーーFinーー