〜第二章〜 アンタから名前
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あの佐久早聖臣がついに私のことを名前で呼んだ。
それだけではなく、ご飯まで食べたい、と。
風邪ってこんなにも人を変えることができるのか。
本人は熱でツラいだろうけど、今日ばかりは風邪に感謝した。
ここに来る前に買い出しをした食材で料理をする。
お腹に優しいうどんに、佐久早聖臣が好きな梅干しを合わせた梅おろしうどん。
寝室まで呼びに行くと、自分の足でちゃんと歩ける佐久早聖臣。
体調は大分よくなったのかな?
「熱いから気をつけて。食べきれなかったら残してもいいから。後、冷蔵庫にデザートも買ってあるから」
ここまでするとまるでお母さんだな、そう思いながら世話を焼いた。
さて、調理器具の洗い物しないと。
洗いながらチラッと佐久早聖臣を見ると、ちゃんと食べている。
あの潔癖症の佐久早聖臣が。
風邪引いたせいで、単なる気まぐれかもしれないけど、とても嬉しかった。
「ご馳走さま」
「お粗末様です」
うどんは完食。
空になったお椀と引き換えに体温計を渡すと、熱はすっかり平熱まで落ち着いていた。
「熱下がったけど、念のためにまだ寝た方がいいからね」
「汗かいた……風呂入りたい」
熱のときってお風呂に入っていいんだっけ?
平熱まで下がったし食欲もあったから大丈夫だと思うけど。
「倒れるといけないから脱衣所で待ってるから」
「分かった」
佐久早聖臣が浴室に入る音を確認すると脱衣所の前の扉で待機した。
「出るとき言ってね、外で待つから」
「……」
返事がない。ちゃんと聞こえた?シャワーの音で聞こえなかったのかな。
でも、まあ普通に考えれば出るときに言ってくれるよね。
そう思っていたのに、
ガチャッ
「「あっ」」
見てしまった。佐久早聖臣の鍛えられた綺麗な体を。
「出るなら言ってよね!」
「……」
そう吐き捨て、慌てて脱衣所を出た。
男性の裸なんて何度も見たことあるのに。
人が変わるだけでこんなにもドキドキするなんて。
着替え終わってさっぱりした表情の佐久早聖臣が脱衣所から出てきた。
なんで見られた側の佐久早聖臣の方が平然としているの?
ありえないんだけど。
こっちはまだ赤くなった顔が戻っていないのに。
そんな私をまじまじと見てくる佐久早聖臣。
「なによ」
「変態」
そう言って初めて見る佐久早聖臣の笑った顔は優しかった。
それだけではなく、ご飯まで食べたい、と。
風邪ってこんなにも人を変えることができるのか。
本人は熱でツラいだろうけど、今日ばかりは風邪に感謝した。
ここに来る前に買い出しをした食材で料理をする。
お腹に優しいうどんに、佐久早聖臣が好きな梅干しを合わせた梅おろしうどん。
寝室まで呼びに行くと、自分の足でちゃんと歩ける佐久早聖臣。
体調は大分よくなったのかな?
「熱いから気をつけて。食べきれなかったら残してもいいから。後、冷蔵庫にデザートも買ってあるから」
ここまでするとまるでお母さんだな、そう思いながら世話を焼いた。
さて、調理器具の洗い物しないと。
洗いながらチラッと佐久早聖臣を見ると、ちゃんと食べている。
あの潔癖症の佐久早聖臣が。
風邪引いたせいで、単なる気まぐれかもしれないけど、とても嬉しかった。
「ご馳走さま」
「お粗末様です」
うどんは完食。
空になったお椀と引き換えに体温計を渡すと、熱はすっかり平熱まで落ち着いていた。
「熱下がったけど、念のためにまだ寝た方がいいからね」
「汗かいた……風呂入りたい」
熱のときってお風呂に入っていいんだっけ?
平熱まで下がったし食欲もあったから大丈夫だと思うけど。
「倒れるといけないから脱衣所で待ってるから」
「分かった」
佐久早聖臣が浴室に入る音を確認すると脱衣所の前の扉で待機した。
「出るとき言ってね、外で待つから」
「……」
返事がない。ちゃんと聞こえた?シャワーの音で聞こえなかったのかな。
でも、まあ普通に考えれば出るときに言ってくれるよね。
そう思っていたのに、
ガチャッ
「「あっ」」
見てしまった。佐久早聖臣の鍛えられた綺麗な体を。
「出るなら言ってよね!」
「……」
そう吐き捨て、慌てて脱衣所を出た。
男性の裸なんて何度も見たことあるのに。
人が変わるだけでこんなにもドキドキするなんて。
着替え終わってさっぱりした表情の佐久早聖臣が脱衣所から出てきた。
なんで見られた側の佐久早聖臣の方が平然としているの?
ありえないんだけど。
こっちはまだ赤くなった顔が戻っていないのに。
そんな私をまじまじと見てくる佐久早聖臣。
「なによ」
「変態」
そう言って初めて見る佐久早聖臣の笑った顔は優しかった。