〜第二章〜 アンタから名前
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今回はせっかく佐久早聖臣と二人でデート先を考えたのに、あいにくの雨。
集合したまではよかったが、段々雨が強くなってきたのでやむを得ず中止。
ここからだと佐久早聖臣の家の方が近い、という事でひとまず行くことになった。
「お邪魔します」
初めて入る佐久早聖臣の家。
当たり前だが私のアパートよりも良いところに住んでいる。築浅そうなマンション。
「シャワーそこ」
家に入るや否や、いきなりタオルを渡されてお風呂場へ連れていかれた。
シャワーって……展開早くない?
どこまで洗えばいい?
メイクは落とさない方がいいよね。髪は乾かすのが大変だけど、既に雨で濡れているし……。
こうなってくるとメイクも落としたくなってくる。
でも簡易用のメイク直ししか持ってきていないし……。
あ、このボディーソープいい匂い。私も同じの買おうかな。
それより、落ちた髪の毛のごみを捨てておかないと。
ただシャワーを浴びるだけなのに、色んなことを考えないといけなくて思考停止寸前。
私がシャワーを浴び終えると、部屋着が用意されていた。
これを着ろと言うことか。
予期せぬ訪問だったからか、おそらく佐久早聖臣の服だろう。
半袖Tシャツに短パンなのに、私にはちょうどいい丈だった。
「お風呂頂きました」
私を上から下まで眺める佐久早聖臣。
「アンタ小さいな」
そう言い捨てると佐久早聖臣もシャワーを浴びに行った。
私が小さいんじゃなくて、佐久早聖臣が大きすぎるんだよ。
さて、待っている間どうしよう。
あんまりウロウロするのはよくないよね。
ひとまずソファーに座ろうかな。
いや、でもハンカチを敷いて座椅子に座る佐久早聖臣のことだ。
他人にソファーに座られるのも嫌がるかも。
やっぱり立って待っていよう。
間もなくして佐久早聖臣が出てきた。
風呂上がりなのに髪の毛がうねっている。
試合後も汗をかいているはずなのに髪がうねっているからもしやと思ったが、やはりセットしていたのではなく癖毛だったのか。
「なんで立ってるの」
「どこに座ればいいか分からなくて…」
「ソファーでいいよ」
そんなに呆れながら言わなくても。
座っても良かったんだ。
………あれ?
改めて佐久早聖臣の顔色を伺うと、
「なんか顔色悪くない?」
「……」
「無理してるなら言って」
待ち合わせ場所で会ったときは大丈夫そうだったから、バレーの練習で疲れているとかではないはずだけど。
私は静かに返事を待った。
「他人を家に上げるのが……苦手」
来る前から薄々心配はしていたが。やはりそうか。
家に入ってシャワーを勧めてきたのは濡れていたからもあったけど、一番は菌を落としたかったからだろう。
自分のルールが厳しいタイプ。
「やっちゃいけないこことか、先に言ってくれば気を付けるけど」
「多過ぎて話すのが面倒くさい」
あー察し。そう言う性格だよね、佐久早聖臣は。
「人の家……アンタの家はちゃんとしているし、万が一汚しても自分の家じゃないから許せた」
「そうだったんだ」
苦手でも勇気を出して部屋に招待してくれてありがとう。
そう思うと同時にお風呂場で浮かれていた自分が情けなくなった。
その日は雨が小雨になったタイミングでお暇した。
集合したまではよかったが、段々雨が強くなってきたのでやむを得ず中止。
ここからだと佐久早聖臣の家の方が近い、という事でひとまず行くことになった。
「お邪魔します」
初めて入る佐久早聖臣の家。
当たり前だが私のアパートよりも良いところに住んでいる。築浅そうなマンション。
「シャワーそこ」
家に入るや否や、いきなりタオルを渡されてお風呂場へ連れていかれた。
シャワーって……展開早くない?
どこまで洗えばいい?
メイクは落とさない方がいいよね。髪は乾かすのが大変だけど、既に雨で濡れているし……。
こうなってくるとメイクも落としたくなってくる。
でも簡易用のメイク直ししか持ってきていないし……。
あ、このボディーソープいい匂い。私も同じの買おうかな。
それより、落ちた髪の毛のごみを捨てておかないと。
ただシャワーを浴びるだけなのに、色んなことを考えないといけなくて思考停止寸前。
私がシャワーを浴び終えると、部屋着が用意されていた。
これを着ろと言うことか。
予期せぬ訪問だったからか、おそらく佐久早聖臣の服だろう。
半袖Tシャツに短パンなのに、私にはちょうどいい丈だった。
「お風呂頂きました」
私を上から下まで眺める佐久早聖臣。
「アンタ小さいな」
そう言い捨てると佐久早聖臣もシャワーを浴びに行った。
私が小さいんじゃなくて、佐久早聖臣が大きすぎるんだよ。
さて、待っている間どうしよう。
あんまりウロウロするのはよくないよね。
ひとまずソファーに座ろうかな。
いや、でもハンカチを敷いて座椅子に座る佐久早聖臣のことだ。
他人にソファーに座られるのも嫌がるかも。
やっぱり立って待っていよう。
間もなくして佐久早聖臣が出てきた。
風呂上がりなのに髪の毛がうねっている。
試合後も汗をかいているはずなのに髪がうねっているからもしやと思ったが、やはりセットしていたのではなく癖毛だったのか。
「なんで立ってるの」
「どこに座ればいいか分からなくて…」
「ソファーでいいよ」
そんなに呆れながら言わなくても。
座っても良かったんだ。
………あれ?
改めて佐久早聖臣の顔色を伺うと、
「なんか顔色悪くない?」
「……」
「無理してるなら言って」
待ち合わせ場所で会ったときは大丈夫そうだったから、バレーの練習で疲れているとかではないはずだけど。
私は静かに返事を待った。
「他人を家に上げるのが……苦手」
来る前から薄々心配はしていたが。やはりそうか。
家に入ってシャワーを勧めてきたのは濡れていたからもあったけど、一番は菌を落としたかったからだろう。
自分のルールが厳しいタイプ。
「やっちゃいけないこことか、先に言ってくれば気を付けるけど」
「多過ぎて話すのが面倒くさい」
あー察し。そう言う性格だよね、佐久早聖臣は。
「人の家……アンタの家はちゃんとしているし、万が一汚しても自分の家じゃないから許せた」
「そうだったんだ」
苦手でも勇気を出して部屋に招待してくれてありがとう。
そう思うと同時にお風呂場で浮かれていた自分が情けなくなった。
その日は雨が小雨になったタイミングでお暇した。