〜第二章〜 アンタから名前
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人が多いところが苦手、と言う彼の要望でスカイウォークへ観光に行くことにした。
スカイウォークとは日本最長の吊橋。
吊橋を渡らずにジップラインで滑ることもできる。
行き先を事前に伝えると断られるかもしれないから、有無を言わさずに車の助手席へ乗せた。
「着いたよ!」
「任せておけって言うから任せたのに……人が多い」
「でも広々としているから人口密度で考えれば少ないよ」
風は強いが天気はいい。絶好の観光日和。
「ほらほら行くよ」
手を引くと怒られるかもしれないから、申し訳程度に佐久早聖臣の服の端を軽く引っ張った。
意外にも素直に付いてきてくれる佐久早聖臣。
「うわ~長い吊橋だね」
「……」
「ひょっとして高いところ苦手?」
「大丈夫だ」
吊橋の中央まで来た。そこに広がる大パノラマは絶景だった。
今の景色も素敵だけど、夕日で赤く染まる景色もさぞ素敵なんだろう。
「綺麗だね」
「ああ」
景色を堪能しているといきなり強風が吹いた。
多少の揺れは感じるものの、丈夫な作りのためバランスを崩すなんてことは無縁だった。
「結構強い風なのに全然揺れないね。あーあ、こんなんじゃ吊橋効果も意味ないなー」
「それでここを選んだのか」
「ベタでいいでしょ」
吊橋効果も多少は期待していたが、本当はこの景色を見てリフレッシュをしてもらいたかった。
だけど、マスクをしている佐久早聖臣の表情はよく分からない。
吊橋を渡った先にはソフトクリームの専門店があった。
スカイウォークをイメージする“空色”のオリジナル限定ソフトクリーム。
「せっかくだからソフト食べようよ」
「ああ」
私は店員さんに空色ソフトを2つ注文した。
「予防接種の証明書はお持ちですか?」
ここのソフトクリーム屋さんは今流行りの病原体の予防接種をした証明書を見せると、ソフト代が半額になる。
事前に調べていたため私は持ってきていたが、佐久早聖臣には行き先を伏せていた関係上、伝えていない。
それなのに、
「持ってるんだ」
「何があるか分からないからな」
佐久早聖臣は当たり前だろ、と言わんばかりの顔で証明書を出した。
さすがすぎる。
受け取ったソフトは白色と水色のミックスの色合いだった。濃厚な味わい。
開放的な空間に長い吊橋を眺めながら佐久早聖臣と食べる空色ソフトは忘れられない味になった。
ソフトクリームを食べ終わった後は、スカイウォークミュージアムで吊橋の模型や歴史を見たり、吊橋をバックに“SKY WALK”と書かれたオブジェと共に写真を撮ったりと存分に満喫した。
「今日1日デートしてみてどうだった?」
帰りの車の中で聞いてみた。
「悪くなかった」
「よかった!またデートしてくれる?」
「次は俺も一緒に行き先を考えたい」
「ふふふ、そうだね」
前向きにデートを考えてくれる佐久早聖臣に嬉しく思った。
いつの間にかファンとして好き、ではなく人として好きになりかけていた。
佐久早聖臣も少しは私のことを良いと思ってくれたらいいな。
スカイウォークとは日本最長の吊橋。
吊橋を渡らずにジップラインで滑ることもできる。
行き先を事前に伝えると断られるかもしれないから、有無を言わさずに車の助手席へ乗せた。
「着いたよ!」
「任せておけって言うから任せたのに……人が多い」
「でも広々としているから人口密度で考えれば少ないよ」
風は強いが天気はいい。絶好の観光日和。
「ほらほら行くよ」
手を引くと怒られるかもしれないから、申し訳程度に佐久早聖臣の服の端を軽く引っ張った。
意外にも素直に付いてきてくれる佐久早聖臣。
「うわ~長い吊橋だね」
「……」
「ひょっとして高いところ苦手?」
「大丈夫だ」
吊橋の中央まで来た。そこに広がる大パノラマは絶景だった。
今の景色も素敵だけど、夕日で赤く染まる景色もさぞ素敵なんだろう。
「綺麗だね」
「ああ」
景色を堪能しているといきなり強風が吹いた。
多少の揺れは感じるものの、丈夫な作りのためバランスを崩すなんてことは無縁だった。
「結構強い風なのに全然揺れないね。あーあ、こんなんじゃ吊橋効果も意味ないなー」
「それでここを選んだのか」
「ベタでいいでしょ」
吊橋効果も多少は期待していたが、本当はこの景色を見てリフレッシュをしてもらいたかった。
だけど、マスクをしている佐久早聖臣の表情はよく分からない。
吊橋を渡った先にはソフトクリームの専門店があった。
スカイウォークをイメージする“空色”のオリジナル限定ソフトクリーム。
「せっかくだからソフト食べようよ」
「ああ」
私は店員さんに空色ソフトを2つ注文した。
「予防接種の証明書はお持ちですか?」
ここのソフトクリーム屋さんは今流行りの病原体の予防接種をした証明書を見せると、ソフト代が半額になる。
事前に調べていたため私は持ってきていたが、佐久早聖臣には行き先を伏せていた関係上、伝えていない。
それなのに、
「持ってるんだ」
「何があるか分からないからな」
佐久早聖臣は当たり前だろ、と言わんばかりの顔で証明書を出した。
さすがすぎる。
受け取ったソフトは白色と水色のミックスの色合いだった。濃厚な味わい。
開放的な空間に長い吊橋を眺めながら佐久早聖臣と食べる空色ソフトは忘れられない味になった。
ソフトクリームを食べ終わった後は、スカイウォークミュージアムで吊橋の模型や歴史を見たり、吊橋をバックに“SKY WALK”と書かれたオブジェと共に写真を撮ったりと存分に満喫した。
「今日1日デートしてみてどうだった?」
帰りの車の中で聞いてみた。
「悪くなかった」
「よかった!またデートしてくれる?」
「次は俺も一緒に行き先を考えたい」
「ふふふ、そうだね」
前向きにデートを考えてくれる佐久早聖臣に嬉しく思った。
いつの間にかファンとして好き、ではなく人として好きになりかけていた。
佐久早聖臣も少しは私のことを良いと思ってくれたらいいな。