〜第一章〜 酔っぱらい女からアンタ
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~第一章〜 酔っぱらい女からアンタ
「最低!」
家に帰ると半同棲状態の彼氏、いや元カレが私の家に浮気相手を連れてきておっ始めていた。
「●●待ってくれ、違うんだ」
「何が違うのよ!見たまんまでしょ!合鍵置いて出ていけ!」
私は元カレの着ていた服と、浮気相手の服を外に放り投げた。
「おい!投げるな!」
「早く拾いにいけよ!ほらそこの女も!」
2人は観念したのか、生まれたままの姿で外の服を拾いに出た。
その隙にドアを閉め鍵をかけた。
しばらくは扉を叩かれたがお隣さんから注意されたのか、直ぐに静かになった。
それが昨晩のこと。
今朝、許しを乞う連絡が来ていたが、もちろんお断り。
気持ちが揺らがないためにアイツの私物や思い出の品をごみ袋へと詰めていく。
ベッドのシーツも変えないと。
アイツの趣味で選んだソファーももういらない。
長く付き合っていたからって、情なんてない。
悲しんでなんてやらない。
それなのに、私の目からは涙が出てくる。
5袋目のごみ袋がいっぱいになる頃には涙はすっかり枯れ果て、部屋は綺麗になった。
掃除を始めたときは明るかった窓の外も、今ではすっかり暗くなっていた。
せっかくの休みの日が掃除で終わってしまう。
部屋を見渡すと思ったより自分の物が少ないことに気付かされる。
「お腹空いた」
誰に言うでもなくポツリと呟いた。
こんなときはパーっと飲むに限る。
玄関に大量のごみ袋をまとめ、私は近所の居酒屋へ向かった。
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