蛍光ペン
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眠りにつこうと目を閉じても、なぜか頭は冴え渡るばかり。
羊を数えたりもしたけれど、途中でいくつか分からなくなり、諦めた。
結局、重たい瞼をこすりながら家を出たのは、いつもよりずいぶん遅い時間だった。
大あくびをしながら校門をくぐり、昇降口へ向かうと、月島君と山口君と鉢合わせした。
「……あっ」
一瞬、デジャヴを感じた。
以前は、気を遣って手紙の返事を催促せずに教室に戻ろうとしたら、月島君がその場で返事をくれる、という展開だった。
だけど、今回は返事すらないかもしれない。
だって、私の一方的な思いを綴っただけの手紙を渡しただけだから。
だから、私は挨拶すらせずに彼らの横を通り抜けようとした。
それなのに、
「待って、◯◯さん」
月島君に引き留められた。
まさか、また山口君の前で公開処刑されるのか。
そう思ったけれど、月島君は続けて山口君の方へと向き直った。
「ごめん、山口。先に行ってて」
山口君は私と月島君の顔を交互に見ると、何かを察したのか、ソワソワした様子で了承した。
「うん、分かった!先に教室に行ってるね!」
「うるさい山口」
「ごめんツッキー☆」
山口君は去り際、私に向けてこっそりウインクをした。
だけど、残念ながら、そんな甘い話じゃないと思う。
だって、これは告白ではないから。
月島君は山口君の姿が見えなくなるのを確認すると、私の方へ視線を向けた。
「……わざわざ、手紙で書く必要あった?」
彼の声は、いつもより少しだけ優しいように聞こえた。
「だって、直接は……恥ずかしくて」
「ふうん。相変わらずだね」
その言葉に、私は顔が熱くなるのを感じた。
それを隠すように、強い口調で返す。
「で、何が言いたいの?」
「知りたいんじゃないの?あの時、はっきりと手紙が読めていたら、僕がどんな反応をしたのかを」
「……」
そんなの、知りたいに決まっている。
私の沈黙を肯定と受け取ったのか、月島君はゆっくりと話し始めた。
「僕も◯◯さんのことが好きだったよ」
好き“だった”。
それは過去のことを表す言葉。
つまり、月島君はもう私のことを好きではない、と言うこと。
悲しくなんてない。
だって、私も今は月島君のことを好きじゃないから。
それなのに、なぜか泣きそうになった。
涙が溢れるところを見られないように、私は彼に背を向けた。
「月島君の気持ちはよく分かった。伝えてくれてありがとう。要件は済んだよね?私、もう行くから」
捲し立てるように言って、早くこの場から逃げようとした。
それなのに、彼は逃さないとでも言っているかのように、私の手を掴んできた。
「何、離して?」
「ダメ。だって、まだ話は終わってないから」
終わっていないって何よ。
これ以上何かあるのか。
振り解こうとしたけれど、掴まれた腕に込められた力が、最後まで話しを聞かないと、離してくれないと言っている。
私は、観念して、抵抗するのをやめた。
無抵抗になった私に、月島君は最後の言葉を告げる。
「今も」
「……?」
「今も◯◯さんのことが好きだよ」
「……っ」
信じられなかった。
「好きだったからこそ、あのときの手紙に腹が立った。読めない手紙を寄越して、イタズラだって思った。だけど、嫌いにはなれなくて……。そんな時にまた手紙なんて渡されたら……」
彼の目は、これ以上言わなくても分かるデショ、と言っているようだった。
だからこそ、私は鈍感なフリをする。
「分からない!最後まで言って!」
振り向きざまに言うと、堪えていた涙が自然と頬を伝った。
それを見て、月島君はクスッと笑いながら、指で優しく涙をすくい取る。
そして、私の耳元でこう囁いた。
「●●、僕と付き合って」
ーーFinーー
羊を数えたりもしたけれど、途中でいくつか分からなくなり、諦めた。
結局、重たい瞼をこすりながら家を出たのは、いつもよりずいぶん遅い時間だった。
大あくびをしながら校門をくぐり、昇降口へ向かうと、月島君と山口君と鉢合わせした。
「……あっ」
一瞬、デジャヴを感じた。
以前は、気を遣って手紙の返事を催促せずに教室に戻ろうとしたら、月島君がその場で返事をくれる、という展開だった。
だけど、今回は返事すらないかもしれない。
だって、私の一方的な思いを綴っただけの手紙を渡しただけだから。
だから、私は挨拶すらせずに彼らの横を通り抜けようとした。
それなのに、
「待って、◯◯さん」
月島君に引き留められた。
まさか、また山口君の前で公開処刑されるのか。
そう思ったけれど、月島君は続けて山口君の方へと向き直った。
「ごめん、山口。先に行ってて」
山口君は私と月島君の顔を交互に見ると、何かを察したのか、ソワソワした様子で了承した。
「うん、分かった!先に教室に行ってるね!」
「うるさい山口」
「ごめんツッキー☆」
山口君は去り際、私に向けてこっそりウインクをした。
だけど、残念ながら、そんな甘い話じゃないと思う。
だって、これは告白ではないから。
月島君は山口君の姿が見えなくなるのを確認すると、私の方へ視線を向けた。
「……わざわざ、手紙で書く必要あった?」
彼の声は、いつもより少しだけ優しいように聞こえた。
「だって、直接は……恥ずかしくて」
「ふうん。相変わらずだね」
その言葉に、私は顔が熱くなるのを感じた。
それを隠すように、強い口調で返す。
「で、何が言いたいの?」
「知りたいんじゃないの?あの時、はっきりと手紙が読めていたら、僕がどんな反応をしたのかを」
「……」
そんなの、知りたいに決まっている。
私の沈黙を肯定と受け取ったのか、月島君はゆっくりと話し始めた。
「僕も◯◯さんのことが好きだったよ」
好き“だった”。
それは過去のことを表す言葉。
つまり、月島君はもう私のことを好きではない、と言うこと。
悲しくなんてない。
だって、私も今は月島君のことを好きじゃないから。
それなのに、なぜか泣きそうになった。
涙が溢れるところを見られないように、私は彼に背を向けた。
「月島君の気持ちはよく分かった。伝えてくれてありがとう。要件は済んだよね?私、もう行くから」
捲し立てるように言って、早くこの場から逃げようとした。
それなのに、彼は逃さないとでも言っているかのように、私の手を掴んできた。
「何、離して?」
「ダメ。だって、まだ話は終わってないから」
終わっていないって何よ。
これ以上何かあるのか。
振り解こうとしたけれど、掴まれた腕に込められた力が、最後まで話しを聞かないと、離してくれないと言っている。
私は、観念して、抵抗するのをやめた。
無抵抗になった私に、月島君は最後の言葉を告げる。
「今も」
「……?」
「今も◯◯さんのことが好きだよ」
「……っ」
信じられなかった。
「好きだったからこそ、あのときの手紙に腹が立った。読めない手紙を寄越して、イタズラだって思った。だけど、嫌いにはなれなくて……。そんな時にまた手紙なんて渡されたら……」
彼の目は、これ以上言わなくても分かるデショ、と言っているようだった。
だからこそ、私は鈍感なフリをする。
「分からない!最後まで言って!」
振り向きざまに言うと、堪えていた涙が自然と頬を伝った。
それを見て、月島君はクスッと笑いながら、指で優しく涙をすくい取る。
そして、私の耳元でこう囁いた。
「●●、僕と付き合って」
ーーFinーー
