思い出のカルーアミルク

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学生が多く借りているアパート、私も例に漏れず。
そこへ月島君をお招きした。
決して広くはないけど、散らかしてもいない。


「適当に寛いでて」


お盆に氷の入ったグラス、カルーアと先程買った牛乳といちごのショートケーキを乗せて持っていった。


「カルーア……度数20%もあるじゃん」


カルーアのラベルを見る月島君。


「そのまま飲むわけじゃないから大丈夫だよ。大体1:4で割るから4%くらいかな」


グラスにカルーアと牛乳を入れて、マドラーでかき混ぜたものを月島君の前に置いた。


「どうぞ。口に合わなかったら遠慮なく残してくれていいから」


念の為に予防線を張った。

月島君は恐る恐るグラスに口を付けると。


「美味しい……」

「でしょ!」


グビグビと飲んでいく月島君。
お気に召したようで良かった。


「私はよくこのカルーアミルクといちごのショートケーキを合わせて食べるんだー。良かったら月島君もどうぞ」

「………」


だけど、一向に手を付けない月島君。
もしかしてケーキは苦手だったのかな?


「ちょっと引かれるかもしれないこと言ってもいい?」

「ん?いいよ?」


引かれるかもしれないこと……。
なんだろう。


「ここに来る前にコンビニ寄るって言われたとき、てっきり……その……」

「?」

「ゴム買うためだと思って、ごめん」

「え!ゴム!?」


月島君の口から意外な単語が出てきて戸惑った。
私ってそんなに淫らな人間に見えた?
それとも、


「ひょっとして酔ってる?」

「そうかもしれない」


カルーアミルクは飲みやすいけど、ビールとさほど変わらない度数。
調子に乗って飲みすぎるといつの間にか……なんてことも。

現に月島君に出したグラスはほぼ空になっていた。


「水飲んだ方がいいよ?」

「でも、◯◯さんがオススメしてくれたから、カルーアといちごのショート一緒に食べたい…」


クールだと思っていた月島君の意外な一面。
もっと飲ませたらどうなるんだろう。
そう思ったけど、


「また作ってあげるから、そのときに一緒に食べよ?」


ここで無理をさせて悪酔いしたら本当にお酒が嫌いになるかもしれない。


「約束、してくれる?」

「うん、約束」


そっと出してきた月島君の小指に自分の指を絡ませた。

なんだか照れくさい。




ーーFinーー
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