Perfume
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーーおまけ(佐久早side)ーー
教室は、俺にとって常に不快な場所だ。
視界に入るもの、耳に入る音、そして漂ってくる臭い。
全てが俺の潔癖を刺激する。
口を抑えずにくしゃみをするヤツ、ペットボトルを回し飲みするヤツ。
極めつけは臭いだ。
春を過ぎ、暖かくなってきたせいか、汗の臭いを気にもしない奴が多すぎる。
香水で誤魔化しているヤツもいるが、余計にたちが悪い。
そんな中で、1人だけ、いつも不快に感じない匂いのやつがいる。
◯◯さんだ。
無臭、というワケではない。
でも、洗いたてのシャツや、ほんのりとした石鹸のような、清潔感のある匂いがする。
頻繁に席を立っては、教室を出ていく。
おそらく、こまめに匂いのケアをしているのだろう。
その真面目さに、好感が持てた。
そんなある日、彼女からいつもと違う匂いが漂ってきた。
きつい香水の匂いだ。
その瞬間に、俺の心は冷え切った。
ああ、彼女も結局、他の奴らと同じか。
潔癖な人間が最も嫌う、香水を好んで使う人種だったのか。
知らず知らずのうちに抱いていた好感が、音を立てて崩れていく。
俺は失望し、彼女から視線を外した。
しかし、次の体育の授業の移動中、教室に除菌スプレーを忘れてきたことに気付き、取りに戻った。
その帰り道、体育館へ向かう◯◯さんとすれ違った。
ああ、またあのきつい匂いが……。
違う。不快な匂いはしない。
俺は無意識のうちに、彼女の腕を掴んでいた。
「え、何?!」
驚いて振り向いた彼女の目が、まっすぐに俺を見つめる。
「あ、いや、なんでもない」
俺はすぐに腕を離し、その場から逃げるように教室へと走った。
自分の行動が理解できなかった。
人なんて、いつどこで何を触っているか分からない、バイ菌と同然だと思っていたのに。
なぜ、何の躊躇もなく彼女に触れることができたのか。
腕に残ったのは、不快感ではなく、予想以上に細かった彼女の腕の感触だけだった。
それ以来、俺は彼女を観察するようになった。
どうしてあの時、不快に感じなかったのか。
その理由を知りたくて、俺は彼女から目を離せなくなった。
教室は、俺にとって常に不快な場所だ。
視界に入るもの、耳に入る音、そして漂ってくる臭い。
全てが俺の潔癖を刺激する。
口を抑えずにくしゃみをするヤツ、ペットボトルを回し飲みするヤツ。
極めつけは臭いだ。
春を過ぎ、暖かくなってきたせいか、汗の臭いを気にもしない奴が多すぎる。
香水で誤魔化しているヤツもいるが、余計にたちが悪い。
そんな中で、1人だけ、いつも不快に感じない匂いのやつがいる。
◯◯さんだ。
無臭、というワケではない。
でも、洗いたてのシャツや、ほんのりとした石鹸のような、清潔感のある匂いがする。
頻繁に席を立っては、教室を出ていく。
おそらく、こまめに匂いのケアをしているのだろう。
その真面目さに、好感が持てた。
そんなある日、彼女からいつもと違う匂いが漂ってきた。
きつい香水の匂いだ。
その瞬間に、俺の心は冷え切った。
ああ、彼女も結局、他の奴らと同じか。
潔癖な人間が最も嫌う、香水を好んで使う人種だったのか。
知らず知らずのうちに抱いていた好感が、音を立てて崩れていく。
俺は失望し、彼女から視線を外した。
しかし、次の体育の授業の移動中、教室に除菌スプレーを忘れてきたことに気付き、取りに戻った。
その帰り道、体育館へ向かう◯◯さんとすれ違った。
ああ、またあのきつい匂いが……。
違う。不快な匂いはしない。
俺は無意識のうちに、彼女の腕を掴んでいた。
「え、何?!」
驚いて振り向いた彼女の目が、まっすぐに俺を見つめる。
「あ、いや、なんでもない」
俺はすぐに腕を離し、その場から逃げるように教室へと走った。
自分の行動が理解できなかった。
人なんて、いつどこで何を触っているか分からない、バイ菌と同然だと思っていたのに。
なぜ、何の躊躇もなく彼女に触れることができたのか。
腕に残ったのは、不快感ではなく、予想以上に細かった彼女の腕の感触だけだった。
それ以来、俺は彼女を観察するようになった。
どうしてあの時、不快に感じなかったのか。
その理由を知りたくて、俺は彼女から目を離せなくなった。
6/6ページ
