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翌日、私はちゃんと部活に行った。
縁下と約束したから仕方なく。
重い足取りを引きずって、体育館の扉をもう1度開けた。
「昨日は勝手に帰ってすみませんでした」
私は皆の前で深く頭を下げた。
顧問、そして先輩たち、心配をかけた後輩たち。
室内部の静寂な空間に、私の謝罪の声だけが響いた。
「分かった。今日からまた頑張れよ」
顧問の声は、思ったよりずっと淡々としていて、お咎めはなかった。
拍子抜けするほどに、その一言で終わった。
逆に、昨日の自分の行動が、顧問にとっては取るに足らない出来事だったのか、と少し虚しくなる。
「さーて!私たちはお優しい顧問と違って、ビシバシやっちゃうからね~」
先輩の1人が明るい声でそう言って、私の肩を組んだ。
ギクシャクした雰囲気を和らげようとする、先輩たちの配慮だろう。
そう思っていたけれど、実際に練習が始まると、本当に今日はいつもより少しだけ厳しかった。
昨日の不調とサボりを取り返すように、私は無我夢中で身体を動かした。
……。
…………。
「15分休憩ー!」
その掛け声で、ようやく座ることができた。
大量の汗をかき、心臓がドクドクと大きく脈打っている。
少し風に当たろうかな。
立ち上がり、体育館の空気から逃れるように外に出た。
「涼しい……」
心地よい風が、汗で張り付いた体操着の中を通り抜けていく。
ふと隣の第二体育館に目をやった。
どうやらあっちも休憩らしく、部員たちが風に当たるためにゾロゾロと出てきたところだった。
「あ、縁下」
黒いジャージ姿の中に、見慣れた顔を見つけた。
縁下がいるということは、第二体育館は男子バレー部が使っているのだろう。
彼がこちらに気付き、少し驚いた顔をして近付いてきた。
「◯◯じゃん。なんだまたサボりか?」
縁下は少し意地悪な顔をして言った。
「どう見ても部活の休憩中。汗だくの体操着を見たら分かるでしょ」
私は少しむっとしたけれど、縁下は、
「冗談だよ」
と笑った。
彼の笑顔は、昨日の真剣な表情とは違って、少し力が抜けているように見えた。
「ねえ、縁下」
「ん?」
「ありがとうね。昨日、背中押してくれて」
素直に言えたことが、私自身、少し意外だった。
「いや、俺は別に……。◯◯が、自分で勇気を出したからだよ」
この男は、あくまでも自分はなにもしていないと言い張るつもりだ。
自分の優しさを否定して、私の行動の結果にしたがる。
その謙虚さが、なんだか少し悔しい。
「縁下がどう思おうが、私は感謝しているから!それじゃ、休憩終わるから行くね」
本当はまだ少し休憩時間は残っている。
だけど、これ以上、真っ直ぐな目で見つめてくる縁下と顔を合わせているのが、なんだか急に恥ずかしくなった。
背中を押してくれた彼にお礼を言えただけで満足だ。
私は逃げるように来た道を戻り、体育館の扉を開けて中へ入った。
扉を閉めた後、熱くなった頬を両手で覆った。
縁下と約束したから仕方なく。
重い足取りを引きずって、体育館の扉をもう1度開けた。
「昨日は勝手に帰ってすみませんでした」
私は皆の前で深く頭を下げた。
顧問、そして先輩たち、心配をかけた後輩たち。
室内部の静寂な空間に、私の謝罪の声だけが響いた。
「分かった。今日からまた頑張れよ」
顧問の声は、思ったよりずっと淡々としていて、お咎めはなかった。
拍子抜けするほどに、その一言で終わった。
逆に、昨日の自分の行動が、顧問にとっては取るに足らない出来事だったのか、と少し虚しくなる。
「さーて!私たちはお優しい顧問と違って、ビシバシやっちゃうからね~」
先輩の1人が明るい声でそう言って、私の肩を組んだ。
ギクシャクした雰囲気を和らげようとする、先輩たちの配慮だろう。
そう思っていたけれど、実際に練習が始まると、本当に今日はいつもより少しだけ厳しかった。
昨日の不調とサボりを取り返すように、私は無我夢中で身体を動かした。
……。
…………。
「15分休憩ー!」
その掛け声で、ようやく座ることができた。
大量の汗をかき、心臓がドクドクと大きく脈打っている。
少し風に当たろうかな。
立ち上がり、体育館の空気から逃れるように外に出た。
「涼しい……」
心地よい風が、汗で張り付いた体操着の中を通り抜けていく。
ふと隣の第二体育館に目をやった。
どうやらあっちも休憩らしく、部員たちが風に当たるためにゾロゾロと出てきたところだった。
「あ、縁下」
黒いジャージ姿の中に、見慣れた顔を見つけた。
縁下がいるということは、第二体育館は男子バレー部が使っているのだろう。
彼がこちらに気付き、少し驚いた顔をして近付いてきた。
「◯◯じゃん。なんだまたサボりか?」
縁下は少し意地悪な顔をして言った。
「どう見ても部活の休憩中。汗だくの体操着を見たら分かるでしょ」
私は少しむっとしたけれど、縁下は、
「冗談だよ」
と笑った。
彼の笑顔は、昨日の真剣な表情とは違って、少し力が抜けているように見えた。
「ねえ、縁下」
「ん?」
「ありがとうね。昨日、背中押してくれて」
素直に言えたことが、私自身、少し意外だった。
「いや、俺は別に……。◯◯が、自分で勇気を出したからだよ」
この男は、あくまでも自分はなにもしていないと言い張るつもりだ。
自分の優しさを否定して、私の行動の結果にしたがる。
その謙虚さが、なんだか少し悔しい。
「縁下がどう思おうが、私は感謝しているから!それじゃ、休憩終わるから行くね」
本当はまだ少し休憩時間は残っている。
だけど、これ以上、真っ直ぐな目で見つめてくる縁下と顔を合わせているのが、なんだか急に恥ずかしくなった。
背中を押してくれた彼にお礼を言えただけで満足だ。
私は逃げるように来た道を戻り、体育館の扉を開けて中へ入った。
扉を閉めた後、熱くなった頬を両手で覆った。
