良いよ良いよも嫌のうち
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
帰り道の途中、公園を通りかかった。
すると、無言だった菅原君が口を開く。
「ちょっと寄っていかね?」
「いいよ」
誰もいない公園。
前日に雨が降ったせいか、地面はぬかるんでおり、土の湿った臭いがした。
そのため遊具も所々濡れた跡が残っている。
幸いにもベンチは乾いており、私たちはそこへ腰掛けた。
「最近暑くなってきたなー」
「そうだね」
この間まで桜が咲いていたのに、あっという間に夏休みに入りそうだ。
「何で助けてくれたの?って聞いたろ?」
「うん」
焦らされた答えがようやく聞けるようだ。
「それはな、◯◯のことが好きだから」
「わ、私……?」
「◯◯も俺と同じ気持ちなら付き合ってほしい」
不意打ちのような告白。
お喋りして笑った顔を見るだけで私は満足だったのに、願ってもみなかった菅原君からの告白は当たり前だが嬉しかった。
もちろん私の気持ちは決まっている。
だけど、私なんかでいいのだろうか。
そんな自信のなさからか“いいよ”と言うたった3文字が言えなかった。
いつもは嫌なお願い事ですら息を吐くように言えるのに。
「◯◯ってさ、頼まれ事されたらいつもいいよって返事するべ?」
「……」
「もし今回も嫌な気持ちを抑えて、無理やり付き合うことで丸く収めようとか考えているようなら、そんなことしなくていいから」
「そんなことっ!」
そんなことないのに……。
今回に限っては特に。
「断られる以上に無理やり付き合わせて、◯◯が悲しむのは嫌だから」
苦しそうな表情を浮かべる菅原君をこれ以上見ていられなかった。
だからこそ、これだけは先に聞かせてほしい。
そうしたらちゃんと返事をするから。
「なんで私なの?私と付き合ったって菅原君にメリットなんかないのに」
「俺、メリットがあるから◯◯と付き合いたい訳じゃないよ」
「じゃあなんで……!」
「そんなの、◯◯のことが好き以外の理由がある?」
「菅原君……」
ここまで言われて断るなんてできない。
大切にしていた胸の内をそっと打ち明けよう。
「私も……菅原君のことが好き。む、無理やりだとか、嫌々……とかじゃなくて、心の底から……好きです」
つっかえながらだけど、確かに言えた。
すると、無言だった菅原君が口を開く。
「ちょっと寄っていかね?」
「いいよ」
誰もいない公園。
前日に雨が降ったせいか、地面はぬかるんでおり、土の湿った臭いがした。
そのため遊具も所々濡れた跡が残っている。
幸いにもベンチは乾いており、私たちはそこへ腰掛けた。
「最近暑くなってきたなー」
「そうだね」
この間まで桜が咲いていたのに、あっという間に夏休みに入りそうだ。
「何で助けてくれたの?って聞いたろ?」
「うん」
焦らされた答えがようやく聞けるようだ。
「それはな、◯◯のことが好きだから」
「わ、私……?」
「◯◯も俺と同じ気持ちなら付き合ってほしい」
不意打ちのような告白。
お喋りして笑った顔を見るだけで私は満足だったのに、願ってもみなかった菅原君からの告白は当たり前だが嬉しかった。
もちろん私の気持ちは決まっている。
だけど、私なんかでいいのだろうか。
そんな自信のなさからか“いいよ”と言うたった3文字が言えなかった。
いつもは嫌なお願い事ですら息を吐くように言えるのに。
「◯◯ってさ、頼まれ事されたらいつもいいよって返事するべ?」
「……」
「もし今回も嫌な気持ちを抑えて、無理やり付き合うことで丸く収めようとか考えているようなら、そんなことしなくていいから」
「そんなことっ!」
そんなことないのに……。
今回に限っては特に。
「断られる以上に無理やり付き合わせて、◯◯が悲しむのは嫌だから」
苦しそうな表情を浮かべる菅原君をこれ以上見ていられなかった。
だからこそ、これだけは先に聞かせてほしい。
そうしたらちゃんと返事をするから。
「なんで私なの?私と付き合ったって菅原君にメリットなんかないのに」
「俺、メリットがあるから◯◯と付き合いたい訳じゃないよ」
「じゃあなんで……!」
「そんなの、◯◯のことが好き以外の理由がある?」
「菅原君……」
ここまで言われて断るなんてできない。
大切にしていた胸の内をそっと打ち明けよう。
「私も……菅原君のことが好き。む、無理やりだとか、嫌々……とかじゃなくて、心の底から……好きです」
つっかえながらだけど、確かに言えた。