正義の面を被った狼
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「そろそろお開きにしますか!」
菅原さんが朗らかな声でそう切り出した。
東峰さんも頷く。
「久しぶりに会えて良かったよ、大地」
「大地は●●ちゃん送ってやれよ」
そんなようなやり取りを、私は記憶の片隅でぼんやりと覚えている。
案の定、私はまた飲みすぎてしまったようだ。
再び、澤村さんに肩を貸してもらい、外の夜風を浴びながら、ゆっくりと帰路につく。
冷たい風が、火照った顔には心地よかった。
「うぅ〜……」
「飲み過ぎだ」
澤村さんの呆れた声に、学習能力がない、と自分でも苦笑いする。
だけど、澤村さんが隣にいる夜道は、不思議と心細くなかった。
むしろ、この時間がずっと続けばいいとさえ思ってしまう。
「澤村さ〜ん」
「ん?なんだ?」
少し面倒な酔っぱらいの絡みにも、澤村さんは丁寧に応えてくれる。
その優しさが、私の心をさらに大胆にさせた。
「私も大地さんって呼びたい」
「好きにしてくれ」
その返事に、思わず顔が緩む。
「言ったね?本当に、呼ぶよ?」
私は彼が許してくれたことを確認するように、嬉しくて何度も彼の名前を呼んだ。
「大地さん」
「ん?」
「大地さーん!」
「はいはい」
「ねえ、大地さん」
「……」
そろそろ飽きられただろうか。
私は立ち止まって、夜の静けさの中で、月明かりに照らされた大地さんの顔を見上げる。
「大地さん。私ね、大地さんのことが好き」
ストレートな告白に、大地さんは一瞬、目を見開いた。
「……酔ってるだろ」
彼は困ったように、私の告白を無かったことにしようとする。
「酔ってるけど、本気です。あの日、助けてくれたときから、大地さんのことを考えると胸がキュッてなるんです」
「それは、吊り橋効果のせいだ」
「違います」
そんな簡単な理由ではない。
事件から日にちが経っても、この気持ちは消えなかった。
怖かった夜も、助けてくれた心強さも、全部が大切な思い出になって、むしろ益々膨らんでいったのだ。
大地さんは少し呆れたように頭を掻き、ため息を吐いた。
「俺を送り狼にさせないでくれ」
その言葉に、私は意を決して、彼の腕をそっと掴んだ。
「なってくださいよ、狼に」
その瞬間、大地さんは驚いたように私を見たけれど、すぐに目を細めて、どこかイタズラっぽく、そして艶っぽく微笑んだ。
「後悔するなよ」
月明かりの下。
そこには、昼間私を助けてくれた優しい警察官ではなく、夜の静寂に溶け込む、悪い顔をした狼がいた。
ーーFinーー
菅原さんが朗らかな声でそう切り出した。
東峰さんも頷く。
「久しぶりに会えて良かったよ、大地」
「大地は●●ちゃん送ってやれよ」
そんなようなやり取りを、私は記憶の片隅でぼんやりと覚えている。
案の定、私はまた飲みすぎてしまったようだ。
再び、澤村さんに肩を貸してもらい、外の夜風を浴びながら、ゆっくりと帰路につく。
冷たい風が、火照った顔には心地よかった。
「うぅ〜……」
「飲み過ぎだ」
澤村さんの呆れた声に、学習能力がない、と自分でも苦笑いする。
だけど、澤村さんが隣にいる夜道は、不思議と心細くなかった。
むしろ、この時間がずっと続けばいいとさえ思ってしまう。
「澤村さ〜ん」
「ん?なんだ?」
少し面倒な酔っぱらいの絡みにも、澤村さんは丁寧に応えてくれる。
その優しさが、私の心をさらに大胆にさせた。
「私も大地さんって呼びたい」
「好きにしてくれ」
その返事に、思わず顔が緩む。
「言ったね?本当に、呼ぶよ?」
私は彼が許してくれたことを確認するように、嬉しくて何度も彼の名前を呼んだ。
「大地さん」
「ん?」
「大地さーん!」
「はいはい」
「ねえ、大地さん」
「……」
そろそろ飽きられただろうか。
私は立ち止まって、夜の静けさの中で、月明かりに照らされた大地さんの顔を見上げる。
「大地さん。私ね、大地さんのことが好き」
ストレートな告白に、大地さんは一瞬、目を見開いた。
「……酔ってるだろ」
彼は困ったように、私の告白を無かったことにしようとする。
「酔ってるけど、本気です。あの日、助けてくれたときから、大地さんのことを考えると胸がキュッてなるんです」
「それは、吊り橋効果のせいだ」
「違います」
そんな簡単な理由ではない。
事件から日にちが経っても、この気持ちは消えなかった。
怖かった夜も、助けてくれた心強さも、全部が大切な思い出になって、むしろ益々膨らんでいったのだ。
大地さんは少し呆れたように頭を掻き、ため息を吐いた。
「俺を送り狼にさせないでくれ」
その言葉に、私は意を決して、彼の腕をそっと掴んだ。
「なってくださいよ、狼に」
その瞬間、大地さんは驚いたように私を見たけれど、すぐに目を細めて、どこかイタズラっぽく、そして艶っぽく微笑んだ。
「後悔するなよ」
月明かりの下。
そこには、昼間私を助けてくれた優しい警察官ではなく、夜の静寂に溶け込む、悪い顔をした狼がいた。
ーーFinーー
