虹がかかる
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とある日の掃除中。
私は澤村君を含め、数人のクラスメイトと教室の掃除をしていた。
その時、勢いよく教室の扉が開けられた。
「澤村!……っと、まだ掃除中だった」
道宮さんだ。
澤村君は掃除の手を止め、彼女の方を向いた。
「なんだ道宮」
「ちょっと部活のことで話したいことあったんだけど、終わってからでいいや」
そう言って、彼女は嵐の様に来て颯爽と去って行った。
あまりの速さに立ち尽くす澤村君に、私は駆け寄った。
「澤村君、後は私がやっておくよ」
道宮さんの様にはいかないけれど、あの日から少しだけ自分から澤村君に話しかけれるようになった。
「そうか?悪いな」
澤村君は屈託のない笑顔で「ありがとな」と言って、少し足早に教室を出て行った。
せっかく一緒の教室掃除の日だったのに、自ら棒に振るとは。
我ながらお人好しと言うかバカと言うか。
「はぁ……」
小さくため息を吐く。
自分に呆れつつも掃除を再開させた。
ガラガラ
再び教室のドアが開いたと思ったら、ついさっき出ていったばかりの澤村君がいた。
少し罰が悪そうにしている。
「何か忘れ物?」
「あーいやー」
彼は視線を床に落としながら、両手を合わせて頭を下げた。
「道宮に掃除サボるなって言われて、戻ってきました。すまん!」
私が余計なことを言ったばかりに、こんなことになってしまった。
良かれと思った行動が裏目に出てしまうなんて。
サボり扱いされた澤村君にも、好きな人を注意させてしまった道宮さんにも、申し訳ないことをしてしまったと心が痛んだ。
道宮さんは、私が早川君のことが好きだと思っているから澤村君と一緒にすることに躊躇ないのか、単にサボりが許せなかったのか。
きっと後者だろう。
だって道宮さんは、真っ直ぐで良い子だから。
結局、澤村君はきっちり最後まで掃除をしてくれた。
その真面目さに、また惹かれてしまう。
「後はごみ捨てだけだから、本当に部活に行っていいよ?」
「いや、また道宮に言われるといけないからな」
また私ときたら余計なお世話を。
「重い方持つ」
そう言って、彼はサッと私の手から重い方のごみ袋を取り上げた。
澤村君は誰にだって優しい。
きっと私じゃなくても、同じ事をしていた。
そんなさりげない優しさが今日は胸に刺さる。
……。
…………。
ごみ袋を焼却炉へ入れて、手をパッパと払う。
「よし、終わった。◯◯はもう帰るのか?」
「花壇の水やりしてから帰るよ」
「そうか、大変だな」
「澤村君の方が部活大変でしょ。もうすぐインターハイだもんね」
本人から聞いた訳じゃないけれど、これくらいならクラスメイトとして知っていてもおかしくないはず。
ドキドキしながら、そう尋ねた。
澤村君は少し驚いたように目を見開き、直ぐに笑顔を見せた。
「知ってたのか、ありがとう。良かったら応援に来てくれよな」
力強い声で言った澤村君と別れ、彼はそのまま部活へと行った。
応援、行ってもいいの?
彼の残した言葉が、しばらく胸を高鳴らせた。
私は澤村君を含め、数人のクラスメイトと教室の掃除をしていた。
その時、勢いよく教室の扉が開けられた。
「澤村!……っと、まだ掃除中だった」
道宮さんだ。
澤村君は掃除の手を止め、彼女の方を向いた。
「なんだ道宮」
「ちょっと部活のことで話したいことあったんだけど、終わってからでいいや」
そう言って、彼女は嵐の様に来て颯爽と去って行った。
あまりの速さに立ち尽くす澤村君に、私は駆け寄った。
「澤村君、後は私がやっておくよ」
道宮さんの様にはいかないけれど、あの日から少しだけ自分から澤村君に話しかけれるようになった。
「そうか?悪いな」
澤村君は屈託のない笑顔で「ありがとな」と言って、少し足早に教室を出て行った。
せっかく一緒の教室掃除の日だったのに、自ら棒に振るとは。
我ながらお人好しと言うかバカと言うか。
「はぁ……」
小さくため息を吐く。
自分に呆れつつも掃除を再開させた。
ガラガラ
再び教室のドアが開いたと思ったら、ついさっき出ていったばかりの澤村君がいた。
少し罰が悪そうにしている。
「何か忘れ物?」
「あーいやー」
彼は視線を床に落としながら、両手を合わせて頭を下げた。
「道宮に掃除サボるなって言われて、戻ってきました。すまん!」
私が余計なことを言ったばかりに、こんなことになってしまった。
良かれと思った行動が裏目に出てしまうなんて。
サボり扱いされた澤村君にも、好きな人を注意させてしまった道宮さんにも、申し訳ないことをしてしまったと心が痛んだ。
道宮さんは、私が早川君のことが好きだと思っているから澤村君と一緒にすることに躊躇ないのか、単にサボりが許せなかったのか。
きっと後者だろう。
だって道宮さんは、真っ直ぐで良い子だから。
結局、澤村君はきっちり最後まで掃除をしてくれた。
その真面目さに、また惹かれてしまう。
「後はごみ捨てだけだから、本当に部活に行っていいよ?」
「いや、また道宮に言われるといけないからな」
また私ときたら余計なお世話を。
「重い方持つ」
そう言って、彼はサッと私の手から重い方のごみ袋を取り上げた。
澤村君は誰にだって優しい。
きっと私じゃなくても、同じ事をしていた。
そんなさりげない優しさが今日は胸に刺さる。
……。
…………。
ごみ袋を焼却炉へ入れて、手をパッパと払う。
「よし、終わった。◯◯はもう帰るのか?」
「花壇の水やりしてから帰るよ」
「そうか、大変だな」
「澤村君の方が部活大変でしょ。もうすぐインターハイだもんね」
本人から聞いた訳じゃないけれど、これくらいならクラスメイトとして知っていてもおかしくないはず。
ドキドキしながら、そう尋ねた。
澤村君は少し驚いたように目を見開き、直ぐに笑顔を見せた。
「知ってたのか、ありがとう。良かったら応援に来てくれよな」
力強い声で言った澤村君と別れ、彼はそのまま部活へと行った。
応援、行ってもいいの?
彼の残した言葉が、しばらく胸を高鳴らせた。
