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ーーおまけ(澤村side)ーー
高校を卒業してからスガや旭とは何度か会ったが、5年ぶりに会う同窓会は楽しみだった。
特に高校の頃好きだった◯◯に会えるかもしれないと思ったら、余計に。
しかし、その日は日程も調整して早番にしたのに、別件の仕事が入ったせいで、同窓会会場に着く頃には終わりがけだった。
扉を開けるとスガと旭が一番最初に話しかけてくれた。
「遅いぞー大地」
「来ないかと思ったべ」
二人と話していると、奥の席から視線を感じた。
◯◯だ。
学生時代は化粧っけのなかった◯◯が見違えるほど綺麗に見えた。
「変わったな」
褒め言葉のつもりで言ったが、◯◯はあまり良い顔をしなかった。
「そう言う大地は変わらないね」
当て付けのように言われた。
変わったところを見せたくて、鍛えた上腕二頭筋を見せつけたが、◯◯は微笑んでいるだけだった。
その後は他の男性陣に捕まって◯◯とはあまり話せず終い。
ーーーー
しばらくして同窓会はお開きとなった。
帰り際、キョロキョロとしている◯◯を見つけた。
誰か探しているのか。
一緒に帰りたいと思い、住んでいるところを聞くと、どうやら宮城に住んでいるようだ。
高校を卒業してから疎遠になったが、宮城に住んでいるなら望みはある。
って望みってなんだ。
俺はただ夜道を◯◯一人で帰すのが心配なだけで、決して他意はない。
お互い今晩は実家に帰る様なので、一緒に帰ることに。
電車に乗り込むと◯◯が色々と話をしてくれた。
俺の仕事のことや、交際相手の有無。
綺麗になった◯◯に相手がいなくて驚いたが、俺にとっては好都合。
電車に揺られていると、俺の腕を握っている◯◯が力を込めたのが分かった。
彼女の名前を呼ぶと涙目の◯◯は消えそうな声で俺を呼んだ。
「だ、大地……」
◯◯の様子がおかしい。
俺は視線を◯◯の後ろに移すと、
あいつ………!
◯◯に痴漢をしていた野郎の腕を掴んだ。
痴漢は口ほどにもなくあっけなく取り抑えた。
警察に通報して痴漢を受け渡した後、すぐ帰れるはずもなく全てが終わった頃には終電がなくなっていた。
ーーーー
◯◯は感動しただとか、格好良かったと褒めてくれたが、俺としてはなんでもっと早く気付いてやれなかったのか、と後悔している。
「終電なくなったな。タクシー呼ぶか」
本当はまだ一緒にいたいが、あんなことがあった後だ。
俺を含め男が怖いと思うだろう。
それなのに◯◯ときたら、顔を赤らめて俺を誘うように言ってきた。
「大地さえ良ければ……あの……その」
しかし、どうやら俺の勘違いでバーに誘われただけだった。
……いや、勘違いなものか。
俺は◯◯の目を真っ直ぐ見直してから言った。
「休憩シテイキマセンカ」
こんなときに限ってなぜ片言の敬語。
さっき格好良いと言ってもらえたのに、こんなの格好悪いにもほどがある。
だが俺も男だ。正直下心もある。
ここまで来たら引けない。
「もちろん、◯◯の嫌なことはなにもしない……努力はする」
「ふふふ、努力ね~。お手柔らかにお願いします」
◯◯は柔らかく笑ってくれた。
守ったはずの◯◯をこの後俺は襲うことになる。
それでも◯◯は笑っていてくれるだろうか。
高校を卒業してからスガや旭とは何度か会ったが、5年ぶりに会う同窓会は楽しみだった。
特に高校の頃好きだった◯◯に会えるかもしれないと思ったら、余計に。
しかし、その日は日程も調整して早番にしたのに、別件の仕事が入ったせいで、同窓会会場に着く頃には終わりがけだった。
扉を開けるとスガと旭が一番最初に話しかけてくれた。
「遅いぞー大地」
「来ないかと思ったべ」
二人と話していると、奥の席から視線を感じた。
◯◯だ。
学生時代は化粧っけのなかった◯◯が見違えるほど綺麗に見えた。
「変わったな」
褒め言葉のつもりで言ったが、◯◯はあまり良い顔をしなかった。
「そう言う大地は変わらないね」
当て付けのように言われた。
変わったところを見せたくて、鍛えた上腕二頭筋を見せつけたが、◯◯は微笑んでいるだけだった。
その後は他の男性陣に捕まって◯◯とはあまり話せず終い。
ーーーー
しばらくして同窓会はお開きとなった。
帰り際、キョロキョロとしている◯◯を見つけた。
誰か探しているのか。
一緒に帰りたいと思い、住んでいるところを聞くと、どうやら宮城に住んでいるようだ。
高校を卒業してから疎遠になったが、宮城に住んでいるなら望みはある。
って望みってなんだ。
俺はただ夜道を◯◯一人で帰すのが心配なだけで、決して他意はない。
お互い今晩は実家に帰る様なので、一緒に帰ることに。
電車に乗り込むと◯◯が色々と話をしてくれた。
俺の仕事のことや、交際相手の有無。
綺麗になった◯◯に相手がいなくて驚いたが、俺にとっては好都合。
電車に揺られていると、俺の腕を握っている◯◯が力を込めたのが分かった。
彼女の名前を呼ぶと涙目の◯◯は消えそうな声で俺を呼んだ。
「だ、大地……」
◯◯の様子がおかしい。
俺は視線を◯◯の後ろに移すと、
あいつ………!
◯◯に痴漢をしていた野郎の腕を掴んだ。
痴漢は口ほどにもなくあっけなく取り抑えた。
警察に通報して痴漢を受け渡した後、すぐ帰れるはずもなく全てが終わった頃には終電がなくなっていた。
ーーーー
◯◯は感動しただとか、格好良かったと褒めてくれたが、俺としてはなんでもっと早く気付いてやれなかったのか、と後悔している。
「終電なくなったな。タクシー呼ぶか」
本当はまだ一緒にいたいが、あんなことがあった後だ。
俺を含め男が怖いと思うだろう。
それなのに◯◯ときたら、顔を赤らめて俺を誘うように言ってきた。
「大地さえ良ければ……あの……その」
しかし、どうやら俺の勘違いでバーに誘われただけだった。
……いや、勘違いなものか。
俺は◯◯の目を真っ直ぐ見直してから言った。
「休憩シテイキマセンカ」
こんなときに限ってなぜ片言の敬語。
さっき格好良いと言ってもらえたのに、こんなの格好悪いにもほどがある。
だが俺も男だ。正直下心もある。
ここまで来たら引けない。
「もちろん、◯◯の嫌なことはなにもしない……努力はする」
「ふふふ、努力ね~。お手柔らかにお願いします」
◯◯は柔らかく笑ってくれた。
守ったはずの◯◯をこの後俺は襲うことになる。
それでも◯◯は笑っていてくれるだろうか。
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