欲張りなキミに乾杯
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冬休みはあっという間に終わり、ときは2月に差し掛かろうとしていた。
休み中は侑とイルミネーションを見れたし、あけおめのメッセージも貰ったし、思ったより寂しい思いをせずに済んだ。
自動車学校だって残すは卒業検定のみ。
ちなみに、冬休み明け早々に行われた春高は2試合目に宮城県の高校に当たって負けたらしい。
らしい、と言うのはクラスのバレー部が話をしていたのを聞いたから。
そんな侑にねぎらいの言葉を直接言いたくて、久しぶりにお昼ご飯を誘った。
“今日はお弁当持ってきたから、一緒にお昼どうかな?いつもの場所に集合ね”
返事は勿論イエスだった。
ーーーー
お昼休みの時間になり、屋上への階段を上る。
ここへ来るのも久しぶりに感じた。
上り終わると、既に侑が待っていた。
何気に私より先に来ているのは初めてでは?
「あ、●●ちゃん来た来た!」
「やっほー」
挨拶もほどほどに侑の隣に座ると、床が冷たくてお尻が冷える。
ブランケットでも持って来ればよかった。
こういう時に男子の制服のズボンは良いなと思う。
そんな私の視線に気付いたのか、
「あ、ちょい待ち。そのままやと冷たいやろ」
侑はおもむろに着ていたベストを脱いで、床に敷いた。
「ここ座り。俺の温もり付きや」
余計なことを言わなければ気の利く紳士だったのに、どこか残念である。
だけど、これでお尻の冷えは解消される。
「ありがとう」
「おん。ほんで、お昼一緒に食うの久しぶりやね」
「うん。でも食べたら直ぐに帰るよ。午後は授業出ないし」
「それでもわざわざ誘ってくれたの嬉しかった!」
そんなに喜ばれると調子が狂う。
「今日は直接言いたいことがあったからお昼を誘ったの」
「言いたいこと?」
侑が箸を止めてこちらに顔を向けた。
大したことじゃないから、食べながら聞き流してくれていいのに。
「えっと……。春高お疲れ様」
「応援、来てくれたん?」
「ううん、行ってない」
近場なら行っても良かったけれど、流石に東京までは気軽に応援なんて行けない。
「なんでやねん!せやけど、今回は来んで正解やったかも。負けた試合なんか格好悪くて見せられんわ」
“負けた試合なんか”と言う言葉に引っかかってしまった。
確かに結果は残念だったかもしれないけれど、頑張った努力はなくならない。
その姿は決して格好悪いはずがない。
「そんな言い方しなくてもよくない?せっかく初詣で良い結果が残せるようにって願掛けしたのに」
「えっえっ、本当 ?!」
「本当、本当」
私が願掛けしたのがそんなにも意外だったのか。
「ほなら、次はもっと頑張るから、また願掛けしてぇや!」
本当に単純なんだから。
そんな侑に、
「次の試合があるときは、私は大学生か〜。キャンパスライフ謳歌しすぎて忘れちゃわないかな」
からかう様な事を言ってみた。
すると、案の定、
「そうならんよう、俺に夢中にさせたるから!」
必死な回答。
「あはは、楽しみにしてるよ」
本当に単純なんだから……。
そんな侑のことが、私は好きなのかもしれない。
休み中は侑とイルミネーションを見れたし、あけおめのメッセージも貰ったし、思ったより寂しい思いをせずに済んだ。
自動車学校だって残すは卒業検定のみ。
ちなみに、冬休み明け早々に行われた春高は2試合目に宮城県の高校に当たって負けたらしい。
らしい、と言うのはクラスのバレー部が話をしていたのを聞いたから。
そんな侑にねぎらいの言葉を直接言いたくて、久しぶりにお昼ご飯を誘った。
“今日はお弁当持ってきたから、一緒にお昼どうかな?いつもの場所に集合ね”
返事は勿論イエスだった。
ーーーー
お昼休みの時間になり、屋上への階段を上る。
ここへ来るのも久しぶりに感じた。
上り終わると、既に侑が待っていた。
何気に私より先に来ているのは初めてでは?
「あ、●●ちゃん来た来た!」
「やっほー」
挨拶もほどほどに侑の隣に座ると、床が冷たくてお尻が冷える。
ブランケットでも持って来ればよかった。
こういう時に男子の制服のズボンは良いなと思う。
そんな私の視線に気付いたのか、
「あ、ちょい待ち。そのままやと冷たいやろ」
侑はおもむろに着ていたベストを脱いで、床に敷いた。
「ここ座り。俺の温もり付きや」
余計なことを言わなければ気の利く紳士だったのに、どこか残念である。
だけど、これでお尻の冷えは解消される。
「ありがとう」
「おん。ほんで、お昼一緒に食うの久しぶりやね」
「うん。でも食べたら直ぐに帰るよ。午後は授業出ないし」
「それでもわざわざ誘ってくれたの嬉しかった!」
そんなに喜ばれると調子が狂う。
「今日は直接言いたいことがあったからお昼を誘ったの」
「言いたいこと?」
侑が箸を止めてこちらに顔を向けた。
大したことじゃないから、食べながら聞き流してくれていいのに。
「えっと……。春高お疲れ様」
「応援、来てくれたん?」
「ううん、行ってない」
近場なら行っても良かったけれど、流石に東京までは気軽に応援なんて行けない。
「なんでやねん!せやけど、今回は来んで正解やったかも。負けた試合なんか格好悪くて見せられんわ」
“負けた試合なんか”と言う言葉に引っかかってしまった。
確かに結果は残念だったかもしれないけれど、頑張った努力はなくならない。
その姿は決して格好悪いはずがない。
「そんな言い方しなくてもよくない?せっかく初詣で良い結果が残せるようにって願掛けしたのに」
「えっえっ、
「本当、本当」
私が願掛けしたのがそんなにも意外だったのか。
「ほなら、次はもっと頑張るから、また願掛けしてぇや!」
本当に単純なんだから。
そんな侑に、
「次の試合があるときは、私は大学生か〜。キャンパスライフ謳歌しすぎて忘れちゃわないかな」
からかう様な事を言ってみた。
すると、案の定、
「そうならんよう、俺に夢中にさせたるから!」
必死な回答。
「あはは、楽しみにしてるよ」
本当に単純なんだから……。
そんな侑のことが、私は好きなのかもしれない。