一人っ子ですが何か
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この日の体育の授業ではグラウンドの半分を私のクラス、もう半分を兄のクラスが使うことになっていた。
絶対に赤の他人の振りをすること、と事前に強く伝えた。
なのに、授業終わり、使った運動器具を返しに倉庫へ持って行くと、兄と鉢合わせた。
「………はぁ」
「たまたまだぞ!」
思わずため息を吐く私に、必死に言い訳をする兄。
「話しかけてこないで下さい」
誰が見ているか分からないから、敬語を話し他人を装う。
そんな風に冷たく接してしまう私だけれど、兄は私の分の運動器具を片付けるのを手伝ってくれた。
「ほら、それ貸せよ」
「あ、ありがとう………ございます」
「おう」
片付けも終わり、やっと兄から離れられる。
そう思っていたのに、去り際に髪の毛をクシャッとされた。
「やめてよ!」
咄嗟に兄の手を振り払った。
「ははは、じゃあな」
お礼なんて言うんじゃなかった。
乱された髪の毛を手櫛で直していると、
「見ーちゃった、見ちゃった。●●ちゃんってあの先輩と仲がいいね。でも、二口先輩と付き合ってたよね?」
一気に血の気が引くのが分かった。
数少ないクラスの女の子、伊集院さんに見られた。
「き、気のせいだよ」
口ではそう言ったけど、一体どこから見られていた?
私、変なこと話してなかったよね?
動揺が隠せない。
「本当かな~。二口先輩に言っちゃおうかな」
甘ったるい声で脅すようなことを言う伊集院さん。
「好きにすればいいよ、信じないだろうし。私、もう行くね」
逃げるように校舎へ向かった。
好きなようにすればいいなんて強気なことを言ったけれど、念のために二口先輩にはこの事を話しておかないと。
絶対に赤の他人の振りをすること、と事前に強く伝えた。
なのに、授業終わり、使った運動器具を返しに倉庫へ持って行くと、兄と鉢合わせた。
「………はぁ」
「たまたまだぞ!」
思わずため息を吐く私に、必死に言い訳をする兄。
「話しかけてこないで下さい」
誰が見ているか分からないから、敬語を話し他人を装う。
そんな風に冷たく接してしまう私だけれど、兄は私の分の運動器具を片付けるのを手伝ってくれた。
「ほら、それ貸せよ」
「あ、ありがとう………ございます」
「おう」
片付けも終わり、やっと兄から離れられる。
そう思っていたのに、去り際に髪の毛をクシャッとされた。
「やめてよ!」
咄嗟に兄の手を振り払った。
「ははは、じゃあな」
お礼なんて言うんじゃなかった。
乱された髪の毛を手櫛で直していると、
「見ーちゃった、見ちゃった。●●ちゃんってあの先輩と仲がいいね。でも、二口先輩と付き合ってたよね?」
一気に血の気が引くのが分かった。
数少ないクラスの女の子、伊集院さんに見られた。
「き、気のせいだよ」
口ではそう言ったけど、一体どこから見られていた?
私、変なこと話してなかったよね?
動揺が隠せない。
「本当かな~。二口先輩に言っちゃおうかな」
甘ったるい声で脅すようなことを言う伊集院さん。
「好きにすればいいよ、信じないだろうし。私、もう行くね」
逃げるように校舎へ向かった。
好きなようにすればいいなんて強気なことを言ったけれど、念のために二口先輩にはこの事を話しておかないと。