好きな人は誰ですか
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補習が終わると空はすっかり夕暮れ。
春先とはいえまだ寒かった。
室内で待っていると部活が終わるのを気付かないかもしれないから、渋々校門前で待機。
部活終わるの遅くないか。
「あれ、◯◯?」
「やっと来たよー」
「俺を待っていたのか?病み上がりなんだから、早く帰れよ」
青根や他の部員は気を利かせて先に帰る、と私たちを二人きりにしてくれた。
「取り敢えず、俺らも帰るぞ。送ってく」
勝手に待っていたのに、サラッとそう言うことができる二口、好き。
「え、好き?」
「あれ、声出してた!?」
思っていたことが口から出ていたなんて、恥ずかしい。
しかも、昼間の返事を聞くよりも先に告白してしまった。
「……俺も、◯◯のこと好き」
「ん?!」
今、なんて?俺も好き?二口が私のことを?
「お前から言ってきたんだろ。なんで慌ててるんだよ」
「いや、だって昼間の告白は?」
「あーあれ、断ったよ」
断ったのか。
新学期早々の二口は機嫌が良かったから、てっきり新入生に気になる子でも入ってきたのかと思っていたのに。
私の気のせいだったのかな?
去年1年間同じクラスだった二口、彼の性格は大分分かっていたつもりだった。
その事を聞いてみると。
「●●とまた同じクラスだったから……」
照れながら言う二口。
「え?」
「だーかーらー!好きなやつとまた同じクラスだったから、そう見えたんじゃないの?もう帰るぞ!」
「待って!二口!今私の名前!」
「知らね!◯◯置いて行くぞ!」
「呼び方戻ってるし!」
今度は私も二口のことを名前で読んでみようかな。
ーーFinーー
春先とはいえまだ寒かった。
室内で待っていると部活が終わるのを気付かないかもしれないから、渋々校門前で待機。
部活終わるの遅くないか。
「あれ、◯◯?」
「やっと来たよー」
「俺を待っていたのか?病み上がりなんだから、早く帰れよ」
青根や他の部員は気を利かせて先に帰る、と私たちを二人きりにしてくれた。
「取り敢えず、俺らも帰るぞ。送ってく」
勝手に待っていたのに、サラッとそう言うことができる二口、好き。
「え、好き?」
「あれ、声出してた!?」
思っていたことが口から出ていたなんて、恥ずかしい。
しかも、昼間の返事を聞くよりも先に告白してしまった。
「……俺も、◯◯のこと好き」
「ん?!」
今、なんて?俺も好き?二口が私のことを?
「お前から言ってきたんだろ。なんで慌ててるんだよ」
「いや、だって昼間の告白は?」
「あーあれ、断ったよ」
断ったのか。
新学期早々の二口は機嫌が良かったから、てっきり新入生に気になる子でも入ってきたのかと思っていたのに。
私の気のせいだったのかな?
去年1年間同じクラスだった二口、彼の性格は大分分かっていたつもりだった。
その事を聞いてみると。
「●●とまた同じクラスだったから……」
照れながら言う二口。
「え?」
「だーかーらー!好きなやつとまた同じクラスだったから、そう見えたんじゃないの?もう帰るぞ!」
「待って!二口!今私の名前!」
「知らね!◯◯置いて行くぞ!」
「呼び方戻ってるし!」
今度は私も二口のことを名前で読んでみようかな。
ーーFinーー