物足りないよ
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ーーおまけ(青根side)ーー
伊達工生御用達の古民家カフェが、学校の近くにある。
後輩たちも行ったことあるらしく、どうやら美味しいらしい。
そのカフェへ二口と行くことになった。
「青根、行くぞー!」
「……ん」
お店のドアを開けると、デミグラスソースの良い匂いが漂ってきた。
「いらっしゃいませ〜」
店員さんによって席まで案内され、メニュー表に手を伸ばす。
デミグラスハンバーグにするか、それとも、デミグラスソースがかかったオムライスにするか……。
二口は何を食べるのだろうか。
様子をうかがうと、何かがおかしかった。
二口はメニューを手に取るでもなく、ストローをくわえたまま、ぼんやりと天井を見つめている。
決める気がないなら、俺が勝手に頼むか……。
そう思っていると、店員さんが俺たちの席へとやってきた。
「ご注文、お決まりになりましたか?」
二口は何も言わない。
代わりに俺が食べたい料理を2つ、メニュー表を指差した。
「あ、デミグラスハンバーグセットと、大盛りオムライスですね」
店員さんはそう言って、キッチンへと向かっていった。
二口は料理を待つ間も、ずっと天井を見つめている。
たまに、店員さんがいるキッチンの方をチラリと見ているのが、俺には分かった。
何か考え事をしているのか。
「二口」
「ん……」
「何かあったのか」
「……」
二口は答えない。
もしかして、今度の大会のことだろうか。
先輩が引退して、初の大会。
他の学校はどうやら春高まで3年生が残ると聞いている。
主将になった二口は不安になっているのかもしれない。
そう思っていると、二口は独り言のような言葉を呟いた。
「あのお姉さん、大会見に来てくんねぇかな……」
視線をキッチンの方へ向けている。
店員さんを見ているのか、その目は、完全に射止められていた。
鈍い俺でも分かる。
二口は店員さんに惚れている。
「来て欲しいなら、誘えば良い」
俺の言葉に、二口はびくりと肩を震わせた。
「……は?」
「あの店員さんのこと、見てただろ」
「べ、別に見てねぇし!」
そう言って、二口は慌てて目を逸らした。
分かりやすい嘘だ。
だから、俺は再度同じことを繰り返し言った。
「来て欲しいなら、誘えば良い。大会、応援に来てほしいって」
二口は顔を真っ赤にして口ごもる。
「……無理に決まってんじゃんか!」
二口は居心地が悪そうに視線を泳がせる。
口下手な俺が言うのも変だが、二口ならできると思っている。
だって、先輩にも軽口を叩く姿を何度も見てきたから。
だが、もし言えないなら、そのときは俺が……。
そう思っていると、料理が運ばれてきた。
伊達工生御用達の古民家カフェが、学校の近くにある。
後輩たちも行ったことあるらしく、どうやら美味しいらしい。
そのカフェへ二口と行くことになった。
「青根、行くぞー!」
「……ん」
お店のドアを開けると、デミグラスソースの良い匂いが漂ってきた。
「いらっしゃいませ〜」
店員さんによって席まで案内され、メニュー表に手を伸ばす。
デミグラスハンバーグにするか、それとも、デミグラスソースがかかったオムライスにするか……。
二口は何を食べるのだろうか。
様子をうかがうと、何かがおかしかった。
二口はメニューを手に取るでもなく、ストローをくわえたまま、ぼんやりと天井を見つめている。
決める気がないなら、俺が勝手に頼むか……。
そう思っていると、店員さんが俺たちの席へとやってきた。
「ご注文、お決まりになりましたか?」
二口は何も言わない。
代わりに俺が食べたい料理を2つ、メニュー表を指差した。
「あ、デミグラスハンバーグセットと、大盛りオムライスですね」
店員さんはそう言って、キッチンへと向かっていった。
二口は料理を待つ間も、ずっと天井を見つめている。
たまに、店員さんがいるキッチンの方をチラリと見ているのが、俺には分かった。
何か考え事をしているのか。
「二口」
「ん……」
「何かあったのか」
「……」
二口は答えない。
もしかして、今度の大会のことだろうか。
先輩が引退して、初の大会。
他の学校はどうやら春高まで3年生が残ると聞いている。
主将になった二口は不安になっているのかもしれない。
そう思っていると、二口は独り言のような言葉を呟いた。
「あのお姉さん、大会見に来てくんねぇかな……」
視線をキッチンの方へ向けている。
店員さんを見ているのか、その目は、完全に射止められていた。
鈍い俺でも分かる。
二口は店員さんに惚れている。
「来て欲しいなら、誘えば良い」
俺の言葉に、二口はびくりと肩を震わせた。
「……は?」
「あの店員さんのこと、見てただろ」
「べ、別に見てねぇし!」
そう言って、二口は慌てて目を逸らした。
分かりやすい嘘だ。
だから、俺は再度同じことを繰り返し言った。
「来て欲しいなら、誘えば良い。大会、応援に来てほしいって」
二口は顔を真っ赤にして口ごもる。
「……無理に決まってんじゃんか!」
二口は居心地が悪そうに視線を泳がせる。
口下手な俺が言うのも変だが、二口ならできると思っている。
だって、先輩にも軽口を叩く姿を何度も見てきたから。
だが、もし言えないなら、そのときは俺が……。
そう思っていると、料理が運ばれてきた。
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