好きな人は誰ですか
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授業終わり。
部活へ行く生徒、颯爽と帰る生徒、意味なく友達と喋るために教室に残っている生徒がいる。
そんな中、私には補習が待ち構えている。
「●●頑張れー」
「応援するくらいなら代わってよ」
「あ、私用事があるんだった」
「ちぇっ」
友達の冷やかしを受け、とぼとぼと居残り実習を受けるべく実技室へと向かった。
あー憂鬱だ。
ーーーー
「先生!なんとかこれでご勘弁を!」
「先生だって鬼じゃない。だけど、これは………」
こんなやり取りを何回も繰り返し、先生の根気強い指導でギリギリ合格点をもらえた頃には、外はすっかり暗くなっていた。
なんなら雨も降っている。
「傘ないんだけど……」
誰に言うでもなくポツリと呟いた。
もちろん天気予報は見てきた。
夕方から降るって言っていたから、余裕でその前に帰れると思って賭けに出た結果がコレ。
居残りさえなければ。
昇降口で靴を履き替え、どうするか悩んでいると、
「◯◯じゃん、こんな時間まで居残りしてたのか。不器用なやつは大変だな」
「二口………と青根君」
私を馬鹿にする二口の後ろで、青根君は無言でペコリと軽くお辞儀をした。
どうやら部活終わりの男子バレー部と鉢合わせしてしまったようだ。
「傘ねぇの?」
「ないけど………」
二口の手元を見ると大きめな傘が握りしめられていた。
傘に入れてって言う?
いや、さすがに図々しいよね。
部活終わりで早く帰りたいだろうし。
「ちょうど濡れたい気分だったから」
気を遣わせないための苦しい言い訳。
「じゃあね!」
「あ、ちょっ!おい!」
鞄を頭の上に乗せ、申し訳程度に雨よけにしながら走り出す。
後ろで二口が何かを言いかけていたけれど、その声は雨音に掻き消された。
本当に今日は付いていない。
居残りはさせられるし、遅い時間までやっていたことが二口にバレるし、雨には打たれるし。
こんな姿、二口には見られたくなかった。
………なんで?
理由が分からず、帰ってからもしばらくそのことが頭に離れなかった。
部活へ行く生徒、颯爽と帰る生徒、意味なく友達と喋るために教室に残っている生徒がいる。
そんな中、私には補習が待ち構えている。
「●●頑張れー」
「応援するくらいなら代わってよ」
「あ、私用事があるんだった」
「ちぇっ」
友達の冷やかしを受け、とぼとぼと居残り実習を受けるべく実技室へと向かった。
あー憂鬱だ。
ーーーー
「先生!なんとかこれでご勘弁を!」
「先生だって鬼じゃない。だけど、これは………」
こんなやり取りを何回も繰り返し、先生の根気強い指導でギリギリ合格点をもらえた頃には、外はすっかり暗くなっていた。
なんなら雨も降っている。
「傘ないんだけど……」
誰に言うでもなくポツリと呟いた。
もちろん天気予報は見てきた。
夕方から降るって言っていたから、余裕でその前に帰れると思って賭けに出た結果がコレ。
居残りさえなければ。
昇降口で靴を履き替え、どうするか悩んでいると、
「◯◯じゃん、こんな時間まで居残りしてたのか。不器用なやつは大変だな」
「二口………と青根君」
私を馬鹿にする二口の後ろで、青根君は無言でペコリと軽くお辞儀をした。
どうやら部活終わりの男子バレー部と鉢合わせしてしまったようだ。
「傘ねぇの?」
「ないけど………」
二口の手元を見ると大きめな傘が握りしめられていた。
傘に入れてって言う?
いや、さすがに図々しいよね。
部活終わりで早く帰りたいだろうし。
「ちょうど濡れたい気分だったから」
気を遣わせないための苦しい言い訳。
「じゃあね!」
「あ、ちょっ!おい!」
鞄を頭の上に乗せ、申し訳程度に雨よけにしながら走り出す。
後ろで二口が何かを言いかけていたけれど、その声は雨音に掻き消された。
本当に今日は付いていない。
居残りはさせられるし、遅い時間までやっていたことが二口にバレるし、雨には打たれるし。
こんな姿、二口には見られたくなかった。
………なんで?
理由が分からず、帰ってからもしばらくそのことが頭に離れなかった。