一人っ子ですが何か
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いつものように二口先輩の部活が終わるのを待ってた。
お弁当入れ違い事件の話を聞いてもらわないと。
「●●ちゃん。二口先輩待ち?」
「そうだけど?」
伊集院さんがニヤニヤしながら話しかけてきた。
伊集院さんとは昨日の件もあって、正直あまり話したくない。
「あのね、私、二口先輩が好きなの」
「は?」
伊集院さんの口から驚くべき言葉が出てきた。
え、二口先輩のことが好き?
「ここに二口先輩が来るんでしょ?私、告白するから」
何言っているの、頭おかしいんじゃないの?
彼女に向かって宣戦布告?
「私と付き合っているのに、伊集院さんと付き合う訳ないじゃん」
「もちろん直ぐには付き合えると思っていないよ?でも、これから●●ちゃんは二口先輩に振られるの。そこへ私が二口先輩に寄り添って……。あとは分かるでしょ?」
いや、分からない。
そもそもなんで私が二口先輩に振られる前提なの?
「おーい、●●。帰るぞー……ってお取り込み中?」
最悪なタイミングで二口先輩が来てしまった。
「二口先輩、私●●ちゃんと同じクラスの伊集院カレンと言います」
伊集院さんが甘ったるい声で二口先輩に話しかけてきた。
「お、おう」
ほら、二口先輩が戸惑ってるじゃん。
「ずっと言おうか迷っていたんですけど……」
こんな状況で告白したって……。
「●●ちゃん、二口先輩を裏切っていますよ」
「「は?」」
心当たりが無さすぎて、私も二口先輩と一緒に驚いてしまった。
私が二口先輩を………裏切った?
「あー、仲良くしてるように見えた先輩がいたって話か?あれは誤解だって聞いている」
そうだ、そうだ!
こっちは勘違いされないように先手を打っている。
「その先輩と逢瀬を重ねていたとしても?私見ちゃったんです。証拠の写真もあります」
そう言うと伊集院さんはスマホの画面を見せてきた。
空き教室で兄にお弁当を渡す私の姿。
まさか見られていただけでなく、写真まで撮られていたなんて。
「手作りのお弁当を渡すなんて……うっ…ぐすっ…」
伊集院さんは両手で顔を隠しながら泣いている……振り?を始めた。
「……くくっ……いや、ごめん。もう限界だわ」
笑いを堪える二口先輩。
「ですよね!限界ですよね!別れた方がいいと思います」
さっきまでの泣き真似はどうした、と言わんばかりのハツラツした声で別れを促してきた伊集院さん。
「●●、もういいだろ。埒が明かない」
「そうだね。伊集院さん、この写真の先輩、私の兄なの」
「は、嘘よ」
「嘘じゃないぞ、俺も●●の兄貴と話したことある」
伊集院さんはアワアワしたかと思えば、赤くなって逃げるように帰っていった。
「俺らも帰るか」
「そうだね」
ただすら遅い時間だったのが、話し込んでしまったせいで空は更に暗くなっていた。
「それにしても、まさかこんなことになるなんてな」
「伊集院さん口軽そうだから、明日には兄がいたって広まりそう」
「俺は前から言ってたけど、広まってもいいと思うけどな」
確かに、今回のことは兄に同情してしまう。
本人の知らないところで私の浮気相手に仕立て上げられていたんだから。
帰ったら少し優しくしてあげようかな。
「ところで、あの写真はなんだったんだ?」
「あれはお母さんがね!────」
ハプニングはあったけど、今日も私は二口先輩と仲良しです。
ーーFinーー
お弁当入れ違い事件の話を聞いてもらわないと。
「●●ちゃん。二口先輩待ち?」
「そうだけど?」
伊集院さんがニヤニヤしながら話しかけてきた。
伊集院さんとは昨日の件もあって、正直あまり話したくない。
「あのね、私、二口先輩が好きなの」
「は?」
伊集院さんの口から驚くべき言葉が出てきた。
え、二口先輩のことが好き?
「ここに二口先輩が来るんでしょ?私、告白するから」
何言っているの、頭おかしいんじゃないの?
彼女に向かって宣戦布告?
「私と付き合っているのに、伊集院さんと付き合う訳ないじゃん」
「もちろん直ぐには付き合えると思っていないよ?でも、これから●●ちゃんは二口先輩に振られるの。そこへ私が二口先輩に寄り添って……。あとは分かるでしょ?」
いや、分からない。
そもそもなんで私が二口先輩に振られる前提なの?
「おーい、●●。帰るぞー……ってお取り込み中?」
最悪なタイミングで二口先輩が来てしまった。
「二口先輩、私●●ちゃんと同じクラスの伊集院カレンと言います」
伊集院さんが甘ったるい声で二口先輩に話しかけてきた。
「お、おう」
ほら、二口先輩が戸惑ってるじゃん。
「ずっと言おうか迷っていたんですけど……」
こんな状況で告白したって……。
「●●ちゃん、二口先輩を裏切っていますよ」
「「は?」」
心当たりが無さすぎて、私も二口先輩と一緒に驚いてしまった。
私が二口先輩を………裏切った?
「あー、仲良くしてるように見えた先輩がいたって話か?あれは誤解だって聞いている」
そうだ、そうだ!
こっちは勘違いされないように先手を打っている。
「その先輩と逢瀬を重ねていたとしても?私見ちゃったんです。証拠の写真もあります」
そう言うと伊集院さんはスマホの画面を見せてきた。
空き教室で兄にお弁当を渡す私の姿。
まさか見られていただけでなく、写真まで撮られていたなんて。
「手作りのお弁当を渡すなんて……うっ…ぐすっ…」
伊集院さんは両手で顔を隠しながら泣いている……振り?を始めた。
「……くくっ……いや、ごめん。もう限界だわ」
笑いを堪える二口先輩。
「ですよね!限界ですよね!別れた方がいいと思います」
さっきまでの泣き真似はどうした、と言わんばかりのハツラツした声で別れを促してきた伊集院さん。
「●●、もういいだろ。埒が明かない」
「そうだね。伊集院さん、この写真の先輩、私の兄なの」
「は、嘘よ」
「嘘じゃないぞ、俺も●●の兄貴と話したことある」
伊集院さんはアワアワしたかと思えば、赤くなって逃げるように帰っていった。
「俺らも帰るか」
「そうだね」
ただすら遅い時間だったのが、話し込んでしまったせいで空は更に暗くなっていた。
「それにしても、まさかこんなことになるなんてな」
「伊集院さん口軽そうだから、明日には兄がいたって広まりそう」
「俺は前から言ってたけど、広まってもいいと思うけどな」
確かに、今回のことは兄に同情してしまう。
本人の知らないところで私の浮気相手に仕立て上げられていたんだから。
帰ったら少し優しくしてあげようかな。
「ところで、あの写真はなんだったんだ?」
「あれはお母さんがね!────」
ハプニングはあったけど、今日も私は二口先輩と仲良しです。
ーーFinーー