〜第三章〜 “秋”空に広がる星
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~第三章〜 “秋”空に広がる星
伊達工の秋はイベントで大忙し。
文化祭に球技大会。
ただし、合唱コンクールは……ない。
なぜなら伊達工生の中にピアノを弾ける人がいるだろうか、いやいない。
昨年の文化祭は教室の中にジェットコースターを作ったり、自作自動車の展示、ロボットアイドルを作ってステージで踊らせたり、と工業生らしい内容だったようだ。
そんな文化祭の出し物を今からホームルームの時間を使って決めることになっていた。
「この時間好きに使っていいから、サクッとやること決めてくれー」
先生は相変わらずやる気のない対応だったが、高校生になって初の文化祭はクラスのみんなのテンション上がっているのが分かる。
屋台、劇、お化け屋敷、様々な案が出たが多数決の結果プラネタリウムを作ることになった。
「俺は部活が忙しいから当日のビラ配り係とかにしてくれ」
二口が始まる前からやる気のないことを言った。
そういう人が一人でもいると空気が悪くなる。
「指揮が落ちること言わないで」
なんて伝えようものから、
「知るかよ」
と、一言毒づき机に突っ伏して寝る体勢に入ってしまった。
せっかくならワイワイと一緒に作り上げたかったのに……。
ひとまず二口以外の生徒たちだけで、それぞれの班に分かれて文化祭に向けての準備が始まった。
星座について調べる班、チラシや看板を作る班、プラネタリウムを作る班。
二口はチラシ配りをするならチラシ自体を作ってもらうか、と勝手に仕事を配分した。
「暗幕たくさんいるから確保しておけー」
「プラネタリウムどうする?星を何で表現するか」
「美術部って、うちのクラスいる?」
普段のやかましくてふざけているクラスメイトが、みんな真剣に取りかかる。
私は同じ班の子たちと展示物用の星座について調べるために、図書室へ向かった。