〜第二章〜 “夏”に透けるシャツ
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夏休みを謳歌するための最後の試練、学期末テスト。
家だと集中できないので、学校の図書室でテスト勉強することにした。
冷房が効いていて快適。
窓から見える運動場もこのテスト期間は部活がないため、とても静か。
さて、勉強を始めますか!
静かだから捗る……かと思いきや気が付いたら眠っていた。
「はっ」
ガバッと起き上がり垂れていたヨダレを拭った。
普段うるさい環境で授業をしているせいか、静かすぎると勉強できない体になってしまったようだ。
誰かに見られていないか周りを見ると、来たときとにいた数人の生徒すらいなくなっていた。
それにしても、
「寒い……」
冷房の効いた図書室に長時間いたため、体を冷やしてしまったみたい。
体調を崩す前に私も帰ろうかな。
荷物をまとめ帰り支度をしてから図書室を出ると、室内とは売って変わって暑い空気が漂っていた。
本当に同じ空間かよ、と疑うほどに。
冷えていた体からじんわり汗が浮き出る。
明日も図書室を利用しよう。
そう意気込んだ。
ーーーー
翌日。
最後の授業が終わり、昨日と同様に図書室へ向かった。
今日は寝ないようにしないと。
静かすぎて眠くならないように、イヤフォンを持ってきた。
曲を聴きながらなら眠くならないはず。
スマホの音楽アプリを使ってランダム再生ボタンを押した。
さて、勉強を始めますか!
……おかしい。気が付いたらまた寝ちゃっていた。
そうだ、途中までは順調に進めていたけれど、分からない問題が出てきて考えているうちに……。
耳から外れていたイヤホンからはシャカシャカと未だに曲が流れている。
それを拾い上げようと手を伸ばすと、部活のジャージが掛けられていることに気が付いた。
「これ……」
白地に緑のラインが入ったもの。
サイズ的に男子生徒のだ。
そもそも女子生徒が少ないから。
誰がかけてくれたのか分からないかど、そのおかげで冷えることはなかった。
ありがとう、名もなき君!
誰か分からない相手に感謝をしたけれど、犯人はすぐに分かった。
目線を勉強用ノートに落とすと“ひでえ寝顔”と二口の字で書かれていたから。
おまけにその似顔絵も。
一言余計なのよ。
明日、ジャージを返しがてらデコピンでもお見舞いしてあげようかしら。
夏はまだ始まったばかり。
ーーFinーー
家だと集中できないので、学校の図書室でテスト勉強することにした。
冷房が効いていて快適。
窓から見える運動場もこのテスト期間は部活がないため、とても静か。
さて、勉強を始めますか!
静かだから捗る……かと思いきや気が付いたら眠っていた。
「はっ」
ガバッと起き上がり垂れていたヨダレを拭った。
普段うるさい環境で授業をしているせいか、静かすぎると勉強できない体になってしまったようだ。
誰かに見られていないか周りを見ると、来たときとにいた数人の生徒すらいなくなっていた。
それにしても、
「寒い……」
冷房の効いた図書室に長時間いたため、体を冷やしてしまったみたい。
体調を崩す前に私も帰ろうかな。
荷物をまとめ帰り支度をしてから図書室を出ると、室内とは売って変わって暑い空気が漂っていた。
本当に同じ空間かよ、と疑うほどに。
冷えていた体からじんわり汗が浮き出る。
明日も図書室を利用しよう。
そう意気込んだ。
ーーーー
翌日。
最後の授業が終わり、昨日と同様に図書室へ向かった。
今日は寝ないようにしないと。
静かすぎて眠くならないように、イヤフォンを持ってきた。
曲を聴きながらなら眠くならないはず。
スマホの音楽アプリを使ってランダム再生ボタンを押した。
さて、勉強を始めますか!
……おかしい。気が付いたらまた寝ちゃっていた。
そうだ、途中までは順調に進めていたけれど、分からない問題が出てきて考えているうちに……。
耳から外れていたイヤホンからはシャカシャカと未だに曲が流れている。
それを拾い上げようと手を伸ばすと、部活のジャージが掛けられていることに気が付いた。
「これ……」
白地に緑のラインが入ったもの。
サイズ的に男子生徒のだ。
そもそも女子生徒が少ないから。
誰がかけてくれたのか分からないかど、そのおかげで冷えることはなかった。
ありがとう、名もなき君!
誰か分からない相手に感謝をしたけれど、犯人はすぐに分かった。
目線を勉強用ノートに落とすと“ひでえ寝顔”と二口の字で書かれていたから。
おまけにその似顔絵も。
一言余計なのよ。
明日、ジャージを返しがてらデコピンでもお見舞いしてあげようかしら。
夏はまだ始まったばかり。
ーーFinーー