〜第三章〜 “秋”空に広がる星
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プラネタリウムの上映が終わったのか、中からお客さんがゾロゾロと出てきた。
私と二口はありがとうございました、とお客さんを見送った。
お客さんが捌けたと思ったら、上映担当のクラスメイトたちも教室から出てきた。
どうやら今日の部は終わったらしい。
「俺ら先輩の演劇見に行くけど、二口たちはどうする?」
「興味ない、パス」
「私も遠慮しようかな」
今日一番の文化祭の見所と噂されている先輩の演劇。
おそらく大半のお客さんはそこへ集まるだろう。
興味がないわけではないが、人が多いところへはなんとなく行きたくなかった。
クラスメイトたちはまた後でな、と体育館の方へと向かっていった。
「プラネタリウム、貸し切りだな」
「そうだね」
「見ていかね」
「いいけど」
意外だった。演劇は興味なくてもプラネタリウムは興味あるのかな?
誰もいないプラネタリウムで私と二口は寝そべる。
せっかくだから全ての豆電球を点灯させた。
様々な色や大きさ、一際目立っている光に点滅する光。
それらが集まればまるで本物の星空のように見えた。
「綺麗だね」
「ああ」
試運転のときには見られなかった星の数。圧巻である。
「あの豆電球とそっちの豆電球、私が付けたやつ」
「星が多過ぎて分かんねえ」
指さしで伝えたが、二口には伝わらなかった。
でも、二口は楽しそうだった。
「なあ、聞いてくれるか」
「何?」
急に真面目なトーンで話し出した二口。
「チラシの件は悪かった」
どうやら気にしていたみたい。
「男が絵なんかって恥ずかしくてわざとやらなかった」
私は恥ずかしいことだとは思わない。男心は難しい。
「でも、後になって後悔した」
「気付けたならいいんじゃない? 今回はチラシだったけど、これって大きなくくりで言えばチームワークだよ。二口がやっているバレーだってチームプレイでしょ。同じ事だよ」
「そうだな」
二口は俺も自分の星が欲しかったな、と背伸びをしながら言った。
こうして初日、2日目と問題なく文化祭は終わった。
思い返せば呆気なかった2日間。
だけど二口との距離が少し縮まったように感じた。
ーーFinーー
私と二口はありがとうございました、とお客さんを見送った。
お客さんが捌けたと思ったら、上映担当のクラスメイトたちも教室から出てきた。
どうやら今日の部は終わったらしい。
「俺ら先輩の演劇見に行くけど、二口たちはどうする?」
「興味ない、パス」
「私も遠慮しようかな」
今日一番の文化祭の見所と噂されている先輩の演劇。
おそらく大半のお客さんはそこへ集まるだろう。
興味がないわけではないが、人が多いところへはなんとなく行きたくなかった。
クラスメイトたちはまた後でな、と体育館の方へと向かっていった。
「プラネタリウム、貸し切りだな」
「そうだね」
「見ていかね」
「いいけど」
意外だった。演劇は興味なくてもプラネタリウムは興味あるのかな?
誰もいないプラネタリウムで私と二口は寝そべる。
せっかくだから全ての豆電球を点灯させた。
様々な色や大きさ、一際目立っている光に点滅する光。
それらが集まればまるで本物の星空のように見えた。
「綺麗だね」
「ああ」
試運転のときには見られなかった星の数。圧巻である。
「あの豆電球とそっちの豆電球、私が付けたやつ」
「星が多過ぎて分かんねえ」
指さしで伝えたが、二口には伝わらなかった。
でも、二口は楽しそうだった。
「なあ、聞いてくれるか」
「何?」
急に真面目なトーンで話し出した二口。
「チラシの件は悪かった」
どうやら気にしていたみたい。
「男が絵なんかって恥ずかしくてわざとやらなかった」
私は恥ずかしいことだとは思わない。男心は難しい。
「でも、後になって後悔した」
「気付けたならいいんじゃない? 今回はチラシだったけど、これって大きなくくりで言えばチームワークだよ。二口がやっているバレーだってチームプレイでしょ。同じ事だよ」
「そうだな」
二口は俺も自分の星が欲しかったな、と背伸びをしながら言った。
こうして初日、2日目と問題なく文化祭は終わった。
思い返せば呆気なかった2日間。
だけど二口との距離が少し縮まったように感じた。
ーーFinーー