〜第五章〜 “春”の訪れ
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「待たせた、送ってく」
何度か一緒に帰った駅までの道のり。
いつの日かにすれ違ったカップル。
今の私たちはあの頃よりカップルに見えるかな?
「覚えてるか?去年の冬もこうして一緒に帰ったな」
どうやら二口も同じ事を思い返していたみたい。
「あのときは不良に絡まれて災難だったね」
ひょっとして今なら聞けるかもしれない。
私のことを彼女と言った意味を。
「「あのさ(ね)」」
2人で同時に話し始めてしまった。
「二口から話して」
二口は意を決して話し出した。
「◯◯、改札で騒いでいる不良に困ってただろ?すぐ気が付いたけど、オロオロしている姿が可愛くてしばらく黙っていた」
あのときそんなことを考えていたのか。
「だけど俺が最初から前に出ていれば◯◯をあんな怖い目に合わせずに済んだと思ったら……本当に悪かった」
「二口のせいじゃないよ」
「俺さ、あのとき震えてた。情けないだろ?」
「……」
「そんな姿を見せておいて、勝手に彼氏面して。でも、好きなやつの前で格好付けたかった」
今度は私が自分の気持ちを話す番だ。
「私は嬉しかった!あのとき彼女って言ってくれて」
「◯◯…」
「それに言ったじゃん、格好良かったって」
「本当か?」
「二口と違って嘘なんか言わない」
「保健室でのこと根に持ちすぎだろ」
2人は自然と顔を見合わせて笑った。
「◯◯、こんな俺だけど本当の彼女になってくれないか」
「もちろんだよ!私も二口のことが好き!」
出会った当初はこんなにも二口のことが好きになるなんて思ってもみなかった。
1年前の私、あなたには将来素敵な彼氏ができるよ。
ーーFinーー
何度か一緒に帰った駅までの道のり。
いつの日かにすれ違ったカップル。
今の私たちはあの頃よりカップルに見えるかな?
「覚えてるか?去年の冬もこうして一緒に帰ったな」
どうやら二口も同じ事を思い返していたみたい。
「あのときは不良に絡まれて災難だったね」
ひょっとして今なら聞けるかもしれない。
私のことを彼女と言った意味を。
「「あのさ(ね)」」
2人で同時に話し始めてしまった。
「二口から話して」
二口は意を決して話し出した。
「◯◯、改札で騒いでいる不良に困ってただろ?すぐ気が付いたけど、オロオロしている姿が可愛くてしばらく黙っていた」
あのときそんなことを考えていたのか。
「だけど俺が最初から前に出ていれば◯◯をあんな怖い目に合わせずに済んだと思ったら……本当に悪かった」
「二口のせいじゃないよ」
「俺さ、あのとき震えてた。情けないだろ?」
「……」
「そんな姿を見せておいて、勝手に彼氏面して。でも、好きなやつの前で格好付けたかった」
今度は私が自分の気持ちを話す番だ。
「私は嬉しかった!あのとき彼女って言ってくれて」
「◯◯…」
「それに言ったじゃん、格好良かったって」
「本当か?」
「二口と違って嘘なんか言わない」
「保健室でのこと根に持ちすぎだろ」
2人は自然と顔を見合わせて笑った。
「◯◯、こんな俺だけど本当の彼女になってくれないか」
「もちろんだよ!私も二口のことが好き!」
出会った当初はこんなにも二口のことが好きになるなんて思ってもみなかった。
1年前の私、あなたには将来素敵な彼氏ができるよ。
ーーFinーー
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