〜第二章〜 “夏”に透けるシャツ
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~第二章〜 “夏”に透けるシャツ
暑い暑い夏がやってきた。
伊達工に入学して、ようやく男ばかりの環境に慣れたと思った矢先のこと。
夏場は目のやり場に困る。
女子の露出が増えるから?
いいえ、男子の露出が増えるから。
半裸にタオルを首にかけているのはまだマシ。
パンツ一丁で廊下に転がる輩もいる。
「何やってるの。そこで寝転がられると邪魔なんだけど」
「気持ちいいんだよ」
「ふーん」
この男子生徒曰く廊下はひんやりしていて気持ちがいいらしい。
「廊下と一体化したい」
「踏んであげようか」
そうすれば、床ともっと一体化できるでしょ?
なんて、私は男子を踏むフリをしてふざけていると、急に二口に腕を引っ張られた。
「うわぁ!……二口、急に何するの」
「見えるからやめとけ」
見える?あー下着のことか。
下にスパッツ履いているから大丈夫なんだけどなあ。
「……あ、もしかして!」
私の心配をしてくれている?
そう思いながらニヤニヤしていると、
「見たくねえもん見せられて迷惑だろ」
「は?」
バッサリと私の予想をぶった切ってきた。
私の心配じゃなくて、何で男子生徒の心配をするのよ。
春に行われた遠足以来、多少話しやすくなったと思ったのに。
前言撤回。
やっぱり二口は意地悪だ。
それならば、
「二口だってちゃんと作業服着なさいよ。見たくないもの見せられて迷惑しているだけどー」
二口の言葉を借りて言い返してやった。
二口は作業服のつなぎの上部分を脱ぎ、袖を腰に巻き付けていた。
上半身はタンクトップ1枚の姿。
正直、パンツ一丁の男子より色気がヤバイと言うかなんと言うか。
綺麗な鎖骨とか鍛えられた腕の筋肉とか……。
とにかくまともに見られない。
「その割にはガン見してんじゃん。変態」
二口は笑いながら両腕で体を隠すようにクロスさせた。
「へ、へ、変態じゃないし!」
決して変態じゃない!………よね?