似た者同士
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今日は待ちに待ったクリスマス。
電車に乗り、待ち合わせの駅へと向かう。
私、変な格好じゃないよね。
揺れる電車の窓ガラスに映った自分の姿を見て、前髪を整える。
しばらく揺られると、到着した駅。
改札を出ると、クリスマスだからか待ち合わせをしている人が多かった。
逸る気持ちを抑えて信介さんを探すと、
「●●さん」
「あっ……」
私服姿の信介さんが声を掛けてきた。
作業着姿しか見たことがなかったから新鮮だ。
「すみません、待たせましたよね」
「いや、時間丁度やで」
そう微笑む信介さん。
だけど、もし少しでも遅れていたら?
ちゃんとしている信介さんのことだから、きっと怒るんだろうな。
その静かに怒る様を想像するだけで身震いがした。
そんなことを考えているとも知らず、信介さんは、
「行こか」
と歩き出す。
私もその後に続いた。
……。
…………。
着いた先はワインと天ぷらをメインに扱ったカジュアルなお店。
天ぷら屋なのに、ワインも扱っているためソムリエもいる。
ちなみに私が選んだ。
信介さんの好きな食物を聞いたところ和食だったので、探した結果ここになった。
席はカウンターのみ。
目の前に揚げ場があり、オーダーを受けてから揚げ始めるようだ。
メニューを見てみると、種類が多くて悩む。
「●●さん、何にします?」
「う〜ん、悩んじゃいますね」
「それやったら、おすすめ4種にしせぇへん?」
「いいですね!」
悩むと言いつつ、その後も気になるメニューを追加注文し、ワインはソムリエにペアリングを出してもらった。
食事と会話を楽しみながらほろ酔い気分でいると、
「そうや、●●さん」
信介さんはそう言って鞄から何かを取り出した。
「クリスマスプレゼントにしてはアレやけど……。この間家に来たときに出したお茶、美味しいって言 うてくれたから」
それはクリスマス仕様にラッピングされた茶葉だった。
ポロッと言っただけの言葉を覚えていてくれて嬉しい。
だけど、
「すみません!私は何も用意していなくて……」
付き合っていないのに、クリスマスデートだと浮かれないために用意しなかったのに、裏目に出てしまった。
「ええて、俺が好きで用意しただけやし」
信介さんはそう言ってくれるけれど、私の気がすまない。
「あ、そうだ!ここのお代、私が払います!」
今の私にはそれしか浮かばなかった。
それなのに、
「俺の方が食うてるし、気にせんでええよ」
「でも……」
「ええから」
「む〜……」
それでも食い下がる私に、信介さんは間を取って割り勘にしてくれた。
……。
…………。
会計を済ませ、店を後にする。
「ご飯美味しかったですね!」
「せやな」
味の感想を言いながら駅へと向かう途中、ライトアップされた大きなモミの木が並んでいるところに差し掛かった。
行きはまだ少し空が明るかったため点灯しておらず、気が付かなかった。
せっかくだしゆっくりイルミネーションを見ていたい。
だけど、今日は食事だけの予定。
誘った当初はそれだけで良かったのに、人は欲張りになるもので。
私の心はもう少し彼と一緒にいたい、と言う気持ちで渦巻いていた。
それか、せめて手を繋いでみたい……。
周りには仲睦まじい恋人たちが腕を組んだり、手を繋いでいる。
幸いにも信介さんはポケットに手を入れていなければ、手袋もしていない。
さり気なく……。
さり気なく2人の距離を縮めて……。
ほんの少しだけ……。
それなのに、
「痛っ!」
邪魔をするかのごとく静電気が走った。
「すまん」
「あ、いえ……」
信介さんは私から少し距離を取った。
……あ、これ、もう駄目だ。
繋げない。
しょんぼりしている間、駅に着いてしまった。
電車に乗り、待ち合わせの駅へと向かう。
私、変な格好じゃないよね。
揺れる電車の窓ガラスに映った自分の姿を見て、前髪を整える。
しばらく揺られると、到着した駅。
改札を出ると、クリスマスだからか待ち合わせをしている人が多かった。
逸る気持ちを抑えて信介さんを探すと、
「●●さん」
「あっ……」
私服姿の信介さんが声を掛けてきた。
作業着姿しか見たことがなかったから新鮮だ。
「すみません、待たせましたよね」
「いや、時間丁度やで」
そう微笑む信介さん。
だけど、もし少しでも遅れていたら?
ちゃんとしている信介さんのことだから、きっと怒るんだろうな。
その静かに怒る様を想像するだけで身震いがした。
そんなことを考えているとも知らず、信介さんは、
「行こか」
と歩き出す。
私もその後に続いた。
……。
…………。
着いた先はワインと天ぷらをメインに扱ったカジュアルなお店。
天ぷら屋なのに、ワインも扱っているためソムリエもいる。
ちなみに私が選んだ。
信介さんの好きな食物を聞いたところ和食だったので、探した結果ここになった。
席はカウンターのみ。
目の前に揚げ場があり、オーダーを受けてから揚げ始めるようだ。
メニューを見てみると、種類が多くて悩む。
「●●さん、何にします?」
「う〜ん、悩んじゃいますね」
「それやったら、おすすめ4種にしせぇへん?」
「いいですね!」
悩むと言いつつ、その後も気になるメニューを追加注文し、ワインはソムリエにペアリングを出してもらった。
食事と会話を楽しみながらほろ酔い気分でいると、
「そうや、●●さん」
信介さんはそう言って鞄から何かを取り出した。
「クリスマスプレゼントにしてはアレやけど……。この間家に来たときに出したお茶、美味しいって
それはクリスマス仕様にラッピングされた茶葉だった。
ポロッと言っただけの言葉を覚えていてくれて嬉しい。
だけど、
「すみません!私は何も用意していなくて……」
付き合っていないのに、クリスマスデートだと浮かれないために用意しなかったのに、裏目に出てしまった。
「ええて、俺が好きで用意しただけやし」
信介さんはそう言ってくれるけれど、私の気がすまない。
「あ、そうだ!ここのお代、私が払います!」
今の私にはそれしか浮かばなかった。
それなのに、
「俺の方が食うてるし、気にせんでええよ」
「でも……」
「ええから」
「む〜……」
それでも食い下がる私に、信介さんは間を取って割り勘にしてくれた。
……。
…………。
会計を済ませ、店を後にする。
「ご飯美味しかったですね!」
「せやな」
味の感想を言いながら駅へと向かう途中、ライトアップされた大きなモミの木が並んでいるところに差し掛かった。
行きはまだ少し空が明るかったため点灯しておらず、気が付かなかった。
せっかくだしゆっくりイルミネーションを見ていたい。
だけど、今日は食事だけの予定。
誘った当初はそれだけで良かったのに、人は欲張りになるもので。
私の心はもう少し彼と一緒にいたい、と言う気持ちで渦巻いていた。
それか、せめて手を繋いでみたい……。
周りには仲睦まじい恋人たちが腕を組んだり、手を繋いでいる。
幸いにも信介さんはポケットに手を入れていなければ、手袋もしていない。
さり気なく……。
さり気なく2人の距離を縮めて……。
ほんの少しだけ……。
それなのに、
「痛っ!」
邪魔をするかのごとく静電気が走った。
「すまん」
「あ、いえ……」
信介さんは私から少し距離を取った。
……あ、これ、もう駄目だ。
繋げない。
しょんぼりしている間、駅に着いてしまった。
