似た者同士
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休憩時間に入った北さんは私たちを自宅まで招待してくれた。
縁側のある座敷に通される。
日が当たるとぽかぽかと温かくて、お昼寝に最適な場所なんだろうな。
そう思いながら待っていると、
「何ももてなせんですまんな」
北さんは温かいお茶を出してくれた。
「いえ、私たちが急にお邪魔したのがいけなかったので……」
気遣う私に対して、治さんは気にせずお茶を啜り、寛いでいる。
いくら北さんと治さんが高校の頃からの知り合いとは言え、こんなに寛いで良いのだろうか。
ソワソワする気持ちを落ち着かせるために、私も出されたお茶に口をつけた。
「美味しい……」
丁寧に淹れたお茶の味がする。
北さんはせやろ、と微笑んだ。
その笑顔に緊張がほぐれ、私は気になっていたことを尋ねた。
「北さん、サイロの隣って何の倉庫なんですか?」
サイロがお米の貯蔵庫なのは治さんから聞いたけれど、隣の倉庫の中までは聞いていない。
「ああ、あそこで米を乾燥させとったんや。その後にサイロん中に蓄えるんや」
「へぇ〜」
そうか、育てて収穫して終わるわけではなく、乾燥とか精米しないといけないんだよね。
毎日のように食べているお米なのに、私って何も知らないんだ。
しばらく談笑していると、治さんのスマホが電話を受信した。
「ちょっと、すんません」
治さんは席を立ち、少し離れたところで電話に出た。
詳しい内容までは分からないけれど、雰囲気的に仕事の電話みたい。
戻ってきた治さんは、少しだけ気まずそうな顔をしながら口を開いた。
「●●さん、ちょっと急用でお店に戻らなあかんくなってん」
と、なると私も一緒に帰らないといけない。
もう少し北さんとお話したかったな。
だけど、北さんも仕事があるし、ここは仕方がない。
鞄を手にして立ち上がろうとしたら、
「俺が◯◯さん送ってくから、治は先に帰り」
と北さんは言った。
「せやけど……」
「ええから」
「すんません、よろしくお願いします」
治さんは軽く会釈をしてから北さんの家を後にした。
2人残された部屋。
北さんと2人きり。
嬉しいはずなのに再び緊張が襲いかかる。
それを誤魔化すために話題を探した。
何か話さないと……そうだ!
「北さんはお仕事に戻らなくてもいいんですか?」
口にしてから気が付いた。
これではまるで、早く帰りたがっているように聞こえてしまう。
慌てて言い直そうとしたら、
「かまへん、それより今日はまたなんでこんなところまで?」
逆に質問をされてしまった。
「それは治さんが……っ!」
そこまで声に出して止めた。
治さんのせいにするのはやめよう。
だって、本当は私が北さんの田んぼに行ってみたかったから。
北さんに会いたかったから。
「それは?」
真っ直ぐに私を見つめる北さん。
「それは……最近北さんに会えなくて……、どうしているかなーって気になった……から……です」
徐々に尻窄みになって行く私の声。
だけど、北さんにはしっかりと届いたようで、
「おおきに」
彼はまたもや優しく微笑んでくれた。
その顔が見れただけで来た甲斐があった。
縁側のある座敷に通される。
日が当たるとぽかぽかと温かくて、お昼寝に最適な場所なんだろうな。
そう思いながら待っていると、
「何ももてなせんですまんな」
北さんは温かいお茶を出してくれた。
「いえ、私たちが急にお邪魔したのがいけなかったので……」
気遣う私に対して、治さんは気にせずお茶を啜り、寛いでいる。
いくら北さんと治さんが高校の頃からの知り合いとは言え、こんなに寛いで良いのだろうか。
ソワソワする気持ちを落ち着かせるために、私も出されたお茶に口をつけた。
「美味しい……」
丁寧に淹れたお茶の味がする。
北さんはせやろ、と微笑んだ。
その笑顔に緊張がほぐれ、私は気になっていたことを尋ねた。
「北さん、サイロの隣って何の倉庫なんですか?」
サイロがお米の貯蔵庫なのは治さんから聞いたけれど、隣の倉庫の中までは聞いていない。
「ああ、あそこで米を乾燥させとったんや。その後にサイロん中に蓄えるんや」
「へぇ〜」
そうか、育てて収穫して終わるわけではなく、乾燥とか精米しないといけないんだよね。
毎日のように食べているお米なのに、私って何も知らないんだ。
しばらく談笑していると、治さんのスマホが電話を受信した。
「ちょっと、すんません」
治さんは席を立ち、少し離れたところで電話に出た。
詳しい内容までは分からないけれど、雰囲気的に仕事の電話みたい。
戻ってきた治さんは、少しだけ気まずそうな顔をしながら口を開いた。
「●●さん、ちょっと急用でお店に戻らなあかんくなってん」
と、なると私も一緒に帰らないといけない。
もう少し北さんとお話したかったな。
だけど、北さんも仕事があるし、ここは仕方がない。
鞄を手にして立ち上がろうとしたら、
「俺が◯◯さん送ってくから、治は先に帰り」
と北さんは言った。
「せやけど……」
「ええから」
「すんません、よろしくお願いします」
治さんは軽く会釈をしてから北さんの家を後にした。
2人残された部屋。
北さんと2人きり。
嬉しいはずなのに再び緊張が襲いかかる。
それを誤魔化すために話題を探した。
何か話さないと……そうだ!
「北さんはお仕事に戻らなくてもいいんですか?」
口にしてから気が付いた。
これではまるで、早く帰りたがっているように聞こえてしまう。
慌てて言い直そうとしたら、
「かまへん、それより今日はまたなんでこんなところまで?」
逆に質問をされてしまった。
「それは治さんが……っ!」
そこまで声に出して止めた。
治さんのせいにするのはやめよう。
だって、本当は私が北さんの田んぼに行ってみたかったから。
北さんに会いたかったから。
「それは?」
真っ直ぐに私を見つめる北さん。
「それは……最近北さんに会えなくて……、どうしているかなーって気になった……から……です」
徐々に尻窄みになって行く私の声。
だけど、北さんにはしっかりと届いたようで、
「おおきに」
彼はまたもや優しく微笑んでくれた。
その顔が見れただけで来た甲斐があった。
