似た者同士
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ある日の夜。
私はおにぎり宮のカウンター席でおにぎりを頬張りながら彼に話し掛けた。
「ねえ、治さん」
先日、治さんに言われた通り定期的にお店に通い、今ではすっかり常連の仲間入りに。
「なんやねん、●●さん」
北さんとはあれ以来気まずくて連絡は取っていないし、お米の販売センターでもタイミングが悪くて会えない。
それなのに治さんとはお互い下の名前で呼び合う仲になっていた。
もちろん、共通の話題は北さんのため、彼についての話が多い。
だけど、私が彼のことが気になっていることは言っていない。
言っていないけども、ひょっとしたら気付かれているのかもしれない。
「治さんは北さんの畑の田んぼに行ったことがありますか?」
場所は分かる。
お店のポップや商品である“ちゃんと”の米袋に記載してあるから。
だけど、行ったことはない。
行ったところで邪魔になるのは目に見えている。
「あー……まあ、たまに?作況の確認しに顔出すけど、素人の俺には分からんし、実質雑談しに行ってるもんや」
「そっか……」
と、なると収穫が終わったこの時期には顔を出さないよね。
「なんや行ってみたいんか?」
「いや、別に……そう言うワケじゃ……」
歯切れの悪い返事に、嘘だということはバレバレだろう。
「これは独り言なんやけど、次の土曜日に北さんとこ行こうと思ってな。せっかくやし、誰か一緒に付いてきてくれる人おらんかなーって思おて……」
「……」
「誰もおらんなら、高校の部活のヤツ誘うけど……」
そう言いながら、治さんはわざとらしくチラチラとこちらを見てくる。
もちろん、その独り言が私に宛ててのものだってことは理解している。
その上で聞き返した。
「何よ」
治さんはフッと笑って答えた。
「一緒に行かへん?」
「……まあ、どうしてもって言うなら?」
どこのツンデレだよ、と自分に突っ込みたくなる。
それなのに、治さんは嬉しそうだった。
「よっしゃ、決まりな。じゃあ土曜の朝9時に店集合」
「分かった」
こうして、北さんの田んぼに行くことが決まった。
私はおにぎり宮のカウンター席でおにぎりを頬張りながら彼に話し掛けた。
「ねえ、治さん」
先日、治さんに言われた通り定期的にお店に通い、今ではすっかり常連の仲間入りに。
「なんやねん、●●さん」
北さんとはあれ以来気まずくて連絡は取っていないし、お米の販売センターでもタイミングが悪くて会えない。
それなのに治さんとはお互い下の名前で呼び合う仲になっていた。
もちろん、共通の話題は北さんのため、彼についての話が多い。
だけど、私が彼のことが気になっていることは言っていない。
言っていないけども、ひょっとしたら気付かれているのかもしれない。
「治さんは北さんの畑の田んぼに行ったことがありますか?」
場所は分かる。
お店のポップや商品である“ちゃんと”の米袋に記載してあるから。
だけど、行ったことはない。
行ったところで邪魔になるのは目に見えている。
「あー……まあ、たまに?作況の確認しに顔出すけど、素人の俺には分からんし、実質雑談しに行ってるもんや」
「そっか……」
と、なると収穫が終わったこの時期には顔を出さないよね。
「なんや行ってみたいんか?」
「いや、別に……そう言うワケじゃ……」
歯切れの悪い返事に、嘘だということはバレバレだろう。
「これは独り言なんやけど、次の土曜日に北さんとこ行こうと思ってな。せっかくやし、誰か一緒に付いてきてくれる人おらんかなーって思おて……」
「……」
「誰もおらんなら、高校の部活のヤツ誘うけど……」
そう言いながら、治さんはわざとらしくチラチラとこちらを見てくる。
もちろん、その独り言が私に宛ててのものだってことは理解している。
その上で聞き返した。
「何よ」
治さんはフッと笑って答えた。
「一緒に行かへん?」
「……まあ、どうしてもって言うなら?」
どこのツンデレだよ、と自分に突っ込みたくなる。
それなのに、治さんは嬉しそうだった。
「よっしゃ、決まりな。じゃあ土曜の朝9時に店集合」
「分かった」
こうして、北さんの田んぼに行くことが決まった。
