青春の匂いはパンの香り
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ーー木兎sideーー
「はぁ〜……」
昼休み、購買から戻った俺は重たくため息を吐き、崩れるように自分の席へ座り込んだ。
今日もいなかった……。
最近購買のお姉さん、もとい、●●さんがぱったり姿を見せなくなった。
そもそも毎日来ているわけじゃなかったけれど、ここ数日はずっといない。
やっと名前を知ることができたのに……。
もしかして、俺が名前を聞いたせいで気まずくなって来なくなった?
だとしても、知ってしまったことはどうしようもない。
授業内容は直ぐに忘れる俺だけれど、●●さんの名前は忘れられそうにない。
購買で買ったパンも、食べる気になれず、まだ袋のまま手元に転がっている。
ただ、机に突っ伏してぼんやりしていると、
「今日もお姉さん、いなかったのか?」
突然、背後から木葉の声がした。
その声色には好奇心が混ざっている。
「……別に、●●さんにも都合があるだろうし……」
誤魔化すように返すと、木葉はマイペースに話を続けた。
「そんなに会いたいなら、会いに行けばいいだろ?」
「でもよお……」
簡単に言うなよ。
それが出来たらこんなにも悩んでいない。
「会いたくても、来ないじゃんか」
我ながら情けない声だ。
そう、名前は知っていても連絡先や住んでいるところは知らない。
すると、木葉は肩をすくめて言う。
「なんだ、木兎知らないのか?購買のパン、この近くのベーカリー◯◯のだぜ?そこに行けばきっと会えるよ」
「え……?」
慌てて、手元のパン袋を裏返してみる。
確かに、そこには控えめなロゴでベーカリー◯◯と書かれていた。
「気付いてなかったのか、お前」
またもや木葉に笑われたけど、正直今は悔しさよりも、期待感の方が大きかった。
……会える、会いに行ける。
胸がフワフワして、落ち着かない。
「木葉……。部活終わったら、ちょっと付き合ってくんない?」
「何々、パンでも奢ってくれる感じ?」
「そ、それは……」
「冗談。だけど、代わりに早く本調子に戻ってくれよ?最近の木兎はしょぼくれすぎてて練習にならねぇ」
「わ、分かった……」
返事はしつつ、今日はソワソワして別の意味で調子が出ないかもしれない。
「はぁ〜……」
昼休み、購買から戻った俺は重たくため息を吐き、崩れるように自分の席へ座り込んだ。
今日もいなかった……。
最近購買のお姉さん、もとい、●●さんがぱったり姿を見せなくなった。
そもそも毎日来ているわけじゃなかったけれど、ここ数日はずっといない。
やっと名前を知ることができたのに……。
もしかして、俺が名前を聞いたせいで気まずくなって来なくなった?
だとしても、知ってしまったことはどうしようもない。
授業内容は直ぐに忘れる俺だけれど、●●さんの名前は忘れられそうにない。
購買で買ったパンも、食べる気になれず、まだ袋のまま手元に転がっている。
ただ、机に突っ伏してぼんやりしていると、
「今日もお姉さん、いなかったのか?」
突然、背後から木葉の声がした。
その声色には好奇心が混ざっている。
「……別に、●●さんにも都合があるだろうし……」
誤魔化すように返すと、木葉はマイペースに話を続けた。
「そんなに会いたいなら、会いに行けばいいだろ?」
「でもよお……」
簡単に言うなよ。
それが出来たらこんなにも悩んでいない。
「会いたくても、来ないじゃんか」
我ながら情けない声だ。
そう、名前は知っていても連絡先や住んでいるところは知らない。
すると、木葉は肩をすくめて言う。
「なんだ、木兎知らないのか?購買のパン、この近くのベーカリー◯◯のだぜ?そこに行けばきっと会えるよ」
「え……?」
慌てて、手元のパン袋を裏返してみる。
確かに、そこには控えめなロゴでベーカリー◯◯と書かれていた。
「気付いてなかったのか、お前」
またもや木葉に笑われたけど、正直今は悔しさよりも、期待感の方が大きかった。
……会える、会いに行ける。
胸がフワフワして、落ち着かない。
「木葉……。部活終わったら、ちょっと付き合ってくんない?」
「何々、パンでも奢ってくれる感じ?」
「そ、それは……」
「冗談。だけど、代わりに早く本調子に戻ってくれよ?最近の木兎はしょぼくれすぎてて練習にならねぇ」
「わ、分かった……」
返事はしつつ、今日はソワソワして別の意味で調子が出ないかもしれない。
