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合コンからの帰り道。
「お腹空いた……」
私はふらりとコンビニに立ち寄った。
合コンにも料理は出たけれど、みんなの食べ物を取り分けたり、注文をしたりしているうちに、自分の分はほとんど口にできなかったからだ。
熱々の肉まんを手に取り、コンビニの外に出る。
袋を開けると、湯気がふわりと舞い上がり、冷たい夜風に消えていく。
一口食べようと顔を近付けた、その時だった。
白地に黒と黄色のラインが入った、見慣れたジャージを着た男子の集団が、賑やかにコンビニへ向かってくる。
そのジャージに書かれた梟谷の文字。
その中に、見覚えのある顔を見つけて、私の心は少しだけ浮き立った。
「木兎」
私は思わず、彼の名前を呼んだ。
「お、◯◯じゃん!」
私が話しかけたことで、これから話が長くなると察したのだろう。
他の部員は木兎と、後輩らしきもう1人を残して、さっさとコンビニの中へ入っていった。
「何買ったんだー?」
木兎は屈託のない笑顔で、私の手に持った肉まんを覗き込む。
「肉まん」
「いいな、肉まん」
木兎の目が、ギラギラと輝きだす。
まるで、お腹を空かせた子犬のようだ。
ジュルリとよだれの音が聞こえてきそうなほど、彼は熱い視線を肉まんに注いでいた。
「少しだけだよ。はい」
私は意地悪く、本当に少しだけ、チロルチョコほどのサイズにちぎった肉まんを彼にあげた。
「ありがとう……って、本当にちょっとだな!」
「木兎にはこのくらいで充分。悔しかったら取ってみな」
私はそう言って、肉まんを持った手を精一杯上に掲げた。
けれど、
「取れたー!」
私の肉まんは、あっけなく彼の手に渡ってしまった。
……うん、知っていた。
身長150cm台の私がどんなに頑張って手を伸ばしても、180cmを超える木兎は簡単に取れることを。
でも、だからって……。
「取るか、普通!」
私の抗議の声に、木兎の後輩が慌てて割って入る。
「先輩すみません。ほら木兎さん!」
彼は木兎から肉まんを取り上げると、私に渡してくれた。
「もういいよ。勝手に食べて」
私はため息をつき、そう言って肉まんを木兎に戻した。
「いいのかー!◯◯ありがとな!」
屈託のない笑顔。
ただの肉まんなのに……。
ただ、今日の合コンでいろんな気遣いをして感謝されたけど、木兎からのお礼が一番嬉しく感じた。
「お腹空いた……」
私はふらりとコンビニに立ち寄った。
合コンにも料理は出たけれど、みんなの食べ物を取り分けたり、注文をしたりしているうちに、自分の分はほとんど口にできなかったからだ。
熱々の肉まんを手に取り、コンビニの外に出る。
袋を開けると、湯気がふわりと舞い上がり、冷たい夜風に消えていく。
一口食べようと顔を近付けた、その時だった。
白地に黒と黄色のラインが入った、見慣れたジャージを着た男子の集団が、賑やかにコンビニへ向かってくる。
そのジャージに書かれた梟谷の文字。
その中に、見覚えのある顔を見つけて、私の心は少しだけ浮き立った。
「木兎」
私は思わず、彼の名前を呼んだ。
「お、◯◯じゃん!」
私が話しかけたことで、これから話が長くなると察したのだろう。
他の部員は木兎と、後輩らしきもう1人を残して、さっさとコンビニの中へ入っていった。
「何買ったんだー?」
木兎は屈託のない笑顔で、私の手に持った肉まんを覗き込む。
「肉まん」
「いいな、肉まん」
木兎の目が、ギラギラと輝きだす。
まるで、お腹を空かせた子犬のようだ。
ジュルリとよだれの音が聞こえてきそうなほど、彼は熱い視線を肉まんに注いでいた。
「少しだけだよ。はい」
私は意地悪く、本当に少しだけ、チロルチョコほどのサイズにちぎった肉まんを彼にあげた。
「ありがとう……って、本当にちょっとだな!」
「木兎にはこのくらいで充分。悔しかったら取ってみな」
私はそう言って、肉まんを持った手を精一杯上に掲げた。
けれど、
「取れたー!」
私の肉まんは、あっけなく彼の手に渡ってしまった。
……うん、知っていた。
身長150cm台の私がどんなに頑張って手を伸ばしても、180cmを超える木兎は簡単に取れることを。
でも、だからって……。
「取るか、普通!」
私の抗議の声に、木兎の後輩が慌てて割って入る。
「先輩すみません。ほら木兎さん!」
彼は木兎から肉まんを取り上げると、私に渡してくれた。
「もういいよ。勝手に食べて」
私はため息をつき、そう言って肉まんを木兎に戻した。
「いいのかー!◯◯ありがとな!」
屈託のない笑顔。
ただの肉まんなのに……。
ただ、今日の合コンでいろんな気遣いをして感謝されたけど、木兎からのお礼が一番嬉しく感じた。
