出会いはすぐそばに
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~出会いはすぐそばに~
騒がしい教室とは裏腹に、私の心は漠然とした焦りを感じていた。
華の女子高生たるもの、充実した日常を送りたいと思うのは当然だ。
勉強も、友達との時間も、もちろん大切。
だけど、それだけではどこか物足りない。
このまま何も変わらない日常を過ごしていて、本当にいいのだろうか。
この胸の焦りの正体を、私はもう知っている。
「木兎って、落ち込むことあるの?」
私は、クラスで一番のムードメーカーである木兎に、そう問いかけた。
先日、私は友達に誘われて合コンに参加した。
盛り上がってはいたものの、解散後、私以外の友達が男性陣と連絡先を交換していたことを後から知ってしまった。
なんだか自分だけ置いていかれたような気がして、心がぎゅっと締め付けられたのだ。
「あるある!急いでるときに、連続で信号に捕まったりとか、アイス食ってたらプラスチックスプーンが折れたりとか!」
私の深刻な悩みをよそに、木兎はニコニコと無邪気に笑っている。
彼の屈託のない笑顔が、今は少しだけ眩しい。
「なんだ、落ち込むことないのか」
「◯◯、俺の話聞いてた!?」
木兎はそう叫びながら、私の肩を掴んで揺さぶった。
本当にいつも元気で、話しているだけで疲れる。
「木兎うるさい、これあげるから少し黙ってて」
そう言って、私はポケットに忍ばせていた飴を木兎に差し出した。
「飴だ!サンキュー!」
木兎はそう言うと、子犬のように無邪気な笑顔を見せて、自分の席へと戻っていった。
本当に単純なヤツだ。
私も木兎みたいだったらよかったのに。
彼の後ろ姿を見送りながら、そう思った。
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