仲直りの後は
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〜仲直りの後は〜
来たる6月10日に向けて私は準備をしている。
「●●、帰ろうぜ」
「ごめんね!今日も家の用事があって……」
授業終わり。
私は教室まで呼びに来てくれた彼氏のはじめ君に両手を合わせて謝った。
「ったく、またかよ」
「本当にごめん!」
「まあ、家の用事なら仕方ねぇけど……」
はじめ君には家の用事と伝えたけれど、あれは嘘だ。
6月10日のはじめ君の誕生日プレゼントを買うために、先月から内緒で短期バイトを始めた。
それが今日もこの後にあるのだ。
唯一部活が休みの日にも断るのは心苦しいけれど、これもはじめ君のため。
私のエゴかもしれないけれど、そう自分に言い聞かせた。
「今度の休日は大丈夫なんだよな?」
「うん!その日までには忙しくなくなるから!」
私は笑顔でサムズアップした。
今度の休日にはじめ君の誕生日を祝うために彼の家にお泊まりに行く約束をしている。
午前中は部活だと言うので午後からになるけど。
もちろん、両親不在らしいから夜は……。
プレゼント代の余ったお金で下着も新調する予定だ。
「分かった。あまり無理すんなよ」
「うん。また明日ね!」
はじめ君は寂しそうな表情を浮かべながら私の頭をポンポンと軽く叩くと、教室を出ていった。
外からは及川君がはじめ君をからかう声が聞こえてきた。
「今週も振られたのー?!そんな可哀想な岩ちゃんには及川さんが一緒に帰ってあげるよ!」
「うるせー、クソ川」
「岩ちゃん酷い!」
その続きは声が遠のいて聞こえなかった。
2人は本当に仲が良いんだなー。
羨ましい。
さて、私も帰り支度をしないと。
私はその足でバイト先へと向かった。
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