おしるこより甘いキス
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「ってことがあってね!」
「へぇー、岩泉先輩優しいじゃん。卒業するまで話しかけるな、じゃなくて一週間なんでしょ?」
「長い!長すぎるよ!禁断症状出ちゃう!」
翌日、朝からアキちゃんに昨日あった話をした。
誰だって好きな人に話しかけるなって言われたらツラいはずなのに。
……あれ、話しかけるなってことは近くで眺めるのはいいのでは?
「●●、悪い顔してる」
相変わらずアキちゃんは鋭い。
だけど、バレたところでアキちゃんは力付くで止めたりはしない子。
私は一日の講義を終えた後、体育館へ向かった。
「あれ………」
バドミントンサークルが使っている。
今日は臨時の休みか……。
と、なると……。
私は正門で待機して、岩泉先輩が通るのを待った。
ほどなくして、先輩がやってきた。
話しかけるのを禁止されたため、大人しく少し離れたところから観察。
決してストーカーではない。
岩泉先輩を観察することによって、先輩の好みを探るためである。
と、もっともらしい理由を自分に言い聞かせた。
向かった先はテラスのあるオシャレなカフェ。
こう言ったら申し訳ないけど、一人でコーヒーを飲みながら優雅な時間を過ごす人には見えない。
きっと誰かと待ち合わせだ。
「いらっしゃいませ~お好きな席へどうぞ」
自由に席を選べて助かった。
私は岩泉先輩の会話が聞こえてくる、かつ死角になる席を確保した。
しばらくすると、先輩の向かいの席に一人の女性が座った。
「ごめん、お待たせー」
「おう」
親しげなやり取り、彼女さんかな。
しかし、話を聞く限り付き合ってはいないみたい。
お友達さんが遠距離の彼氏の相談を岩泉先輩にしているから。
だからお友達さんにとっては岩泉先輩はただの仲の良い友達。
だけど、岩泉先輩にとってはそうではないのが分かる。
だってずっと見てきたから。
先輩はきっとあのお友達さんのことが好きだ。
現に愛しい人を見るような優しい顔で、お友達さんの頭をポンポンと軽く叩いた。
羨ましいと思うと同時に切なくなった。
その後、お友達さんは岩泉先輩に話を聞いてもらって満足したのか、お礼を言って先に帰った。
一人残った岩泉先輩。
話しかけずにはいられなかった。
「岩泉先輩!偶然会ったのでデートしませんか」
我ながら白々しい。
「偶然じゃないだろ」
また、ため息を吐く岩泉先輩。その息を吸う私。
「何してるんだ」
「ため息を吐くと幸せが逃げるので、代わりに私が吸い込んでおきました」
岩泉先輩はポカーンとしたが、
「お前、変なやつだな」
そう言って笑ってくれた。
「へぇー、岩泉先輩優しいじゃん。卒業するまで話しかけるな、じゃなくて一週間なんでしょ?」
「長い!長すぎるよ!禁断症状出ちゃう!」
翌日、朝からアキちゃんに昨日あった話をした。
誰だって好きな人に話しかけるなって言われたらツラいはずなのに。
……あれ、話しかけるなってことは近くで眺めるのはいいのでは?
「●●、悪い顔してる」
相変わらずアキちゃんは鋭い。
だけど、バレたところでアキちゃんは力付くで止めたりはしない子。
私は一日の講義を終えた後、体育館へ向かった。
「あれ………」
バドミントンサークルが使っている。
今日は臨時の休みか……。
と、なると……。
私は正門で待機して、岩泉先輩が通るのを待った。
ほどなくして、先輩がやってきた。
話しかけるのを禁止されたため、大人しく少し離れたところから観察。
決してストーカーではない。
岩泉先輩を観察することによって、先輩の好みを探るためである。
と、もっともらしい理由を自分に言い聞かせた。
向かった先はテラスのあるオシャレなカフェ。
こう言ったら申し訳ないけど、一人でコーヒーを飲みながら優雅な時間を過ごす人には見えない。
きっと誰かと待ち合わせだ。
「いらっしゃいませ~お好きな席へどうぞ」
自由に席を選べて助かった。
私は岩泉先輩の会話が聞こえてくる、かつ死角になる席を確保した。
しばらくすると、先輩の向かいの席に一人の女性が座った。
「ごめん、お待たせー」
「おう」
親しげなやり取り、彼女さんかな。
しかし、話を聞く限り付き合ってはいないみたい。
お友達さんが遠距離の彼氏の相談を岩泉先輩にしているから。
だからお友達さんにとっては岩泉先輩はただの仲の良い友達。
だけど、岩泉先輩にとってはそうではないのが分かる。
だってずっと見てきたから。
先輩はきっとあのお友達さんのことが好きだ。
現に愛しい人を見るような優しい顔で、お友達さんの頭をポンポンと軽く叩いた。
羨ましいと思うと同時に切なくなった。
その後、お友達さんは岩泉先輩に話を聞いてもらって満足したのか、お礼を言って先に帰った。
一人残った岩泉先輩。
話しかけずにはいられなかった。
「岩泉先輩!偶然会ったのでデートしませんか」
我ながら白々しい。
「偶然じゃないだろ」
また、ため息を吐く岩泉先輩。その息を吸う私。
「何してるんだ」
「ため息を吐くと幸せが逃げるので、代わりに私が吸い込んでおきました」
岩泉先輩はポカーンとしたが、
「お前、変なやつだな」
そう言って笑ってくれた。