〜第一章〜 美味しいお米の育て方
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9月に入り、私の学校が始まった。
大学生の信介君は、あと2週間ほど夏休みがあるらしい。
正直、とても羨ましい。
そして、9月は稲刈りの時期でもある。
今までは、私が学校に行っている間に、じいちゃんがコンバインに乗って収穫していたため、その様子を間近で見たことはなかった。
だけど今年は、信介君が収穫するというので、無理を言って私の休みに合わせて収穫日をずらしてもらった。
「信介君って、コンバインの操縦もできるんだね」
「大学の研修で免許取らされるんや」
私も小型特殊免許は取れる年齢だけれど、普通免許はまだ誕生日が来ていない。
操作したくてもできない。
やることがなく、ただその様子を眺めていた。
……。
…………。
その日の稲刈りが終わると、ようやく私の出番だ。
うちは自家消費分しか作っていないので、稲は自然乾燥させる。
刈り取った稲を干し棒と呼ばれる棒にかけ、ゆっくりと天日干しにするのだ。
いつもは乾燥後の稲しか見ていなかったから、この作業は初めてだった。
「……ハクチッ!」
なんだろう。
稲刈りが始まってから、くしゃみがやたらと出る。
「風邪?」
「違うと思うけど」
体調が悪いわけではなく、ただ鼻がムズムズする。
「もしかして、イネ科の花粉?」
野菜の手伝いはしていたけれど、稲作は手伝っていなかった。
だから、今まで自分がイネ科のアレルギー持ちだなんて気が付かなかった。
もしそうなら、今後信介君の稲作を手伝うとなると、この花粉とは切っても切れない関係になる。
そう考えると、困ってしまった。
「堪忍して欲しいわ」
信介君は真面目な顔で言った。
くしゃみばかりしていては、作業の邪魔になるだけだ。
分かっていても、私はシュンとしてしまった。
そんな私に、信介君はとどめの言葉を投げかけた。
「俺、将来●●ちゃんにお嫁さんになってもろて、一緒に稲作農業をやってほしかったのに」
……え、お嫁さん?
「からかわないでよ。私、まだ高校生だよ?!」
動揺しながら言うと、信介君は真剣な眼差しで私を見つめた。
「嘘やない、本気やで。料理が上手で、じいちゃんを大切にしてて、じいちゃんの大切なもんも大切にする子で。こんないい子、誰かに取られる前に俺の思いを伝えなあかんって」
「で、で、でも、私たちお付き合いもしてないのに……」
私の言葉に、信介君は、
「それもそうやな」
と頷き、姿勢を正した。
「◯◯●●さん。俺は君が好きです。結婚を前提にお付き合いしてくれませんか」
そう言って、信介君は片膝をついた。
農業大学に行くべきか、自分のやりたいことを見つけるべきか。
進路で悩んでいた私に、さらに大きな選択肢が増えてしまった。
ーーFinーー
大学生の信介君は、あと2週間ほど夏休みがあるらしい。
正直、とても羨ましい。
そして、9月は稲刈りの時期でもある。
今までは、私が学校に行っている間に、じいちゃんがコンバインに乗って収穫していたため、その様子を間近で見たことはなかった。
だけど今年は、信介君が収穫するというので、無理を言って私の休みに合わせて収穫日をずらしてもらった。
「信介君って、コンバインの操縦もできるんだね」
「大学の研修で免許取らされるんや」
私も小型特殊免許は取れる年齢だけれど、普通免許はまだ誕生日が来ていない。
操作したくてもできない。
やることがなく、ただその様子を眺めていた。
……。
…………。
その日の稲刈りが終わると、ようやく私の出番だ。
うちは自家消費分しか作っていないので、稲は自然乾燥させる。
刈り取った稲を干し棒と呼ばれる棒にかけ、ゆっくりと天日干しにするのだ。
いつもは乾燥後の稲しか見ていなかったから、この作業は初めてだった。
「……ハクチッ!」
なんだろう。
稲刈りが始まってから、くしゃみがやたらと出る。
「風邪?」
「違うと思うけど」
体調が悪いわけではなく、ただ鼻がムズムズする。
「もしかして、イネ科の花粉?」
野菜の手伝いはしていたけれど、稲作は手伝っていなかった。
だから、今まで自分がイネ科のアレルギー持ちだなんて気が付かなかった。
もしそうなら、今後信介君の稲作を手伝うとなると、この花粉とは切っても切れない関係になる。
そう考えると、困ってしまった。
「堪忍して欲しいわ」
信介君は真面目な顔で言った。
くしゃみばかりしていては、作業の邪魔になるだけだ。
分かっていても、私はシュンとしてしまった。
そんな私に、信介君はとどめの言葉を投げかけた。
「俺、将来●●ちゃんにお嫁さんになってもろて、一緒に稲作農業をやってほしかったのに」
……え、お嫁さん?
「からかわないでよ。私、まだ高校生だよ?!」
動揺しながら言うと、信介君は真剣な眼差しで私を見つめた。
「嘘やない、本気やで。料理が上手で、じいちゃんを大切にしてて、じいちゃんの大切なもんも大切にする子で。こんないい子、誰かに取られる前に俺の思いを伝えなあかんって」
「で、で、でも、私たちお付き合いもしてないのに……」
私の言葉に、信介君は、
「それもそうやな」
と頷き、姿勢を正した。
「◯◯●●さん。俺は君が好きです。結婚を前提にお付き合いしてくれませんか」
そう言って、信介君は片膝をついた。
農業大学に行くべきか、自分のやりたいことを見つけるべきか。
進路で悩んでいた私に、さらに大きな選択肢が増えてしまった。
ーーFinーー
