〜第一章〜 美味しいお米の育て方
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日焼けしないように頭から首まで覆っているタイプの農業用の帽子とサングラス。
農作業用の長袖、長ズボンを長靴にIN。
夏休み中に一切の素肌を許さない格好で玉ねぎの収穫を手伝っていると、一人の青年が話しかけてきた。
「あのー……」
よく収穫した作物を売ってくれ、と言ってくる通行人がいるから、今回もそうだと思っていた。
しかし、青年は
「ここの地主さんは誰ですか?」
作物を買いたいのではなく、地主のじいちゃんに用があるらしい。
私は離れて作業をしているじいちゃんを大声で呼んだ。
「じいちゃーん、お客さん!!」
「あん?」
耳が遠いじいちゃんはよく聞き取れなかったのか、一瞬こちらを向いたが、また作業に戻ってしまった。
「また耳が遠くなったな、全く……。案内するから付いてきて」
彼、キレイ目な靴を履いているけど汚れてもいいのかな?
そう思いつつも、畑の中をズンズンと進み、じいちゃんのところまで連れてきた。
「じいちゃん、お客さん」
青年は私にペコリと礼をしてから、じいちゃんと話し始めた。
何の話しか気になるけど、ひとまず先程の場所で作業に戻った。
しばらくしてから、じいちゃんに呼ばれた。
「なに?」
「彼に空いてる畑の案内をしてやってくれ」
「え、うん。分かった」
じいちゃんの言っている意図が分からなかったが、言われた通りに案内した。
取りあえず暑かったので、農業用の帽子とサングラスを脱いだ。
「地主さんのことじいちゃんって呼んでたから、ひょっとしてと思うてたけど、君若いんやね」
「高校生3年生。夏休みだからじいちゃんの畑手伝ってるの」
「偉いな」
見ず知らずの人に褒められても嬉しくない。
「ここが空いてる畑。ここからあそこまでと、もう一つが農道挟んだ向こう側」
他にも空いている畑はあるが、近々都心開発がどうとかで、駐車場になるのが決まっている。
「おおきに」
青年は土を触ったり、歩幅で距離を測っていたり、農業用の用水路を確認していた。
彼だって私に負けず劣らず若く見える。
農家の卵なのか、それとも別の物を建てたいからその下見なのか。
一通り見終わった彼はまた地主さんの元へと連れていってくれ、と言った。
人のことをパシりにしすぎないか?
青年とじいちゃんはまた何やら話した後、作業をしていた従業員と私を集めた。
「彼は農業大学の3年生の北信介君だ。空いている畑を貸すことにしたから、何かあったら手伝ってやってくれ。特に●●ちゃんは歳が近いから、仲良くな」
まさかこんな若い人に貸すなんて。
でも、じいちゃんが許可したってことは彼に何かしらを感じたんだろうな。
北信介……。
これが私と彼の出会いだった。
農作業用の長袖、長ズボンを長靴にIN。
夏休み中に一切の素肌を許さない格好で玉ねぎの収穫を手伝っていると、一人の青年が話しかけてきた。
「あのー……」
よく収穫した作物を売ってくれ、と言ってくる通行人がいるから、今回もそうだと思っていた。
しかし、青年は
「ここの地主さんは誰ですか?」
作物を買いたいのではなく、地主のじいちゃんに用があるらしい。
私は離れて作業をしているじいちゃんを大声で呼んだ。
「じいちゃーん、お客さん!!」
「あん?」
耳が遠いじいちゃんはよく聞き取れなかったのか、一瞬こちらを向いたが、また作業に戻ってしまった。
「また耳が遠くなったな、全く……。案内するから付いてきて」
彼、キレイ目な靴を履いているけど汚れてもいいのかな?
そう思いつつも、畑の中をズンズンと進み、じいちゃんのところまで連れてきた。
「じいちゃん、お客さん」
青年は私にペコリと礼をしてから、じいちゃんと話し始めた。
何の話しか気になるけど、ひとまず先程の場所で作業に戻った。
しばらくしてから、じいちゃんに呼ばれた。
「なに?」
「彼に空いてる畑の案内をしてやってくれ」
「え、うん。分かった」
じいちゃんの言っている意図が分からなかったが、言われた通りに案内した。
取りあえず暑かったので、農業用の帽子とサングラスを脱いだ。
「地主さんのことじいちゃんって呼んでたから、ひょっとしてと思うてたけど、君若いんやね」
「高校生3年生。夏休みだからじいちゃんの畑手伝ってるの」
「偉いな」
見ず知らずの人に褒められても嬉しくない。
「ここが空いてる畑。ここからあそこまでと、もう一つが農道挟んだ向こう側」
他にも空いている畑はあるが、近々都心開発がどうとかで、駐車場になるのが決まっている。
「おおきに」
青年は土を触ったり、歩幅で距離を測っていたり、農業用の用水路を確認していた。
彼だって私に負けず劣らず若く見える。
農家の卵なのか、それとも別の物を建てたいからその下見なのか。
一通り見終わった彼はまた地主さんの元へと連れていってくれ、と言った。
人のことをパシりにしすぎないか?
青年とじいちゃんはまた何やら話した後、作業をしていた従業員と私を集めた。
「彼は農業大学の3年生の北信介君だ。空いている畑を貸すことにしたから、何かあったら手伝ってやってくれ。特に●●ちゃんは歳が近いから、仲良くな」
まさかこんな若い人に貸すなんて。
でも、じいちゃんが許可したってことは彼に何かしらを感じたんだろうな。
北信介……。
これが私と彼の出会いだった。