〜第二章〜 美味しいお米の炊き方
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……落ちた。まさかの1点及ばずに。
一番にお祝いしたいって、朝早くに仕事を終わらせて送ってくれた北君の顔が申し訳なくて見れない。
北君は気にせんでええって言うけど、その気遣いが今はツラい。
恥ずかしさと悔しさで泣けてくる。ベッドに横になる。
「ご飯できたでー!」
階段下から北君の呼び声が聞こえた。
目が少し腫れているから行きたくない。
けど、お腹は正直な訳で、渋々食卓へ向かう。
食卓に着くと私の顔を見たみんなは一瞬だけ驚いた表情をしたけど、それだけで私の不合格なことや目が腫れていることに触れてこなかった。
今日は珍しく土鍋でご飯を炊いたらしい。
目の前でご飯をよそってお茶碗を渡してくれる北君。
北君はニコニコしながら私がご飯を食べるのを見ている。
「何?」
「飯どう?」
「美味しい……」
「良かった。実はそのお米、今日採れた新米やねん。初めてはやっぱり●●ちゃんに食べてもらいとうて」
「北君……」
本当は合格祝いに食べてもらいたかっただろうに、引っ込んでいたはずの涙が出てきた。
でも、どんな気持ちで食べてもやっぱりご飯は美味しい。
土鍋で炊いたからだとか新米だからではなく、北君が心を込めて育てたお米を私のために炊いてくれたから。
「毎日食べたい」
「その言葉、プロポーズと受け取ってもええ?」
私は静かに頷いた。
ーーFinーー
一番にお祝いしたいって、朝早くに仕事を終わらせて送ってくれた北君の顔が申し訳なくて見れない。
北君は気にせんでええって言うけど、その気遣いが今はツラい。
恥ずかしさと悔しさで泣けてくる。ベッドに横になる。
「ご飯できたでー!」
階段下から北君の呼び声が聞こえた。
目が少し腫れているから行きたくない。
けど、お腹は正直な訳で、渋々食卓へ向かう。
食卓に着くと私の顔を見たみんなは一瞬だけ驚いた表情をしたけど、それだけで私の不合格なことや目が腫れていることに触れてこなかった。
今日は珍しく土鍋でご飯を炊いたらしい。
目の前でご飯をよそってお茶碗を渡してくれる北君。
北君はニコニコしながら私がご飯を食べるのを見ている。
「何?」
「飯どう?」
「美味しい……」
「良かった。実はそのお米、今日採れた新米やねん。初めてはやっぱり●●ちゃんに食べてもらいとうて」
「北君……」
本当は合格祝いに食べてもらいたかっただろうに、引っ込んでいたはずの涙が出てきた。
でも、どんな気持ちで食べてもやっぱりご飯は美味しい。
土鍋で炊いたからだとか新米だからではなく、北君が心を込めて育てたお米を私のために炊いてくれたから。
「毎日食べたい」
「その言葉、プロポーズと受け取ってもええ?」
私は静かに頷いた。
ーーFinーー
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