〜第一章〜 友達と呼びたくない
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日程はすぐに決まり、早速実況動画を撮ることになった。
しかも、今回はライブで。
視聴者にはあらかじめ研磨は初見で、友達はソロのみ既プレイ、とだけ伝えてライブ配信を始めた。
今回の協力プレイは、ソロモードとは多少シナリオが変わるらしく、私もまた初めてプレイするような新鮮な気持ちで臨んでいた。
「えー、リクエストもらったので、ゾンビハザード9の協力プレイ実況やっていくよー」
研磨がいつものように、配信のオープニングを始める。
今回は私もマイクをオンにして参加した。
「よ、よろしくお願いします」
声が上ずる。
先日も事故とは言えライブ配信に参加したけれど、あのときはマイクを付けていなかった。
だから、今回は一段と緊張した。
「で、俺はどっちを選べばいいの?」
キャラクター選択画面で、早速研磨が話しかけてきた。
「ソロはレオナルドでクリアしたから、今回はコヅケンがレオナルドを使って」
「ん、了解」
私はもう一方のキャラクターを選択し、ゲームが始まった。
序盤は敵が少なく、難易度も低い。
だけど、研磨は初見とは思えない正確なエイムで、次々とゾンビを倒していく。
普段ホラーゲームをやらないとは言え、これがゲームの才能なのか、と改めて研磨のセンスに感心した。
道中に出てくる謎解きギミックは基本的に彼に任せ、もし行き詰まりそうなら、私がさりげなくヒントを出すことにした。
「このギミック考えたの誰?面倒くさい」
「分かる」
「ここにこの敵配置したの誰?邪魔すぎ」
「分かる」
研磨のイライラと共感する私の言葉が重なり、画面の向こうのコメント欄が賑わっていく。
実況は終始、彼の驚きや、謎解きに苦戦する様子を見て、視聴者たちはニヤニヤしながら盛り上がっているようだった。
そんな中、ふと、1つのコメントが目に入った。
“友達さんの敵の避け方がナイフ縛りのときと同じ”
無意識のうちに、初代で培ったナイフ縛りの癖が出てしまったらしい。
もっと自分の動きを意識しないと、
だけど、あわよくば、研磨も同じように避けてくれれば、私の動きが目立たなくなるのに。
そう思いつつも、さすがのゲームセンスの持ち主の研磨でも、見様見真似で同じ動きは難しい。
……。
…………。
時刻は深夜を回り、窓の外はすっかり暗くなっていた。
画面の光だけが、部屋の中を照らしている。
「新章に入ったし、キリがいいから今日はここまでね」
研磨が配信の終了を告げる。
「あ、ありがとうございました」
私もそれに合わせて挨拶をした。
結局、例のコメント以外に私のプレイがナイフ縛りと似ている、という指摘は見当たらなかった。
このことを研磨に言ったら、きっと実況を中断させてしまうだろう。
でも、できることなら最後までやり遂げたい。
少しでも長く、研磨と一緒にプレイしたい。
そう思うほど、私の口は重くなる。
そして、その夜、私は何も言えないまま解散した。
しかも、今回はライブで。
視聴者にはあらかじめ研磨は初見で、友達はソロのみ既プレイ、とだけ伝えてライブ配信を始めた。
今回の協力プレイは、ソロモードとは多少シナリオが変わるらしく、私もまた初めてプレイするような新鮮な気持ちで臨んでいた。
「えー、リクエストもらったので、ゾンビハザード9の協力プレイ実況やっていくよー」
研磨がいつものように、配信のオープニングを始める。
今回は私もマイクをオンにして参加した。
「よ、よろしくお願いします」
声が上ずる。
先日も事故とは言えライブ配信に参加したけれど、あのときはマイクを付けていなかった。
だから、今回は一段と緊張した。
「で、俺はどっちを選べばいいの?」
キャラクター選択画面で、早速研磨が話しかけてきた。
「ソロはレオナルドでクリアしたから、今回はコヅケンがレオナルドを使って」
「ん、了解」
私はもう一方のキャラクターを選択し、ゲームが始まった。
序盤は敵が少なく、難易度も低い。
だけど、研磨は初見とは思えない正確なエイムで、次々とゾンビを倒していく。
普段ホラーゲームをやらないとは言え、これがゲームの才能なのか、と改めて研磨のセンスに感心した。
道中に出てくる謎解きギミックは基本的に彼に任せ、もし行き詰まりそうなら、私がさりげなくヒントを出すことにした。
「このギミック考えたの誰?面倒くさい」
「分かる」
「ここにこの敵配置したの誰?邪魔すぎ」
「分かる」
研磨のイライラと共感する私の言葉が重なり、画面の向こうのコメント欄が賑わっていく。
実況は終始、彼の驚きや、謎解きに苦戦する様子を見て、視聴者たちはニヤニヤしながら盛り上がっているようだった。
そんな中、ふと、1つのコメントが目に入った。
“友達さんの敵の避け方がナイフ縛りのときと同じ”
無意識のうちに、初代で培ったナイフ縛りの癖が出てしまったらしい。
もっと自分の動きを意識しないと、
だけど、あわよくば、研磨も同じように避けてくれれば、私の動きが目立たなくなるのに。
そう思いつつも、さすがのゲームセンスの持ち主の研磨でも、見様見真似で同じ動きは難しい。
……。
…………。
時刻は深夜を回り、窓の外はすっかり暗くなっていた。
画面の光だけが、部屋の中を照らしている。
「新章に入ったし、キリがいいから今日はここまでね」
研磨が配信の終了を告げる。
「あ、ありがとうございました」
私もそれに合わせて挨拶をした。
結局、例のコメント以外に私のプレイがナイフ縛りと似ている、という指摘は見当たらなかった。
このことを研磨に言ったら、きっと実況を中断させてしまうだろう。
でも、できることなら最後までやり遂げたい。
少しでも長く、研磨と一緒にプレイしたい。
そう思うほど、私の口は重くなる。
そして、その夜、私は何も言えないまま解散した。
