負けは格好悪いですか
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牛島君には11時頃に補習が終わると伝えたけれど、課題のプリントが難しく、終わったのは約束の時間から大幅に遅れた12時。
補習が終わった私は、一目散に待ち合わせ場所へ向かおうとした。
けれど、そもそも待ち合わせ場所を決めていなかった。
確実に通るであろう校門でいいだろうか。その前に、まだ練習をしている可能性があるため、体育館の方へ向かうとこにした。
扉に手をかけ、少しだけ隙間を開けて中を覗き込む。
すると、中ではちょうど、白鳥沢の選手とうちの高校のOBチームがゲームをしていた。
なるほど、と合点がいった。
白鳥沢は県内に練習相手になる強豪校が少ないから、県外遠征や社会人チームと練習をしている、という記事を先日ネットで読んだ。
うちの男子バレー部が活躍しているところを見たことがないのだから、当然だろう。
少なくとも、私の代では。
それにしても、体育の授業でしかバレーボールをやったことのない私にとって、強豪校のバレーは初めて見るものだった。
「うわ……」
思わず声が出そうになる。
牛島君が打ったスパイクは、信じられないほどの威力で、床に叩きつけられる音が響いた。
あれをもし腕で受けたら、確実に折れるだろう。
本当はもっと見ていたかったけれど、練習の邪魔になってはいけないと思い、覗き見を切り上げて校門へと向かった。
……。
…………。
しばらくすると、白鳥沢の選手たちがぞろぞろとバスの方へと向かってきた。
その中の1人が、群れを外れてこちらへと歩いてくる。
牛島君だ。
「すまない、待たせた」
「お疲れ様。全然大丈夫だよ」
厳しい練習の後だというのに、彼は涼しい顔をしている。
「抜けてきて大丈夫なの?」
「監督にはロードワークをしながら帰ると伝えてある」
それでも帰ってからミーティングなどがあると思うけど……。
気になるけど、野暮なことは聞かないでおくことにした。
「腹は空いているか」
「え、うん」
時計を見れば、時刻は13時前。
どうりでお腹が空いているはずだ。
「よければ一緒にお昼ご飯を食べないか。土地勘がないから、◯◯がよく行く店で構わない。案内を頼めるか」
「いいけど、ファミレスになるよ」
「問題ない」
こうして、私たちはファミレスへと向かった。
この間は彼に学校まで案内してもらったのに、今度は私が彼の前を歩いている。
少しだけ、不思議な気持ちになった。
補習が終わった私は、一目散に待ち合わせ場所へ向かおうとした。
けれど、そもそも待ち合わせ場所を決めていなかった。
確実に通るであろう校門でいいだろうか。その前に、まだ練習をしている可能性があるため、体育館の方へ向かうとこにした。
扉に手をかけ、少しだけ隙間を開けて中を覗き込む。
すると、中ではちょうど、白鳥沢の選手とうちの高校のOBチームがゲームをしていた。
なるほど、と合点がいった。
白鳥沢は県内に練習相手になる強豪校が少ないから、県外遠征や社会人チームと練習をしている、という記事を先日ネットで読んだ。
うちの男子バレー部が活躍しているところを見たことがないのだから、当然だろう。
少なくとも、私の代では。
それにしても、体育の授業でしかバレーボールをやったことのない私にとって、強豪校のバレーは初めて見るものだった。
「うわ……」
思わず声が出そうになる。
牛島君が打ったスパイクは、信じられないほどの威力で、床に叩きつけられる音が響いた。
あれをもし腕で受けたら、確実に折れるだろう。
本当はもっと見ていたかったけれど、練習の邪魔になってはいけないと思い、覗き見を切り上げて校門へと向かった。
……。
…………。
しばらくすると、白鳥沢の選手たちがぞろぞろとバスの方へと向かってきた。
その中の1人が、群れを外れてこちらへと歩いてくる。
牛島君だ。
「すまない、待たせた」
「お疲れ様。全然大丈夫だよ」
厳しい練習の後だというのに、彼は涼しい顔をしている。
「抜けてきて大丈夫なの?」
「監督にはロードワークをしながら帰ると伝えてある」
それでも帰ってからミーティングなどがあると思うけど……。
気になるけど、野暮なことは聞かないでおくことにした。
「腹は空いているか」
「え、うん」
時計を見れば、時刻は13時前。
どうりでお腹が空いているはずだ。
「よければ一緒にお昼ご飯を食べないか。土地勘がないから、◯◯がよく行く店で構わない。案内を頼めるか」
「いいけど、ファミレスになるよ」
「問題ない」
こうして、私たちはファミレスへと向かった。
この間は彼に学校まで案内してもらったのに、今度は私が彼の前を歩いている。
少しだけ、不思議な気持ちになった。
