巣立ちのとき
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2日目は見に行けなかったけれど、インターハイは3回戦目で敗退したらしい。
あれから1週間、飛雄と顔を合わせることはあっても、試合を見たことは言っていない。
だって、言うと拗ねるかもしれないから。
「おっはよー、飛雄!今日も早いね」
試合が終わっても朝練はいつも通りあるらしく、家を出ると私の少し前を歩いていた飛雄に駆け寄って声を掛けた。
「おう……」
あれ?
なんだか元気がないような。
反抗的な言葉の1つも返ってこない。
ひょっとして失恋した?
いや、バレー一筋の飛雄に限ってそれは考えにくい。
テストの点が悪かったとか……は、絶対に気にしないタイプだし。
それなら部活が上手くいっていないとかかな?
だけど、口うるさく言わないって決めたし……。
「……」
なんて話を切り出せばよいのか迷っていると、普段受け身の飛雄が沈黙を破った。
「なんで最近何も言わないんだよ」
「え…」
「いつもは、もっとコミュニケーション取れとか、そんな態度だと部活でやっていけないとか言うくせに」
言ったら言ったで煩わしがるのに、言わないと興味がないのかって……難しいお年頃なのかしら。
「俺に興味がなくなったのかよ」
「興味がなくなったんじゃなくて、もう、私が何も言わなくても飛雄はしっかりやれるって分かったから」
先日の試合の飛雄なら大丈夫。
自信を持って欲しくて伝えたのに、飛雄からは意外な言葉が返ってきた。
「俺にはまだ●●が必要だ」
私が必要?
今まで通りお節介を焼いてほしいってことかな?
だけど、そうだとしても言い方ってものがある。
そんな人をからかうような言い方……。
だから私も冗談を交えたような言い方をしてやるんだ。
「どうしたの?今日はやけに甘えたこと言うじゃない。赤ちゃん返り?」
ヘラヘラと笑ってみせた。
「……ッチ、なんでもない」
飛雄は何故か機嫌を損ねて、私を置いていくように歩みを速めた。
先におかしなことを言い出したのは飛雄の方なのに。
今日の飛雄はなんだか変なの。
「ねえ、歩くの速い!」
「うるせぇ!」
飛雄に追いつこうと私も足を速めた。
あれから1週間、飛雄と顔を合わせることはあっても、試合を見たことは言っていない。
だって、言うと拗ねるかもしれないから。
「おっはよー、飛雄!今日も早いね」
試合が終わっても朝練はいつも通りあるらしく、家を出ると私の少し前を歩いていた飛雄に駆け寄って声を掛けた。
「おう……」
あれ?
なんだか元気がないような。
反抗的な言葉の1つも返ってこない。
ひょっとして失恋した?
いや、バレー一筋の飛雄に限ってそれは考えにくい。
テストの点が悪かったとか……は、絶対に気にしないタイプだし。
それなら部活が上手くいっていないとかかな?
だけど、口うるさく言わないって決めたし……。
「……」
なんて話を切り出せばよいのか迷っていると、普段受け身の飛雄が沈黙を破った。
「なんで最近何も言わないんだよ」
「え…」
「いつもは、もっとコミュニケーション取れとか、そんな態度だと部活でやっていけないとか言うくせに」
言ったら言ったで煩わしがるのに、言わないと興味がないのかって……難しいお年頃なのかしら。
「俺に興味がなくなったのかよ」
「興味がなくなったんじゃなくて、もう、私が何も言わなくても飛雄はしっかりやれるって分かったから」
先日の試合の飛雄なら大丈夫。
自信を持って欲しくて伝えたのに、飛雄からは意外な言葉が返ってきた。
「俺にはまだ●●が必要だ」
私が必要?
今まで通りお節介を焼いてほしいってことかな?
だけど、そうだとしても言い方ってものがある。
そんな人をからかうような言い方……。
だから私も冗談を交えたような言い方をしてやるんだ。
「どうしたの?今日はやけに甘えたこと言うじゃない。赤ちゃん返り?」
ヘラヘラと笑ってみせた。
「……ッチ、なんでもない」
飛雄は何故か機嫌を損ねて、私を置いていくように歩みを速めた。
先におかしなことを言い出したのは飛雄の方なのに。
今日の飛雄はなんだか変なの。
「ねえ、歩くの速い!」
「うるせぇ!」
飛雄に追いつこうと私も足を速めた。