バカはバカなりに
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今から2年前、中学2年生の頃。
帰宅しようと下駄箱で靴を履き替えているとき、教室に忘れ物をしたことを思い出した。
面倒くさいけど取りに戻るか。
先ほど降りてきた階段をまた登って、教室へと向かった。
扉を開けようとしたら、中から幼馴染みの飛雄と数人の男子の話し声が聞こえてきた。
まだいたんだ。
なんとなく気まずくて教室に入れず、気付かれない位置で男子たちが出ていくのを待った。
「飛雄テスト最下位ー!」
今日返してもらった数学のテストの話だろうか。
相変わらず飛雄はバカなんだから。
クスッと笑っていると耳を疑う言葉が飛び込んできた。
「罰ゲーム、◯◯に告白しろよ」
「分かった」
え?罰ゲーム?告白?
飛雄もすんなり分かったって何よ。
罰ゲームの相手にされたことが悔しくて恥ずかしくて、忘れ物なんてどうでもよくなってそのまま帰った。
翌日の授業後、早く帰りたかったのに、男子に足止めをくらって、中々教室から出ることができなかった。
「こっから先は通しませーん」
「ふざけないで!」
ようやく解放されたときには、教室には私と飛雄だけになっていた。
それを見計らってか、飛雄に話しかけられた。
「●●、ちょっといいか」
言われる内容は知っている。
だけど、飛雄の真剣な顔付きに何故か断れなくて、
「何?」
と聞き入れてしまった。
「俺、お前のことが好きだ。だから付き合って欲しい」
「……」
私だって飛雄のことが好き。
これが罰ゲームなんかじゃなくて、本当ならよかったのに。
冗談を言わないで、と笑って誤魔化すか、罰ゲームだって知っているよ、と白状するか。
中々返事をしない私を、陰で隠れて見ていた男子たちが痺れを切らして出てきた。
「ざんねーん!告白は嘘でしたー!」
「本気にしちゃったかな?」
「ギャハハッ」
汚い笑い方で嘲笑ってくる男子たち。
本気になんてしていないし………、嘘だって知っていたし………。
こんなやつらのために涙なんか流してやらない。
溢れそうな涙を堪えながら、私は教室から出た。
この日を境に私は“飛雄”から“影山”に呼び方を変えた。
帰宅しようと下駄箱で靴を履き替えているとき、教室に忘れ物をしたことを思い出した。
面倒くさいけど取りに戻るか。
先ほど降りてきた階段をまた登って、教室へと向かった。
扉を開けようとしたら、中から幼馴染みの飛雄と数人の男子の話し声が聞こえてきた。
まだいたんだ。
なんとなく気まずくて教室に入れず、気付かれない位置で男子たちが出ていくのを待った。
「飛雄テスト最下位ー!」
今日返してもらった数学のテストの話だろうか。
相変わらず飛雄はバカなんだから。
クスッと笑っていると耳を疑う言葉が飛び込んできた。
「罰ゲーム、◯◯に告白しろよ」
「分かった」
え?罰ゲーム?告白?
飛雄もすんなり分かったって何よ。
罰ゲームの相手にされたことが悔しくて恥ずかしくて、忘れ物なんてどうでもよくなってそのまま帰った。
翌日の授業後、早く帰りたかったのに、男子に足止めをくらって、中々教室から出ることができなかった。
「こっから先は通しませーん」
「ふざけないで!」
ようやく解放されたときには、教室には私と飛雄だけになっていた。
それを見計らってか、飛雄に話しかけられた。
「●●、ちょっといいか」
言われる内容は知っている。
だけど、飛雄の真剣な顔付きに何故か断れなくて、
「何?」
と聞き入れてしまった。
「俺、お前のことが好きだ。だから付き合って欲しい」
「……」
私だって飛雄のことが好き。
これが罰ゲームなんかじゃなくて、本当ならよかったのに。
冗談を言わないで、と笑って誤魔化すか、罰ゲームだって知っているよ、と白状するか。
中々返事をしない私を、陰で隠れて見ていた男子たちが痺れを切らして出てきた。
「ざんねーん!告白は嘘でしたー!」
「本気にしちゃったかな?」
「ギャハハッ」
汚い笑い方で嘲笑ってくる男子たち。
本気になんてしていないし………、嘘だって知っていたし………。
こんなやつらのために涙なんか流してやらない。
溢れそうな涙を堪えながら、私は教室から出た。
この日を境に私は“飛雄”から“影山”に呼び方を変えた。