夢が叶うまで
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来週は夏休み前の中間テスト期間。
一般教養は勉強しないといけないけれど専門教科の座学は基本持ち込み可のテスト。問題は実技の方。
「覚君、一緒に居残り練習しない?バイトがなければだけど」
「いいよ~」
製菓実習の授業が終わった後、そのまま実習室を借りて自主練をした。
デコレーションの型を回転台に接着させ、生クリームではなく、練習用のショートニングでナッペをしていく。
「●●ちゃん、パレット持つ手に力入りすぎじゃない?リラックス、リラーックス」
「う、うん」
そうは言えど、角度、視線、スピードを意識しすぎて力が入ってしまう。
「ほらほら」
「ちょっ……ひゃっ!さ、……さと、り君!あっ!くすぐったい!や、やめ………っ!」
どういう意図があってか、私の背後に回った覚君は脇に手を入れてくすぐってきた。
息を整えて、睨み付けるように覚君を責めた。
「なんでこんなことするの!」
「リラックスさせようと思って?力抜けたでしょ?」
確かに思いっきり笑った、正確には笑わされたが肩の力は抜けた気がする。
でも、それはそれ、これはこれ。
覚君にも同じくすぐられるつらさを味合わせないと気が済まない。
「覚君」
「●●ちゃん、パレット置いてどうしたの?」
「分かるでしょ?」
「ほら、練習しないと」
後退りする覚君を追い詰めるようにジリジリと距離を詰める。
「今はそれより先にやることがあるの!」
「いやあぁぁぁ~!」
「逃げるなー!」
わちゃわちゃと戯れたけど、この後しっかり練習した。
ーーーー
実技テスト当日。
「先日知らせた通り、今日は実技テストをやる」
ナッペ、絞り、ネーム、伸ばし、この4種類のテスト。
散々バイト先で出来ないことを責められた。
覚君とも居残りで練習もした。きっと大丈夫。
不合格なら夏休みに学校に出てこないといけない。
覚君と遊ぶ予定も立てているから、何としてでも合格したい。
チラッと覚君の方を見ると、私の視線に気付いたのか親指を立てて口パクで頑張れっとウインクをしてきた。
順々にできた人から先生を呼んでその場で合否聞く。
「先生、できました」
「…………」
厳しい顔をする先生。無言時間がつらい。
「まあ、合格でいいだろう」
口ぶりからギリギリ合格なんだろう。
一方覚君は余裕で合格をもらえたみたい。
私の方がバイト先で先に製造に携わったのに。
この半年であからさまに実力差が開いた。
覚君は私の応援をしてくれたのに、覚君の合格を素直に喜べない自分にうんざりした。
一般教養は勉強しないといけないけれど専門教科の座学は基本持ち込み可のテスト。問題は実技の方。
「覚君、一緒に居残り練習しない?バイトがなければだけど」
「いいよ~」
製菓実習の授業が終わった後、そのまま実習室を借りて自主練をした。
デコレーションの型を回転台に接着させ、生クリームではなく、練習用のショートニングでナッペをしていく。
「●●ちゃん、パレット持つ手に力入りすぎじゃない?リラックス、リラーックス」
「う、うん」
そうは言えど、角度、視線、スピードを意識しすぎて力が入ってしまう。
「ほらほら」
「ちょっ……ひゃっ!さ、……さと、り君!あっ!くすぐったい!や、やめ………っ!」
どういう意図があってか、私の背後に回った覚君は脇に手を入れてくすぐってきた。
息を整えて、睨み付けるように覚君を責めた。
「なんでこんなことするの!」
「リラックスさせようと思って?力抜けたでしょ?」
確かに思いっきり笑った、正確には笑わされたが肩の力は抜けた気がする。
でも、それはそれ、これはこれ。
覚君にも同じくすぐられるつらさを味合わせないと気が済まない。
「覚君」
「●●ちゃん、パレット置いてどうしたの?」
「分かるでしょ?」
「ほら、練習しないと」
後退りする覚君を追い詰めるようにジリジリと距離を詰める。
「今はそれより先にやることがあるの!」
「いやあぁぁぁ~!」
「逃げるなー!」
わちゃわちゃと戯れたけど、この後しっかり練習した。
ーーーー
実技テスト当日。
「先日知らせた通り、今日は実技テストをやる」
ナッペ、絞り、ネーム、伸ばし、この4種類のテスト。
散々バイト先で出来ないことを責められた。
覚君とも居残りで練習もした。きっと大丈夫。
不合格なら夏休みに学校に出てこないといけない。
覚君と遊ぶ予定も立てているから、何としてでも合格したい。
チラッと覚君の方を見ると、私の視線に気付いたのか親指を立てて口パクで頑張れっとウインクをしてきた。
順々にできた人から先生を呼んでその場で合否聞く。
「先生、できました」
「…………」
厳しい顔をする先生。無言時間がつらい。
「まあ、合格でいいだろう」
口ぶりからギリギリ合格なんだろう。
一方覚君は余裕で合格をもらえたみたい。
私の方がバイト先で先に製造に携わったのに。
この半年であからさまに実力差が開いた。
覚君は私の応援をしてくれたのに、覚君の合格を素直に喜べない自分にうんざりした。