キミの熱気に当てられて
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ーーおまけ(天童side)ーー
2月。
あの日、彼女から手渡された1箱。
寮に帰ってから箱を開け、チョコを一口食べた。
口の中に広がるほろ苦いカカオの風味。
……うん、やっぱり美味しい。
彼女はただのお礼として、深い意味なんてなく俺にチョコを渡してくれたのだろうけど、ここはチョコ好きとしてお返ししないワケにはいかない。
俺の技術、センス、全てを詰め込んだ手作りチョコを。
それからというもの、学校が終わった後、寮の自習室……ではなく、調理室に引きこもった。
受験生が何してるんだよって感じだよネ。
でも、これは俺にとっては大切なことだった。
試作の末に出来上がった、完璧な自信作。
早く●●ちゃんの驚く顔が見たい。
俺の作った作品に、言葉を失う瞬間が見たい。
ーーーー
そして3月。
深いネイビーブルーの箱に、銀色のリボンを括った、彼女をイメージした大人っぽい色合いのラッピング。
その箱を鞄に忍ばせた。
渡すなら、誰にも邪魔されない放課後だ。
●●ちゃんはいつもサオリちゃんと帰っている。
だけど、今日はサオリちゃんの彼氏に手回しした。
計画通り、●●ちゃんは1人取り残された。
「おやおや〜!お1人様のご帰宅ですかぁ、●●ちゃーん!」
わざと明るく、いつもの調子で声をかける。
驚く彼女を連れ出して、夕暮れが差し込むラウンジへ。
箱を開けた瞬間、彼女の瞳がキラキラと輝いた。
「……っ、すご……きれい……」
その光景を見ただけで、連夜の試作で溜まった疲れなんて、どこかに吹き飛んじゃったネ。
だけど、チョコを一口食べた彼女の口からは、意外な言葉が出てきた……。
「このチョコ、めっちゃ美味しい だね!」
あー、もう。
本当に、キミって人は。
1ヶ月前の簡単な説明を鵜呑にしちゃうなんて。
ボンボンはあくまで商品名の由来であって、ボンだけで充分なのに。
「……っぷ、はははは!あーっ、もう最高!面白すぎるヨ、●●ちゃん!」
改めて説明すると、●●ちゃんは恥ずかしそうに真っ赤になって、口元を隠した。
初めは、ただ大人っぽいと思っていた彼女。
だから、バレンタインにオススメしたチョコは少しビターなテイストだった。
お返しのチョコもお酒を使った大人の風味にしたのに。
今、目の前にいる彼女は可愛い以外の何者でもなかった。
胸の奥がギュッとする。
本当に心臓に悪すぎるヨ。
「俺が世界一のショコラティエになったら」
気付けば、声がいつもより低くなっていた。
自分でも無意識に、彼女との距離を詰める。
夕暮れの光の中で、彼女の体温が伝わってくる距離。
「お子ちゃまな●●ちゃんに、もっとぴったりな、甘くて、溶けちゃいそうなチョコを作ってあげるヨ」
「あ、ありがとう……」
震える声で答える彼女。
顔を真っ赤にして、逃げるように2粒目に手を伸ばす。
次はどんな、可愛い感想が出てくるかな。
俺は、2粒目を頬張る彼女の横顔を、じっと見つめ続けた。
2月。
あの日、彼女から手渡された1箱。
寮に帰ってから箱を開け、チョコを一口食べた。
口の中に広がるほろ苦いカカオの風味。
……うん、やっぱり美味しい。
彼女はただのお礼として、深い意味なんてなく俺にチョコを渡してくれたのだろうけど、ここはチョコ好きとしてお返ししないワケにはいかない。
俺の技術、センス、全てを詰め込んだ手作りチョコを。
それからというもの、学校が終わった後、寮の自習室……ではなく、調理室に引きこもった。
受験生が何してるんだよって感じだよネ。
でも、これは俺にとっては大切なことだった。
試作の末に出来上がった、完璧な自信作。
早く●●ちゃんの驚く顔が見たい。
俺の作った作品に、言葉を失う瞬間が見たい。
ーーーー
そして3月。
深いネイビーブルーの箱に、銀色のリボンを括った、彼女をイメージした大人っぽい色合いのラッピング。
その箱を鞄に忍ばせた。
渡すなら、誰にも邪魔されない放課後だ。
●●ちゃんはいつもサオリちゃんと帰っている。
だけど、今日はサオリちゃんの彼氏に手回しした。
計画通り、●●ちゃんは1人取り残された。
「おやおや〜!お1人様のご帰宅ですかぁ、●●ちゃーん!」
わざと明るく、いつもの調子で声をかける。
驚く彼女を連れ出して、夕暮れが差し込むラウンジへ。
箱を開けた瞬間、彼女の瞳がキラキラと輝いた。
「……っ、すご……きれい……」
その光景を見ただけで、連夜の試作で溜まった疲れなんて、どこかに吹き飛んじゃったネ。
だけど、チョコを一口食べた彼女の口からは、意外な言葉が出てきた……。
「このチョコ、めっちゃ
あー、もう。
本当に、キミって人は。
1ヶ月前の簡単な説明を鵜呑にしちゃうなんて。
ボンボンはあくまで商品名の由来であって、ボンだけで充分なのに。
「……っぷ、はははは!あーっ、もう最高!面白すぎるヨ、●●ちゃん!」
改めて説明すると、●●ちゃんは恥ずかしそうに真っ赤になって、口元を隠した。
初めは、ただ大人っぽいと思っていた彼女。
だから、バレンタインにオススメしたチョコは少しビターなテイストだった。
お返しのチョコもお酒を使った大人の風味にしたのに。
今、目の前にいる彼女は可愛い以外の何者でもなかった。
胸の奥がギュッとする。
本当に心臓に悪すぎるヨ。
「俺が世界一のショコラティエになったら」
気付けば、声がいつもより低くなっていた。
自分でも無意識に、彼女との距離を詰める。
夕暮れの光の中で、彼女の体温が伝わってくる距離。
「お子ちゃまな●●ちゃんに、もっとぴったりな、甘くて、溶けちゃいそうなチョコを作ってあげるヨ」
「あ、ありがとう……」
震える声で答える彼女。
顔を真っ赤にして、逃げるように2粒目に手を伸ばす。
次はどんな、可愛い感想が出てくるかな。
俺は、2粒目を頬張る彼女の横顔を、じっと見つめ続けた。
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