天童君は私にだけ冷たい
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あの体育倉庫閉じ込め事件から、何故か天童君は私に冷たい態度を取らなくなった。
優しくもないけれど、仕事を押し付けたり嫌味を言わなくなった。
たったそれだけだけど、今までのことを考えるとマシに思える。
良いことは重なるもので、近々小学校の仲の良かった友達数人と集まることになった。
卒業してから会っていないから約6年ぶり。
私はルンルン気分でその約束の日を迎えた。
ーーーー
「みんな久しぶりー!」
「変わってないね」
「●●も元気そうで良かったよ!」
大層な場所ではない。
地元のこじんまりしたカラオケルーム。
だけど、久しぶりに再会した友達と一緒なら、そこはどんな素敵なパーティ会場よりも輝いて見えた。
カラオケルームなのに歌わず、私たちは6年間の空いた期間を埋めるように、たくさんお喋りをした。
「それではここでとっておきの物を見せまーす」
「なになに?」
「じゃじゃーん!卒業アルバム!」
「懐かしい!」
同級生が口々に言う中、私はその存在を初めて見た。
「卒業アルバム、あったんだね」
私の小学校の卒業アルバムは、見ると嫌なことを思い出すかもしれない、と両親によって隠されてしまったため、見ることができなかったから。
アルバムには1年生から6年生までの行事の写真、懐かしい先生の顔写真、そして6年生のときのクラスの写真が載っていた。
「私って何組だっけ?」
「えーっと●●はね〜」
パラパラとページを捲り、該当クラスを探す。
「ここだ!ほら、●●写ってる」
「あはは、このときの私、まだ子供だなー!……あれ、この子……」
クラスメイトを順に見ていると、見覚えのある子が写っていた。
おかっぱで目が大きくて…。
「どれどれ……。あー天童君ね。●●、やたら彼のことを気に掛けていたよね」
「え、本当?覚えていないな」
なんて言ったけど嘘。
たった今、全てを思い出した。
私が助けたかったクラスメイト。
掃除道具入れ押し込まれるきっかけを作った子。
白鳥沢高校3年生、私に冷たい態度を取っていた天童覚君。
優しくもないけれど、仕事を押し付けたり嫌味を言わなくなった。
たったそれだけだけど、今までのことを考えるとマシに思える。
良いことは重なるもので、近々小学校の仲の良かった友達数人と集まることになった。
卒業してから会っていないから約6年ぶり。
私はルンルン気分でその約束の日を迎えた。
ーーーー
「みんな久しぶりー!」
「変わってないね」
「●●も元気そうで良かったよ!」
大層な場所ではない。
地元のこじんまりしたカラオケルーム。
だけど、久しぶりに再会した友達と一緒なら、そこはどんな素敵なパーティ会場よりも輝いて見えた。
カラオケルームなのに歌わず、私たちは6年間の空いた期間を埋めるように、たくさんお喋りをした。
「それではここでとっておきの物を見せまーす」
「なになに?」
「じゃじゃーん!卒業アルバム!」
「懐かしい!」
同級生が口々に言う中、私はその存在を初めて見た。
「卒業アルバム、あったんだね」
私の小学校の卒業アルバムは、見ると嫌なことを思い出すかもしれない、と両親によって隠されてしまったため、見ることができなかったから。
アルバムには1年生から6年生までの行事の写真、懐かしい先生の顔写真、そして6年生のときのクラスの写真が載っていた。
「私って何組だっけ?」
「えーっと●●はね〜」
パラパラとページを捲り、該当クラスを探す。
「ここだ!ほら、●●写ってる」
「あはは、このときの私、まだ子供だなー!……あれ、この子……」
クラスメイトを順に見ていると、見覚えのある子が写っていた。
おかっぱで目が大きくて…。
「どれどれ……。あー天童君ね。●●、やたら彼のことを気に掛けていたよね」
「え、本当?覚えていないな」
なんて言ったけど嘘。
たった今、全てを思い出した。
私が助けたかったクラスメイト。
掃除道具入れ押し込まれるきっかけを作った子。
白鳥沢高校3年生、私に冷たい態度を取っていた天童覚君。