天童君は私にだけ冷たい
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今日最後の授業である体育が終わった。
体育委員である私は最後に使った用具を倉庫へと運ぶ。
ちなみにもう一人の体育委員は天童君。
「◯◯さんは俺より逞しそうだから、たくさん持てるよね」
「……」
なんてほとんどの用具を私に持たせた。
同じクラスになって早々にこの態度。
それなのに何故か私と同じ委員会を後から立候補した天童君。
私のことが嫌いなら別の委員会に入ればよかったのに。
最初はそう思っていたけど、今日みたいに仕事を押し付けたいから同じ委員会を選んだんだね。
本当にいい性格をしている。
何往復かして、ようやく全ての用具をしまい終わった。
「ふぅ〜」
疲れた。
一息ついていると、いきなり背中を押されて体育倉庫に押し込められた。
それと同時に扉が閉まる。
「痛っ……」
押されてコケたときに擦りむいた膝が痛い。
汚れを払い落としてから扉に手をかけると、
「開かない……え、嘘……」
いくら何でもやり過ぎだ。
まだ近くに誰かいるかもしれない。
私は大声を上げながら扉を叩いた。
「誰かいるの?ここから出して!」
しかし、易々と開けてくれるわけもなく、私の抵抗は虚しく終わった。
こんなことをする人は決まっている。
「ねえ!天童君でしょ!なんでこんなことするの!お願いだから出して!」
「……ッ……ッ」
必死にお願いしても返事はなく、代わりに扉の向こうからは押し殺したような笑い声が聞こえた。
暗くて汗と砂埃と石灰の臭いが混ざった体育倉庫。
なんだか嫌なことを思い出す。
覚えのない記憶が蘇る感覚。
「はぁ……はぁ……」
息が苦しい。扉を叩く力が弱まる。
「開けてよ……お願い……」
そこでようやく私の異変に気が付いたのか、扉が開いた。
項垂れている私を冷めた目で見下す天童君。
やっぱり彼だった。
それを確認すると、私は意識を手放した。
体育委員である私は最後に使った用具を倉庫へと運ぶ。
ちなみにもう一人の体育委員は天童君。
「◯◯さんは俺より逞しそうだから、たくさん持てるよね」
「……」
なんてほとんどの用具を私に持たせた。
同じクラスになって早々にこの態度。
それなのに何故か私と同じ委員会を後から立候補した天童君。
私のことが嫌いなら別の委員会に入ればよかったのに。
最初はそう思っていたけど、今日みたいに仕事を押し付けたいから同じ委員会を選んだんだね。
本当にいい性格をしている。
何往復かして、ようやく全ての用具をしまい終わった。
「ふぅ〜」
疲れた。
一息ついていると、いきなり背中を押されて体育倉庫に押し込められた。
それと同時に扉が閉まる。
「痛っ……」
押されてコケたときに擦りむいた膝が痛い。
汚れを払い落としてから扉に手をかけると、
「開かない……え、嘘……」
いくら何でもやり過ぎだ。
まだ近くに誰かいるかもしれない。
私は大声を上げながら扉を叩いた。
「誰かいるの?ここから出して!」
しかし、易々と開けてくれるわけもなく、私の抵抗は虚しく終わった。
こんなことをする人は決まっている。
「ねえ!天童君でしょ!なんでこんなことするの!お願いだから出して!」
「……ッ……ッ」
必死にお願いしても返事はなく、代わりに扉の向こうからは押し殺したような笑い声が聞こえた。
暗くて汗と砂埃と石灰の臭いが混ざった体育倉庫。
なんだか嫌なことを思い出す。
覚えのない記憶が蘇る感覚。
「はぁ……はぁ……」
息が苦しい。扉を叩く力が弱まる。
「開けてよ……お願い……」
そこでようやく私の異変に気が付いたのか、扉が開いた。
項垂れている私を冷めた目で見下す天童君。
やっぱり彼だった。
それを確認すると、私は意識を手放した。