隣にいるための理由
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待ちに待った天童さんとのデート……じゃなくてお買い物。
プライベートでは初めて天童さんに会う。
待ち合わせ場所に行くと既に天童さんがいた。
「すみません、天童さん!お待たせしてしまって」
いつもコックコート姿の天童さんしか見ていなかったから、なんだか新鮮。
身体のシルエットが分かりにくい制服だったから気付かなかったけど、スタイルがいいし、袖から出ている腕は色白でスラッと長かった。
こんなに細いのに、いつも重いボウルを担いで生地の分割をしているのか………。
「●●ちゃん、おはよ~」
「え、●●ちゃん………?」
急に下の名前で呼ばれて驚いてしまった。
職場ではいつも◯◯さん、と名字にさん付けで呼んでくるのに。
「プライベートくらい気楽に行こうよ~。ほらほら●●ちゃんも俺のことを呼んでよ。覚君でもサトリンでもいいからさ」
一人称も“僕”から“俺”に。
距離の詰め方が独特だ。
そんなことをして、職場でもうっかりサトリンなんて呼ぼうものなら白い目で見られる。
でも、天童さんを見ると早く呼んでよ、と言わんばかりの顔をしている。
仕方がない。
「………覚さん」
これが精一杯。
職場の先輩を君付けやあだ名でなんて呼べない。
「うーん、まだ固いけど、今日はそれで許してあげる」
「すみません」
「謝らないでよ~。ほらお店行こっ」
手を引かれてお店に入店した。
業務用のラッピング用品ギフト包装資材を扱っている専門店。
店舗事態は小さいけど3階建てなので、品揃え豊富。
仕事関係なく、一度来てみたかった場所だ。
「リボン、シール、テープ色々ありますよ!」
キラキラして見える商品にテンションが上がる。
「あ……」
一人ではしゃいでしまった。
ハッとして天童さんの方を見ると、何故か満足げに微笑んでいた。
「そんなテンションだと3階までもたないよ~」
本当にその通りだ。
少し抑えめにしないと。
一通り店内を見るだけでかなりの時間がかかった。
これだけの品数だから、お目当ての商品の型番を探すのも大変。
だけど、
「やっぱり実際の質感をチェックできてよかったです」
なんて真面目なことを言ったけど、本音ではこんな商品のあるよー、とかこのデザイン面白いよ、とキャッキャしながら天童さんと見て回るのが楽しかった。
だから、この扉を出たらもう解散しちゃうのかな?
まだもう少し一緒にいたい。
すると天童さんは、
「ここに来たついでに、今度は俺の行きたい店にも付き合ってもらえる?」
「もちろんです!」
願ったり叶ったり。
私は食い気味に返事をした。
ーーーー
天童さんが行きたいと言ったお店は製菓用品を扱った問屋さんだった。
プライベートくらい気楽に、と言っていたのに、やっぱり行き着くお店はこう言う系統なのね。
「見たとこのない型がいっぱいありますね!」
「でしょでしょ。よく利用するんだ」
そう言いながらシリコン型を手に取る天童さん。
「家でもお菓子作るんですか?」
ふと思った疑問。
「仕事がない日はね。俺、将来は自分のお店を持ちたいから、その商品を考えてるの」
「凄いですね!私もいつか覚さんのお店に行ってみたいです!」
「遠いよ~?」
遠い?東京に出店するのかな?
「パリだから」
「え!パリ!?」
世界レベルを目指しているとは思わなかった。
私とは志が違う。
「うん、5年以内を予定している」
5年か……。
私が天童さんと一緒に働けるのも長くて5年。
長いようで短い。
だけど、憧れているのには代わりないから、そんな天童さんも応援したいと思った。
プライベートでは初めて天童さんに会う。
待ち合わせ場所に行くと既に天童さんがいた。
「すみません、天童さん!お待たせしてしまって」
いつもコックコート姿の天童さんしか見ていなかったから、なんだか新鮮。
身体のシルエットが分かりにくい制服だったから気付かなかったけど、スタイルがいいし、袖から出ている腕は色白でスラッと長かった。
こんなに細いのに、いつも重いボウルを担いで生地の分割をしているのか………。
「●●ちゃん、おはよ~」
「え、●●ちゃん………?」
急に下の名前で呼ばれて驚いてしまった。
職場ではいつも◯◯さん、と名字にさん付けで呼んでくるのに。
「プライベートくらい気楽に行こうよ~。ほらほら●●ちゃんも俺のことを呼んでよ。覚君でもサトリンでもいいからさ」
一人称も“僕”から“俺”に。
距離の詰め方が独特だ。
そんなことをして、職場でもうっかりサトリンなんて呼ぼうものなら白い目で見られる。
でも、天童さんを見ると早く呼んでよ、と言わんばかりの顔をしている。
仕方がない。
「………覚さん」
これが精一杯。
職場の先輩を君付けやあだ名でなんて呼べない。
「うーん、まだ固いけど、今日はそれで許してあげる」
「すみません」
「謝らないでよ~。ほらお店行こっ」
手を引かれてお店に入店した。
業務用のラッピング用品ギフト包装資材を扱っている専門店。
店舗事態は小さいけど3階建てなので、品揃え豊富。
仕事関係なく、一度来てみたかった場所だ。
「リボン、シール、テープ色々ありますよ!」
キラキラして見える商品にテンションが上がる。
「あ……」
一人ではしゃいでしまった。
ハッとして天童さんの方を見ると、何故か満足げに微笑んでいた。
「そんなテンションだと3階までもたないよ~」
本当にその通りだ。
少し抑えめにしないと。
一通り店内を見るだけでかなりの時間がかかった。
これだけの品数だから、お目当ての商品の型番を探すのも大変。
だけど、
「やっぱり実際の質感をチェックできてよかったです」
なんて真面目なことを言ったけど、本音ではこんな商品のあるよー、とかこのデザイン面白いよ、とキャッキャしながら天童さんと見て回るのが楽しかった。
だから、この扉を出たらもう解散しちゃうのかな?
まだもう少し一緒にいたい。
すると天童さんは、
「ここに来たついでに、今度は俺の行きたい店にも付き合ってもらえる?」
「もちろんです!」
願ったり叶ったり。
私は食い気味に返事をした。
ーーーー
天童さんが行きたいと言ったお店は製菓用品を扱った問屋さんだった。
プライベートくらい気楽に、と言っていたのに、やっぱり行き着くお店はこう言う系統なのね。
「見たとこのない型がいっぱいありますね!」
「でしょでしょ。よく利用するんだ」
そう言いながらシリコン型を手に取る天童さん。
「家でもお菓子作るんですか?」
ふと思った疑問。
「仕事がない日はね。俺、将来は自分のお店を持ちたいから、その商品を考えてるの」
「凄いですね!私もいつか覚さんのお店に行ってみたいです!」
「遠いよ~?」
遠い?東京に出店するのかな?
「パリだから」
「え!パリ!?」
世界レベルを目指しているとは思わなかった。
私とは志が違う。
「うん、5年以内を予定している」
5年か……。
私が天童さんと一緒に働けるのも長くて5年。
長いようで短い。
だけど、憧れているのには代わりないから、そんな天童さんも応援したいと思った。