〜第二章〜 ただの変わり者好きな女の子
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ーーおまけ(京谷side)ーー
中学2年生のとき、体調が悪くて朝練を途中で抜けたときがあった。
保健室には行きたくなくて、教室の自分の席でうつ伏せになって、仮眠を取ることにした。
しばらくして、教室の扉が開いたと思ったら
「あれ、1番だと思ってたのに」
なんて、誰か分からないけど女子生徒の声が聞こえた。
女子生徒は荷物を置いてから直ぐにパタパタと音を立てて教室を出ていった。
次に目が覚めたときは教室はざわついていて、何故か俺に視線が集まっていた。
寝ぼけた頭で状況を把握しようと一生懸命働かせると、担任の机に飾ってあった花瓶が床に落ちて割れていることに気が付いた。
落ちたときの音が聞こえなかったとか、俺はどれだけ深い眠りについていたんだ。
「おーい、席に着けー………なんの騒ぎだ」
担任が教室に入ってきて、直ぐに異変に気が付いたようだ。
「京谷が花瓶割りました」
「は?俺はそんなこと……」
北村のやつ、俺を犯人に仕立て上げるつもりか。
否定しようとしたら、話す隙もなく担任が詰め寄ってきた。
「そうなのか、京谷?」
尋ねつつも、どうせお前がやったんだろ、と言いたげだった。
俺の見た目で判断しやがって。
もう面倒くせぇ、ここで俺が認めれば丸く済む。
「俺が──」
「京谷君はやっていません!」
俺がやった、そう言いかけたとき庇ってくれる生徒がいた。
声の方に顔を向けると◯◯だった。
「京谷君は一番に教室に来ていて、騒ぎが起きるまでずっと寝ていました」
朝聞いた声は◯◯だったのか。
「そうか……取り敢えず花瓶を片付けるから、誰か箒とちり取り持ってきて」
俺の声には見向きもしなかったのに、◯◯の話しには耳を傾けるんだな。
「京谷君、ごめんね。みんなの前で寝てたことバラしちゃって」
「……お前、変なやつだな」
こんな俺のこと、放っておけばいいのに。助けたって仕方がないのに。
「え?やってない人を庇うのは当たり前でしょ?変なのは京谷君の方だよ」
そう言って笑った◯◯は花瓶の片付けの手伝いに行った。
◯◯にとっては事実を言っただけで、大したことをしていないって思っているだろう。
お前は大した ことあるよ。
そう言えば、助けてくれたお礼を言いそびれたな。
そのことがずっと頭から離れなかった。
もし◯◯に何かあったら次は俺が助けよう。
この日から俺の中で◯◯はクラスメイトの一人、からクラスの変わった女の子になった。
中学2年生のとき、体調が悪くて朝練を途中で抜けたときがあった。
保健室には行きたくなくて、教室の自分の席でうつ伏せになって、仮眠を取ることにした。
しばらくして、教室の扉が開いたと思ったら
「あれ、1番だと思ってたのに」
なんて、誰か分からないけど女子生徒の声が聞こえた。
女子生徒は荷物を置いてから直ぐにパタパタと音を立てて教室を出ていった。
次に目が覚めたときは教室はざわついていて、何故か俺に視線が集まっていた。
寝ぼけた頭で状況を把握しようと一生懸命働かせると、担任の机に飾ってあった花瓶が床に落ちて割れていることに気が付いた。
落ちたときの音が聞こえなかったとか、俺はどれだけ深い眠りについていたんだ。
「おーい、席に着けー………なんの騒ぎだ」
担任が教室に入ってきて、直ぐに異変に気が付いたようだ。
「京谷が花瓶割りました」
「は?俺はそんなこと……」
北村のやつ、俺を犯人に仕立て上げるつもりか。
否定しようとしたら、話す隙もなく担任が詰め寄ってきた。
「そうなのか、京谷?」
尋ねつつも、どうせお前がやったんだろ、と言いたげだった。
俺の見た目で判断しやがって。
もう面倒くせぇ、ここで俺が認めれば丸く済む。
「俺が──」
「京谷君はやっていません!」
俺がやった、そう言いかけたとき庇ってくれる生徒がいた。
声の方に顔を向けると◯◯だった。
「京谷君は一番に教室に来ていて、騒ぎが起きるまでずっと寝ていました」
朝聞いた声は◯◯だったのか。
「そうか……取り敢えず花瓶を片付けるから、誰か箒とちり取り持ってきて」
俺の声には見向きもしなかったのに、◯◯の話しには耳を傾けるんだな。
「京谷君、ごめんね。みんなの前で寝てたことバラしちゃって」
「……お前、変なやつだな」
こんな俺のこと、放っておけばいいのに。助けたって仕方がないのに。
「え?やってない人を庇うのは当たり前でしょ?変なのは京谷君の方だよ」
そう言って笑った◯◯は花瓶の片付けの手伝いに行った。
◯◯にとっては事実を言っただけで、大したことをしていないって思っているだろう。
お前は
そう言えば、助けてくれたお礼を言いそびれたな。
そのことがずっと頭から離れなかった。
もし◯◯に何かあったら次は俺が助けよう。
この日から俺の中で◯◯はクラスメイトの一人、からクラスの変わった女の子になった。
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