〜第一章〜 ただのバレー好きな男の子
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~第一章〜 ただのバレー好きな男の子
「ねぇ●●、校門見てよ」
帰りのホームルーム中、先生の低い声だけが響く教室で、後ろの席のナナコが小声で話しかけてきた。
言われるがまま窓の外を見ると、校門の前でバイクに跨がった金髪坊主の男性が見えた。
なんだ、賢太郎じゃん。
「あれ、私の彼氏」
「え!?」
ナナコの驚いた声が静かな教室に響き渡る。
その声に反応した先生が、私の方を向き、
「そこ!うるさい!」
と注意した。
ナナコが放った声なのに、私まで先生に怒られてしまった。
ホームルーム後、先生から軽い指導を受けた。
解放された私たちは、急いで教室に戻る。
そして、申し訳なさそうにするナナコを横目に、私は慌てて帰り支度を始めた。
賢太郎を待たせているから急がないと。
「●●に彼氏がいるのは聞いていたけど、不良なの?」
鞄に教科書を入れていると、ナナコがド直球な質問を投げかけてきた。
「ちょっとヤンチャだけど、私たちと同じ普通の高校2年生だよ」
「ちょっと、ねー」
ナナコは本当かな、と疑いの目で見てくるけれど、本当に普通だ。
見た目は確かに厳ついけれど、ヤンキーでも不良でもない。
彼はただのバレーが好きな男の子で、不良とは程遠い。
「じゃあ、私もう行くから」
「うん、またね〜」
ナナコと別れた私は急いで校門へ向かう。
そこには退屈そうに腕を組み、私が来るのを待つ賢太郎の姿があった。
「おせぇーよ」
待ちくたびれた様子でそう言った賢太郎に、どこか気まずさを感じながらも、
「ごめん」
と一言謝った。
「ほらよ」
そう言って渡されたヘルメットを被り、賢太郎の後ろに跨がった。
彼の背中からは、待っている間に当てられたお日様の匂いがした。
「バイクで来るなら言ってよね、こっちはスカートなんだから」
バイクの免許を取ったことは聞いていたけれど、まさか今日乗ってくるとは思わなかった。
体育の授業もないし運動部でもない私はハーフパンツを用意できなかった。
「いいから、しっかり掴まってろ」
そんな私の不満もお構いなしに、賢太郎はエンジンをかけた。
学校前の坂道を下り始めると、風がスカートの中に容赦なく吹き込んできて、肌寒さを感じた。
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