〜第二章〜 笑いと食と結婚と
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仕事が終わり、他の同期は後で来るから先に行きましょう、と原田君に言われてお店へ向かった。
あれ、このお店って。
連れて行かれたお店は、なんと招平君のバイト先の飲食店。
でも、教えてくれたシフトには今日はお昼までしか入っていなかったから、既に退勤後だろう。
「いらっしゃいませ~」
「二名で」
え、二名?なんで?
お店の入り口で揉めたくなかったので、席に案内されてから原田君を問い詰めた。
「二名ってどういうこと?他の子は?」
「他の人は来ません。◯◯さんと二人で話がしたくて」
冗談じゃない。
原田君と二人だって分かっていたら最初から来なかった。
ああ、だから騙すようなことをしたのか。
このまま帰っても恐らく夜ご飯はないだろうから、渋々一杯だけ付き合うことにした。
「これ飲んだら帰るから、簡潔に用件を」
運ばれてきたビールに口を付けた。乾杯なんてしてやんない。
「同棲しているヒモ男と別れて」
「は?なんでそんなことを原田君に言われないといけないのよ」
不愉快だ。ビールすら飲まずに帰りたかった。
「◯◯さんは気付いていない、ヒモ男に搾取されていることに」
「されていません」
生活費だって食費は招平君に負担してもらっている。
それ以外は私持ちだが、家事全般に美味しいご飯、お弁当まで作ってもらって、おまけに私を楽しませようと毎日ギャグを言ってくれる招平君には感謝しかない。
招平君と同棲するまでは本当に娯楽もなければご飯も粗末だった。
栄養不足すぎて顔色が悪い、と原田君に言われるほど。
だから、人間らしい生活ができているのは招平君のおかげだって彼も分かっていると思っていた。
「誰がなんと言おうと、私は結婚するなら今の彼だと思っている」
「●●ちゃん……」
「え、招平君?なんで?」
原田君が頼んだメニューを持ってきた店員さんが、なぜか招平君だった。
シフトはお昼までじゃ……。
「欠員出たから代わりに」
招平君から連絡が来ていたことに気が付かなかった。
確かにメッセージアプリにはバイトが延長になった、と送られていた。
それより、原田君と二人でいるのを見られた。
咄嗟に経緯を話そうと思ったが、動揺して言葉が出ない。
「ち、違っ……」
「違うの?結婚するなら俺だって」
それは違わないけど。
え、どこから聞いていたの?
「ちょうどよかった、ヒモ男。◯◯さんと別れろよ。売れない芸人に◯◯さんを幸せになんてできない」
なんで決めつけるのよ。
「◯◯さんはもっと華奢で儚げな人だったのに、お前と同棲してから人が変わった」
それは単に疲労とストレスと栄養不足で死んだ顔をしていただけだ。
原田君にとってそんな状態の私が良かったの?
迷惑通り越して怖い。
「●●ちゃん、もう上がるから待ってて」
「あ、うん」
招平君は原田君を完全に無視し、運んできた料理を配膳してからスタッフルームに入って行った。
「原田君は昔の私の方がいいのかもしれないけれど、私は今の私が好き。今後は仕事以外で話しかけないで下さい」
財布から取り出したお金を机に置くと、ちょうど私服に着替えた招平君が来た。
「帰ろうか」
「うん。原田君、そう言うことだから」
招平君に手を引かれてお店を出た。
あれ、このお店って。
連れて行かれたお店は、なんと招平君のバイト先の飲食店。
でも、教えてくれたシフトには今日はお昼までしか入っていなかったから、既に退勤後だろう。
「いらっしゃいませ~」
「二名で」
え、二名?なんで?
お店の入り口で揉めたくなかったので、席に案内されてから原田君を問い詰めた。
「二名ってどういうこと?他の子は?」
「他の人は来ません。◯◯さんと二人で話がしたくて」
冗談じゃない。
原田君と二人だって分かっていたら最初から来なかった。
ああ、だから騙すようなことをしたのか。
このまま帰っても恐らく夜ご飯はないだろうから、渋々一杯だけ付き合うことにした。
「これ飲んだら帰るから、簡潔に用件を」
運ばれてきたビールに口を付けた。乾杯なんてしてやんない。
「同棲しているヒモ男と別れて」
「は?なんでそんなことを原田君に言われないといけないのよ」
不愉快だ。ビールすら飲まずに帰りたかった。
「◯◯さんは気付いていない、ヒモ男に搾取されていることに」
「されていません」
生活費だって食費は招平君に負担してもらっている。
それ以外は私持ちだが、家事全般に美味しいご飯、お弁当まで作ってもらって、おまけに私を楽しませようと毎日ギャグを言ってくれる招平君には感謝しかない。
招平君と同棲するまでは本当に娯楽もなければご飯も粗末だった。
栄養不足すぎて顔色が悪い、と原田君に言われるほど。
だから、人間らしい生活ができているのは招平君のおかげだって彼も分かっていると思っていた。
「誰がなんと言おうと、私は結婚するなら今の彼だと思っている」
「●●ちゃん……」
「え、招平君?なんで?」
原田君が頼んだメニューを持ってきた店員さんが、なぜか招平君だった。
シフトはお昼までじゃ……。
「欠員出たから代わりに」
招平君から連絡が来ていたことに気が付かなかった。
確かにメッセージアプリにはバイトが延長になった、と送られていた。
それより、原田君と二人でいるのを見られた。
咄嗟に経緯を話そうと思ったが、動揺して言葉が出ない。
「ち、違っ……」
「違うの?結婚するなら俺だって」
それは違わないけど。
え、どこから聞いていたの?
「ちょうどよかった、ヒモ男。◯◯さんと別れろよ。売れない芸人に◯◯さんを幸せになんてできない」
なんで決めつけるのよ。
「◯◯さんはもっと華奢で儚げな人だったのに、お前と同棲してから人が変わった」
それは単に疲労とストレスと栄養不足で死んだ顔をしていただけだ。
原田君にとってそんな状態の私が良かったの?
迷惑通り越して怖い。
「●●ちゃん、もう上がるから待ってて」
「あ、うん」
招平君は原田君を完全に無視し、運んできた料理を配膳してからスタッフルームに入って行った。
「原田君は昔の私の方がいいのかもしれないけれど、私は今の私が好き。今後は仕事以外で話しかけないで下さい」
財布から取り出したお金を机に置くと、ちょうど私服に着替えた招平君が来た。
「帰ろうか」
「うん。原田君、そう言うことだから」
招平君に手を引かれてお店を出た。